楽天モバイルを海外で使ってみた評判は?設定のやり方も解説

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楽天モバイルを海外で使ってみた評判は?設定のやり方も解説

久しぶりの海外旅行、あるいは急な海外出張が決まったとき、真っ先に頭を悩ませるのが「現地のインターネット環境」ではないでしょうか。「地図が見られないと目的地にたどり着けない」「翻訳アプリがないと食事が注文できない」といった不安は、旅の楽しさを半減させてしまいます。

近年では、空港のカウンターでWi-FiルーターをレンタルしたりSIMカードを購入する方法だけではなく、楽天モバイルを海外でそのまま使うという選択肢も注目されています。「追加料金なし」「設定を変えるだけ」という触れ込みは非常に魅力的ですが、一方で「本当に海外でつながるの?」「2GBだけで足りるの?」「高額請求が怖い」といった不安の声も耳にします。

この記事では、実際に海外で楽天モバイルを利用してみた経験と、多くのユーザーのリアルな評判や口コミを考察し、その実力を検証しました。特にiPhoneユーザーが陥りやすい「着信料の落とし穴」や、容量不足になった際の具体的な対処法など、公式サイトには小さくしか書かれていないような実践的なノウハウも余すところなくお伝えします。

記事のポイント
  • 楽天モバイルの海外利用における基本的な特徴と料金
  • 実際に海外で使ってみたユーザーの評判や口コミの傾向
  • 海外ローミングのやり方や活用事例、データ容量の目安
  • 海外利用や設定で注意すべき点や繋がらない時の対策
目次

楽天モバイルを海外で使ってみた評判と基本料金

楽天モバイルを海外で使ってみた評判と基本料金
出典:楽天モバイル

「海外で使える」と一口に言っても、その仕組みや利便性はキャリアによって天と地ほどの差があります。ここでは、楽天モバイルが海外旅行者にとってなぜ「最強」の選択肢の一つと言われているのか、その基本的なスペックと、実際に利用した人々の評判を深掘りしていきます。

楽天モバイルの特徴と基本料金

楽天モバイルの主要プランである「Rakuten最強プラン」は、国内でのデータ無制限利用が注目されがちですが、実は海外利用においても他社を圧倒するユニークな特徴を持っています。最大にして最強のメリットは、「特別な申し込みや追加料金が一切不要で、日本で使っているスマホがそのまま海外で使える」という点に尽きます。

通常、大手キャリアで海外通信を利用する場合、「世界そのままギガ(ドコモ)」や「世界データ定額(au)」といったオプションサービスを利用する必要があり、これらは1日あたり980円〜2,980円程度の料金がかかることが一般的です。1週間の滞在となれば、通信費だけで1万円近くになってしまうことも珍しくありません。

しかし、楽天モバイルなら、基本プラン料金の中に「海外ローミング2GB分」があらかじめ組み込まれています。つまり、渡航先でスマホの設定を「ローミングON」に切り替えるだけで、現地の電波を掴み、すぐにインターネットが利用可能になるのです。これは、まさに「通信の国境をなくす」画期的なサービスと言えるでしょう。

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項目内容詳細
対応エリア91の国と地域
(ハワイ、アメリカ本土、韓国、台湾、タイ、シンガポール、フランス、イタリアなど主要観光地を網羅)
データ容量毎月2GBまで無料
(プランの月額料金に含まれるため追加費用なし)
超過後の速度最大128kbps
(テキストメッセージの送受信程度なら可能)
データチャージ1GBあたり500円(不課税)
(アプリから即時購入可能)
通話料Rakuten Linkアプリ同士なら無料
(※iOS利用時の着信など一部例外あり。詳細は後述)

対応エリアについては、日本人の渡航先の約9割をカバーしていると言われていますが、アフリカや南米の一部など、非対応の国も存在します。渡航前に必ず公式サイトで確認することをおすすめします。


海外利用のメリット・デメリット

海外利用のメリット・デメリット

ここでは、実際に私自身が渡航先で利用して感じたことや、サービスの仕様から見えてくるメリットとデメリットを整理します。「便利そうだから」というだけで飛びつくのではなく、ご自身の旅行スタイルに合っているか冷静に見極めることが大切です。

