海外へ出かける計画を立てるとき、英語圏の国がどこなのかについて気になることはありませんか。また、英語を話す国や通じる国はどうなっているのか、アジアやヨーロッパでの違いなど、さまざまな疑問を持つ方も多いと思います。海外渡航を考える際、言葉の壁も大きな不安要素の1つでしょう。この記事では、英語を母国語とする国々だけでなく、公用語や第二言語として広く英語が使われている地域まで、さまざまな角度から解説していきます。皆さんの目的や希望に合ったの渡航先を見つける際の参考にもしていただければ幸いです。
- 世界にある代表的な英語圏の国とそれぞれの文化的特徴
- 非ネイティブでありながら英語力が高い国や地域の傾向
- 海外旅行や語学留学など目的別におすすめの渡航先候補
- 渡航前に知っておきたい地域ごとのアクセントの違い
英語圏の国・英語を話す国・通じる国の基本

英語圏と一口に言っても、その歴史や文化、言語の成り立ちは国によって大きく異なります。母国語として英語が使われている国から、公用語として生活に根付いている国まで、その広がりは世界中に及んでいます。ここでは、代表的な国々の一覧や、世界における英語力の傾向、そして各地域ならではの特徴について詳しく見ていきましょう。
世界の代表的な英語圏の国一覧

世界には、英語を第一言語(母語)として話す国々と、公用語や第二言語として日常的に使用している国々があります。私たちが「英語圏」と聞いてまず思い浮かべるのは、アメリカやイギリスではないでしょうか。しかし、それ以外にも多くの国で英語が主要な言語として機能しており、その定義は非常に幅広いものとなっています。
第一言語(ネイティブ)として英語を話す国々
| 地域 | 国・地域名 |
|---|---|
| 北アメリカ | アメリカ合衆国、カナダ |
| ヨーロッパ | イギリス、アイルランド |
| オセアニア | オーストラリア、ニュージーランド |
| 中南米・カリブ海 | アンティグア・バーブーダ、バハマ、バルバドス、ベリーズ、ドミニカ国、グレナダ、ガイアナ、ジャマイカ、セントクリストファー・ネイビス、セントルシア、セントビンセントおよびグレナディーン諸島、トリニダード・トバゴ |
国民の大半が生まれて初めて身につける言葉として英語を話す「ネイティブスピーカー」の国々は、世界の英語の基準となっています。代表的な国としては、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、アイルランドなどが挙げられます。これらの国々では、政治、行政、教育、ビジネス、そして日常生活のすべての場面において、英語が絶対的な中心言語として使われています。人口の規模で見ると、アメリカが圧倒的に多く、世界の英語ネイティブスピーカーの約3分の2がアメリカに集中していると言われています。
公用語・準公用語として英語を採用している国々
| 地域 | 国・地域名 |
|---|---|
| アジア | インド、シンガポール、フィリピン、パキスタン、マレーシア、ブルネイ、スリランカ、香港(中国特別行政区) |
| アフリカ | 南アフリカ共和国、ナイジェリア、ガーナ、ケニア、ウガンダ、タンザニア、ザンビア、ジンバブエ、ボツワナ、カメルーン、マラウイ、ルワンダ、スーダン、南スーダン、エスワティニ、ガンビア、レソト、リベリア、ナミビア、セーシェル、シエラレオネ、モーリシャス、エリトリア |
| オセアニア | フィジー、パプアニューギニア、ソロモン諸島、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島、パラオ、サモア、ナウル、ツバル、バヌアツ、キリバス、トンガ、クック諸島(NZ自由連合)、ニウエ(NZ自由連合)、グアム(米領)、北マリアナ諸島(米領) |
| 中南米・カリブ海 | プエルトリコ(米領)、バミューダ諸島(英領)、ケイマン諸島(英領)、フォークランド諸島(英領) |
| ヨーロッパ | マルタ、ジブラルタル(英領) |
一方で、自国の固有の言語を持ちながらも、歴史的な背景(主にイギリスの植民地であった歴史など)から英語を公用語や準公用語として採用している国々も数多く存在します。たとえば、アジアではインド、シンガポール、フィリピン、マレーシアなどが有名です。アフリカ大陸でも、ナイジェリア、南アフリカ、ケニア、ガーナなどで英語が広く使われています。
第一言語と公用語の違い
「第一言語(母語)」とは、その国の人々が家族との生活の中で自然に習得する言葉のことです。一方「公用語」とは、国が法律や行政の制度で公式に定めた言語を指します。
たとえばインドやフィリピンでは、人々は自分たちの固有の民族語(ヒンディー語やタガログ語など)を第一言語として持ちながら、学校の授業や仕事の場では公用語である英語を流暢に使いこなしています。これからのグローバル社会では、こうした「第二言語として英語を操る国々」の存在感がますます大きくなっていくと言われています。
多言語が入り混じる現代において、どこまでを「英語圏」と呼ぶかは少し曖昧な部分もありますが、実質的に英語で社会が回っている、あるいは行政で英語が公的に認められている国は、世界中に約60カ国以上あると言われています。
英語を話す国ランキングを紹介