メリット:圧倒的な「手軽さ」と「安心感」

  • 準備時間がゼロ:
    通常、海外旅行前にはレンタルWi-Fiの予約や、Amazonで現地のプリペイドSIMを購入するなどの準備が必要です。しかし、楽天モバイルユーザーなら、パスポートを持って空港に行くだけで済みます。「準備を忘れていた!」といううっかりミスも起こり得ません。
  • 到着直後から使える:
    飛行機が着陸し、ベルト着用サインが消えた瞬間にスマホの設定をONにすれば、入国審査の列に並んでいる間に家族への到着連絡や、ホテルまでのルート検索が完了します。現地の空港カウンターでSIMカードの列に並ぶ時間を節約できるのは、疲れている到着時には非常に大きなメリットです。
  • SMS認証が届く(日本の番号維持):
    海外で配車アプリ(UberやGrab)や、レンタサイクルを利用する際、SMSによる本人確認を求められることがあります。現地のデータ専用SIMではSMSが受け取れないことが多いですが、楽天モバイルなら日本の番号で認証コードを受け取れるため、サービスの登録がスムーズです。

デメリット:容量とエリアの「限界」

  • 2GBはあくまで「必要最小限」:
    2GBという容量は、動画を見たり、インスタグラムのストーリーを次々と見たりすると、1〜2日で使い切ってしまう量です。「ホテルのWi-Fiを使う」「移動中は地図とLINEだけ」といった工夫が求められます。
  • 現地の通信品質に依存する:
    楽天モバイルが自社で海外に基地局を立てているわけではありません。現地の大手通信会社(パートナー回線)の電波を借りて通信するため、場所によっては「アンテナは立っているのに遅い」「地下に入ると圏外になる」といった現象が起こり得ます。
  • サポート体制の課題:
    現地で万が一繋がらなくなった場合、日本のショップ窓口に行くことはできません。チャットサポートなどはありますが、通信ができない状態ではそれすら利用できないため、「自力で設定を見直す知識」がある程度必要になります。

海外で使ってみた人の評判の傾向

海外で使ってみた人の評判の傾向

SNSや旅行系ブログ、動画サイトなどに投稿されている評判や体験談を見ると、楽天モバイルの海外利用に対する評価は、ユーザーの「渡航目的」や「ITリテラシー」、そして「滞在スタイル」によって明確な違いが見られます。単なる「良い・悪い」ではなく、具体的にどのような点が評価され、どのような点が不満の種になっているのか、その傾向を紹介します。

ポジティブな評判の傾向

  • 「手続きゼロ」の解放感が圧倒的支持:
    最も多くのユーザーが高く評価しているのが、「出発前の準備から解放された」という点です。Wi-Fiルーターのレンタルのために空港カウンターに並んだり、現地でSIMカードを探して彷徨ったりするストレスが一切ないことが、旅の質を向上させたと感じる旅行者が多数を占めています。
  • 短期渡航における最強のコストパフォーマンス:
    韓国や台湾、ハワイなどへの2泊3日〜3泊4日程度の短期旅行者からは、「追加料金なしでそのまま使えるのは革命的」という声が目立ちます。実質的に通信費をゼロに抑えられるため、浮いた予算を現地でのアクティビティに回せることが満足度に繋がっています。
  • 「SMS認証」が通ることへの安心感:
    海外旅行慣れしている層からは、日本の電話番号でSMSを受信できる点が非常に高く評価されています。UberやGrabなどの配車アプリ、現地のレンタル自転車、あるいはクレジットカードの不正利用検知時の認証など、SMSが必要な場面で「詰む」ことがないという安心感が支持されています。

ネガティブな評判の傾向

  • 通信品質のバラつきに対する懸念:
    「つながることはつながるが、速度が不安定」「地下鉄に入るとすぐに圏外になる」といった、通信品質(QoS)に対する指摘は一定数存在します。楽天モバイルは現地の提携キャリアの回線を借りて運用しているため、渡航先のインフラ事情や、提携先の電波強度に左右されやすく、これがストレス要因となっているケースが見られます。
  • 2GBという「見えない天井」への心理的負担:
    実際に2GBを使い切るかどうかに関わらず、「いつ制限がかかるかわからない」という心理的なプレッシャーを感じるユーザーもいます。特に、地図アプリや翻訳アプリを多用する慎重派の旅行者からは、残量を気にしながら利用すること自体が窮屈であるという意見も散見されます。
  • 課金ルールの複雑さが招くトラブル:
    特にiPhoneユーザーにおいて、着信時の課金仕様や、Rakuten Linkアプリ以外への発信料など、独特な料金ルールを十分に理解せずに利用し、帰国後に想定外の請求を受けて不満を抱くケースが報告されています。これはサービス自体の欠陥というよりは、事前の周知や理解の難易度に起因する評価と言えるでしょう。

総じて、楽天モバイルの海外利用は「手軽さとコストを最優先するライトユーザー」からは絶賛される一方で、「常に高速で安定した通信を求めるヘビーユーザー」や「仕事で失敗が許されないビジネスパーソン」からは、メイン回線としての利用に慎重な意見が出ているのが実情です。

海外で使ってみた人の口コミ

海外で使ってみた人の口コミ

ここでは、実際に楽天モバイルを海外で使ってみた方の口コミやレビューの一部を紹介します。

アメリカ、中南米、ヨーロッパ、中東、アジア、オーストラリアを回って帰国しました。全部で40カ国です。楽天モバイルは海外ローミングの対象国が多くて助かりました。現地の海外SIMやフリーWi-Fiを使ったのは、海外ローミング対象外の国くらいです。

Sさん【出典:楽天モバイル公式】

私は仕事柄、何度も海外に渡航するので、1年の3分の1以上は海外にいることが多いんです。そのため、海外に滞在している間、日本で契約している携帯電話会社の利用料と、現地の海外SIMの利用料で、二重払いになっていました。

楽天モバイルに乗り換えてからは、日本でも海外でも快適に使えるので、とても助かっています。

Sさん【出典:楽天モバイル公式】

韓国やトルコでは問題なく使えて、とても便利でした。海外で2GBまで追加料金なしでデータ通信が利用できるのは大きなメリットですね。特に韓国は近いので、日帰りで行くこともあるんです。そのたびに現地でSIMを買うのは馬鹿らしいので、楽天モバイルでそのまま使えるのはすごく楽です。長期滞在で2GBでは足りない場合もありますが、その際は現地でSIMを調達するまでの「つなぎ」として楽天モバイルのデータを利用しています。

海外での通話にはRakuten Linkアプリを使っています。韓国で電話をかける必要があったときに利用しましたが、音声品質は特に問題ありませんでした。国内では着信に対してRakuten Linkで折り返すのは少し面倒なので、通常の通話機能を使うことが多いですが、海外では積極的に活用しています。

Oさん【出典:楽天モバイル公式】

ハワイで使用しました!ホテルの無料Wi-Fiがあったので、WiFiは借りずに楽天モバイルの海外データローミングを使用しました!!めちゃくちゃ使えた!!使用した内容は、グーグルカメラで翻訳、グーグル検索、グーグルマップが主ですが、夫のiPhoneやホテルのWi-Fiより使用スピード早かったです♡ 感動レベルでした!使用したのは0.3GBなので無料範囲で収まりました!

Jさん【出典:Google Play|my 楽天モバイル】

国外での使用ならまちがいなくNo.1だと思う。外国から日本への電話が無料。さらに、simそのままに外国での接続が可能に。空港でsimを交換する必要が無い。無料の2Gだと10日ほどしか使えない(使用方法google mao利用や検索)が500円で1Gずつ増やすことができるので、不便ではない。

外国旅行を考えているなら一択だと思う。クレジットカードの緊急電話や0120へも普通に電話できるのがいい。

【出典:価格ドットコム】



ahamoと海外利用の違いを比較

ahamoと海外利用の違いを比較

「追加料金なしで海外で使える」という点で、楽天モバイルとよく比較されるのがNTTドコモの格安プラン「ahamo(アハモ)」です。どちらも優秀なサービスですが、その性質は大きく異なります。ご自身の滞在期間やデータ使用量に合わせて選ぶことが失敗しないコツです。

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比較項目楽天モバイルahamo
海外データ容量2GB
(国内データとは別枠で付与)
30GB
(国内データ容量と共有)
連続利用期間制限なし
(長期留学や駐在でも利用可)
15日間まで
(15日を超えると超低速制限)
速度制限解除可能
(1GBあたり500円でチャージ可)
不可
(日本に帰国するまで解除できない)
国内への通話無料
(Rakuten Link利用時)
有料
(高額なローミング通話料が発生)

おすすめの選び方

  • データ量重視ならahamo
    「旅行中も動画を見たい」「テザリングでPCを使いたい」「1週間程度の旅行」という場合は、30GB使えるahamoが圧倒的に有利です。
  • 期間・通話重視なら楽天モバイル
    「15日以上の長期滞在」「留学中の日本の番号維持」「日本への電話連絡が多い」という場合は、期間制限がなく通話無料の楽天モバイルが適しています。また、楽天モバイルは容量が足りなくなっても課金ですぐに復活できる柔軟性がありますが、ahamoは15日を超えて制限がかかると、お金を払っても帰国するまで解除できないという厳しいルール(いわゆる「15日ルール」)があるため注意が必要です。

ahamoの海外利用については以下の記事でも紹介しています。

楽天モバイルを海外で使ってみた人の活用方法

楽天モバイルを海外で使ってみた人の活用方法
出典:楽天モバイル

ここからは、楽天モバイルを海外で利用する際の活用事例から、現地に到着してからの具体的な設定手順やトラブル対策について、ステップバイステップで解説します。

海外利用での活用事例や使い方

楽天モバイルの海外ローミングは、単に「現地でネットが使える」というだけでなく、その特性を活かすことで、旅の質を上げたりトラブルを回避したりする強力なツールになります。ここでは、旅慣れたユーザーたちの口コミから見えてきた、賢い活用事例をいくつかご紹介します。

【ケース1】アジア弾丸旅行での「完全0円」運用

韓国や台湾、タイなどへの2泊3日程度の短期旅行であれば、楽天モバイルの2GBだけで通信費を一切かけずに過ごすことが可能です。これを実現するためのコツは「Wi-Fiとの併用」にあります。

  • ホテルやカフェでは必ずWi-Fiに接続
    動画視聴や写真のバックアップなど、データ容量を食う作業は全てWi-Fi環境下で行います。
  • 移動中は「地図」と「連絡」に限定
    街歩き中のGoogleマップ検索や、同行者とのLINE連絡程度であれば、3日間で1GBも使わないことがほとんどです。

浮いたWi-Fiレンタル代やSIM購入費(数千円)を、現地の美味しい食事やマッサージ代に回せるため、満足度が非常に高くなります。

【ケース2】長期滞在・周遊時の「最強のサブ回線」として

1週間以上の長期旅行や、ヨーロッパ周遊などデータ消費量が多くなる場面では、楽天モバイルを「メイン」ではなく「サブ(お守り)」として使う方法も非常に有効です。

最近のスマートフォンは、2つの回線を同時に使える「デュアルSIM」に対応しているものが増えています。これを利用し、以下のように使い分けます。

  • データ通信(メイン)
    現地の格安SIMカードや、Airaloなどの旅行用大容量eSIMを購入して設定。ギガ数を気にせず動画やSNSを楽しみます。
  • 音声通話・SMS(サブ)
    楽天モバイルをオンにしておく。これにより、日本の電話番号でのSMS認証(UberやGrabの登録、クレジットカードの決済認証など)をいつでも受信できます。

現地のデータ専用SIMではSMSが使えないことが多いため、日本の番号を生かしたまま安価に大容量データも確保できる、まさに「いいとこ取り」の運用方法です。

【ケース3】トランジット(乗り継ぎ)での活用

直行便ではなく、経由便を利用して海外へ行く際、乗り継ぎ地の空港で数時間の待ち時間が発生することがあります。通常、その国のためだけにSIMを買うのはもったいないですが、楽天モバイルなら73の国と地域に対応しているため、経由地でも設定をONにするだけでサクッとネットにつながります。

空港のフリーWi-Fiはセキュリティが不安だったり、認証が面倒だったりすることもありますが、自分のスマホで安全に暇つぶしができるのは意外なほど快適です。

補足:空の上でも使える?
実は楽天モバイルは、一部の航空会社・機材において「機内ローミング」にも対応しています。対象のフライトであれば、上空でSNSをチェックしたり家族に連絡したりすることも、2GBの枠内で可能です(※対応状況は確認が必要です)。

Rakuten Linkの通話は無料?

Rakuten Linkの通話は無料?

「海外でも通話料無料」は楽天モバイルの強みですが、誰にかけるかによって料金が変わります。以下で大まかなルールを表に整理していますが、渡航前には公式サイトでも確認しておくことをおすすめします。

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発信元(自分)発信先(相手)Rakuten Link使用時の料金
海外日本
(携帯・固定電話)
無料
(これが最大のメリット!)
海外海外
(現地の店やホテル)
国別従量課金(有料)
(※「国際通話かけ放題」加入なら対象国は無料)
海外海外
(相手もLinkアプリ)
無料

注意点
海外から日本へ電話をかける際、現地の通信事情によっては、相手の電話に「非通知」と表示される場合があります。家族や友人には、あらかじめ「非通知でかかってくるかもしれない」と伝えておくとスムーズです。


海外ローミングは2GBで十分?

「2GBで足りるのか問題」は、楽天モバイルを海外で使う上でも気になるテーマです。結論から申し上げますと、「動画視聴や大量の画像アップロードをしない限り、3泊4日程度の旅行なら十分足りる」というのが多くのユーザーの共通認識です。

具体的に2GBでどのくらいのことができるのか、一般的な目安を見てみましょう。

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利用内容1GBあたりの目安2GBなら…
Googleマップ閲覧約600回〜700回約1,400回(1日50回見ても余裕)
LINE音声通話約55時間約110時間(旅行中ずっと通話可能)
Webサイト閲覧約300ページ約600ページ
Instagram閲覧約1時間〜1.5時間約2〜3時間(すぐ無くなる!)
YouTube(標準画質)約2時間約4時間(危険ゾーン)

海外滞在中は、アプリの自動更新やクラウドへの写真バックアップ(iCloudやGoogleフォト)がモバイル通信で行われないように設定しておくことが大切です。これらがバックグラウンドで動いてしまうと、何もしていなくても数時間で2GBを消費してしまう「パケ死」ならぬ「ギガ死」状態に陥る可能性があります。

パケット節約の設定方法

  • iPhone:「設定」→「モバイル通信」から、写真アプリやApp Storeのデータ通信をOFFにする。
  • Android:「データセーバー」モードをONにする。

海外ローミングのやり方と設定

海外ローミングのやり方と設定
出典:楽天モバイル

楽天モバイルの海外ローミングは、Wi-Fiルーターのレンタルのように物理的な機器を受け取る必要がなく、スマートフォンの設定だけで完結します。しかし、その手軽さゆえに「日本国内でやっておくべき設定」を見落としがちです。

この手順を飛ばしてしまうと、最悪の場合「現地に着いたのにネットがつながらず、設定を変更しようにもネットがないためアプリも開けない」というデッドロック状態に陥ります。必ず出発前に以下のステップを確認してください。

Step 1:出発前の必須準備(日本国内)

渡航前に必ず「my 楽天モバイル」で、回線契約そのもののローミング機能が有効になっているか確認します。これはスマートフォンの設定ではなく、楽天モバイル側の契約設定です。

もしこの設定が「OFF」のまま現地に到着してしまうと、現地の電波を一切掴めません。設定を「ON」にするには「my 楽天モバイル」アプリを開く必要がありますが、現地の電波がないためアプリを開くことすらできなくなります(空港のフリーWi-Fiなどが使えれば回避可能ですが、リスクが高いです)

  1. スマートフォンで「my 楽天モバイル」アプリ(またはWebブラウザ版)を開き、ログインします。
  2. 画面下部のメニューから「契約プラン」をタップします。
  3. 画面をスクロールし、「プランに含まれるオプションサービス」の項目を探します。
  4. 「海外ローミング(データ通信)」のスイッチを確認します。
    • スイッチが「ON」になっていれば準備OKです。
    • もし「OFF」になっている場合は、タップして「ON」に変更し、設定が反映されるのを待ちます。

Step 2:現地到着後の操作(海外の空港に着いたら)

飛行機が着陸し、電子機器の利用が可能になったら、機内モードを解除してスマートフォンの本体設定を行います。ここでは、日本の電波ではなく現地の電波を受信するための許可を出します。

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OSの種類設定手順
iPhone (iOS)1. 「設定」アプリを開く
2. 「モバイル通信」を選択
3. 「通信のオプション」をタップ
4. 「データローミング」のスイッチをONにする
※帰国後は必ずOFFに戻してください。
Android1. 「設定」アプリを開く
2. 「ネットワークとインターネット」を選択
3. 「モバイルネットワーク」をタップ
4. 「ローミング」のスイッチをONにする
※機種により「データローミング」と表記される場合もあります。

設定をONにすると、自動的に現地の提携キャリア(例:台湾ならFar EasTone、ハワイならAT&TやT-Mobileなど)の電波検索が始まります。通常は1〜3分程度でアンテナピクトが立ち、現地のキャリア名が表示されて通信が可能になります。


iPhoneの高額請求を防ぐ対策

iPhoneの高額請求を防ぐ対策

楽天モバイルを海外で利用する際、iPhoneユーザーはAndroidユーザーにはない注意点が存在します。これを知らずに利用すると、帰国後に高額な請求書が届くことになりかねません。

【注意】iPhoneユーザーの着信・SMSの罠

楽天モバイルの通話アプリ「Rakuten Link」は、Android版では海外での着信もアプリ経由で行われるため無料ですが、iOS版(iPhone)では仕様上の制限により、相手がRakuten Linkを使っていない場合、着信はiOS標準の「電話アプリ」にかかってしまいます。

この場合、「国ごとの従量課金による着信料」が発生します。着信料は国によって異なりますが、1分あたり100円〜200円程度かかることも珍しくありません。うっかりセールス電話に出てしまったり、長電話をしてしまったりすると課金されます。

高額請求を防ぐための対策

  1. 「電話には出ない」を徹底する:
    海外滞在中は、知らない番号はもちろん、家族からの電話であっても着信には出ないようにします。着信を確認したら一度切り、すぐに自分から「Rakuten Link」アプリを立ち上げてかけ直せば、発信は無料なので料金はかかりません。
  2. Wi-Fi接続時のみ利用する:
    iPhoneでも、Wi-Fiに接続している状態であれば、Rakuten Linkで着信できる場合があります(※確実ではありません)。
  3. 留守番電話サービスを停止しておく:
    留守番電話に接続されるだけでローミング料金が発生するケースがあるため、渡航前に設定を解除しておくのが最も安全です。

現地でつながらない時の対処法

「設定は合っているはずなのに、ネットにつながらない…」。そんな時は焦らず、以下のトラブルシューティングを順番に試してみてください。私の経験上、9割のトラブルはこれで解決します。

1. 「機内モード」のON/OFFを試す

現地の電波状況によっては、最初の接続に5分以上かかることもあります。焦らずに待つか、一度「機内モード」をONにしてから再度OFFにすることで、電波の再検索(ハンドシェイク)が行われ、つながりやすくなります。

2. スマートフォンの再起動

基本中の基本ですが、バックグラウンドで動いているプログラムの不具合をリセットできます。特に国境を超えた直後などには有効です。

3. ネットワークの「手動選択」を行う

通常、接続先キャリアは「自動」で選ばれますが、電波の弱いキャリアを誤って掴み続けている場合があります。
設定方法:スマホの設定から「ネットワーク選択」を「自動」から「手動」に切り替えます。しばらく待つと、現地の通信会社一覧(例:AT&T, T-Mobileなど)が表示されるので、楽天モバイル公式サイトで案内されている「提携キャリア」を手動でタップして選択してください。

4. APN設定の確認

稀なケースですが、APN(アクセスポイント名)の設定がおかしくなっている場合があります。設定画面からAPNが「rakuten.jp」になっているか確認してください。

総括:楽天モバイルを海外で使ってみた評判

結論として、楽天モバイルは「ライトな海外旅行者にとって、現時点で最もコスパと利便性のバランスが取れた選択肢」であると断言できます。2GBという容量制限はあるものの、ホテルのWi-Fiを併用するなどの工夫をすれば十分に実用的であり、何より「何も準備せずに飛び立っても、現地に着いたらネットにつながる」という体験は、一度味わうと元には戻れません。

ただし、iPhoneユーザーの着信課金リスクや、通信品質が現地キャリアに依存する点は理解しておく必要があります。「完璧なサービス」ではありませんが、その特性を理解して使いこなせば、あなたの海外旅行をより身軽で、経済的なものにしてくれることは間違いありません。

ここまでの情報を総合すると、楽天モバイルの海外利用が「バッチリはまる人」と「やめておいた方がいい人」が見えてきます。

こんな人には楽天モバイルがおすすめ

  • 短期旅行者(2泊〜4泊程度)
    2GBあれば地図検索やLINEには十分です。
  • とにかく安く済ませたい人
    追加費用0円は、お土産代や食事代に回せます。
  • 面倒くさがりな人
    SIMカードの入れ替えやWi-Fiレンタルの手間が一切ありません。
  • サブ回線として持っておきたい人
    メインの現地SIMが繋がらなかった時の「保険」として、日本の番号を維持できる楽天モバイルは非常に優秀です。

逆に、「1週間以上の長期旅行」「移動中も動画を見たい」「仕事で大容量ファイルを送受信する」といった方は、楽天モバイル単体では力不足です。その場合は、現地のプリペイドSIMを購入するか、ahamoのような大容量プラン、あるいは海外旅行用eSIMを探して併用することをおすすめします。

次の旅行では、ぜひ楽天モバイルを相棒にスマートな旅を楽しんでください。

※本記事の情報は執筆時点のものです。各国の対応状況や料金プランは変更される可能性があるため、渡航直前に必ず楽天モバイル公式サイト等で最新情報をご確認ください。

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