英語を母語としない非ネイティブの国を対象とした「英語力ランキング」を見ると、興味深い世界の現状が浮かび上がってきます。これらの国を知ることで、海外旅行や留学先で英語が通じる国を選ぶ際の大きなヒントになるはずです。
以下に世界中の非ネイティブスピーカーの英語力を測る指標として有名な「EF EPI 英語能力指数」の2025年度ランキングをご紹介します。123の国と地域から約220万人が参加した大規模なテストデータを基にしており、世界でどの国の英語力が高いのかを把握することができます。
| 世界順位 | 国・地域名 | 能力レベル | 地域 |
|---|---|---|---|
| 1 | オランダ | 非常に高い | ヨーロッパ |
| 2 | クロアチア | 非常に高い | ヨーロッパ |
| 3 | オーストリア | 非常に高い | ヨーロッパ |
| 4 | ドイツ | 非常に高い | ヨーロッパ |
| 5 | ノルウェー | 非常に高い | ヨーロッパ |
| 6 | ポルトガル | 非常に高い | ヨーロッパ |
| 7 | デンマーク | 非常に高い | ヨーロッパ |
| 8 | スウェーデン | 非常に高い | ヨーロッパ |
| 9 | ベルギー | 非常に高い | ヨーロッパ |
| 10 | スロバキア | 非常に高い | ヨーロッパ |
| 11 | ルーマニア | 非常に高い | ヨーロッパ |
| 12 | フィンランド | 非常に高い | ヨーロッパ |
| 13 | 南アフリカ | 非常に高い | アフリカ |
| 13 | ジンバブエ | 非常に高い | アフリカ |
| 15 | ポーランド | 非常に高い | ヨーロッパ |
| 16 | ラトビア | 高い | ヨーロッパ |
| 17 | 北マケドニア | 高い | ヨーロッパ |
| 18 | ブルガリア | 高い | ヨーロッパ |
| 19 | ケニア | 高い | アフリカ |
| 20 | ギリシャ | 高い | ヨーロッパ |
| 21 | ボスニア・ヘルツェゴビナ | 高い | ヨーロッパ |
| 22 | ハンガリー | 高い | ヨーロッパ |
| 23 | チェコ共和国 | 高い | ヨーロッパ |
| 24 | マレーシア | 高い | アジア |
| 25 | セルビア | 高い | ヨーロッパ |
| 26 | アルゼンチン | 高い | 中南米 |
| 27 | ザンビア | 高い | アフリカ |
| 28 | フィリピン | 高い | アジア |
| 29 | ナイジェリア | 高い | アフリカ |
| 30 | スイス | 高い | ヨーロッパ |
| 31 | エストニア | 高い | ヨーロッパ |
| 32 | ホンジュラス | 高い | 中南米 |
ランキング上位に入るような「英語力が高い地域」には、ただ頭が良いというだけではない、いくつかの共通する明確な特徴や社会的背景があるように感じます。以下に考えられる主な理由についてご紹介します。
圧倒的な「英語への接触量」の違い
これらの国の英語力が高い理由の一つは、日常生活における生の英語への接触量です。オランダや北欧諸国など英語力が高い国々では、テレビ番組やハリウッド映画、アニメーションなどが自国語に吹き替えられることなく、英語音声のまま現地語の字幕付きで放送されるのが一般的です。これにより、子どもたちは幼少期からごく自然にネイティブの英語の音のシャワーを浴びて育ちます。発音やリスニングの基礎が、勉強としてではなくエンターテインメントとして生活の中で培われているのです。
コミュニケーションを重視した早期教育
教育システムの違いも大きな要因です。これらの国々では、小学校の非常に早い段階から英語教育がスタートします。さらに、日本の従来のような文法や翻訳(和訳)を中心としたテスト対策の授業ではなく、「自分の意見を英語で伝える」「ディスカッションをする」といった実用的なコミュニケーション能力の育成にも重きが置かれています。
国内市場の規模とグローバル化の必要性
経済的な背景も見逃せません。北欧諸国やオランダなどは人口規模が小さく、自国内の市場だけでは経済を維持・発展させることが難しいため、常に海外に目を向ける必要があります。そのため、国際的なビジネスや学術研究に参加するための必須ツールとして、英語の習得が社会全体で強く求められていると言えます。「英語ができたら便利」というレベルではなく、「英語ができないと生きていけない」という切実な環境が、高い英語力を生み出しています。
英語力が高い国の主な特徴
- テレビや映画が吹き替えではなく、英語音声・字幕で放送されている
- 小学校低学年からの実践的でコミュニケーション重視の英語教育
- 国内市場が比較的小さく、国際的なビジネスに英語が不可欠という意識
- 言語的に英語と似たルーツ(ゲルマン語派など)を持っている(ヨーロッパの場合)
ヨーロッパにおける英語の普及

ヨーロッパを旅行していると、本当に多くの人が英語を話せることに気づかされ、驚くことが多々あります。歴史ある街並みを歩きながら、カフェの店員さんや駅員さん、あるいは道を歩くお年寄りまでが、当たり前のようにきれいな英語で対応してくれます。しかし、ヨーロッパ全土が同じように英語が通じるわけではありません。
北欧・西欧は英語が通じやすい環境
前述の通り、オランダやデンマーク、スウェーデン、ノルウェーといった北欧・西欧の一部エリアでは、旅行や生活において現地の言葉が分からなくても英語が通じやすい傾向にあります。ドイツやオーストリアなどの大都市でも、ビジネスマンや若者を中心に高いレベルの英語が日常的に使われています。ただし、地域や場面によって差はあるため、現地語の基本表現もあると安心です。
南欧・東欧での英語の通じやすさ
一方で、フランスやイタリア、スペインといった南欧の国々、あるいは東欧の地方都市へ行くと状況は少し変わってきます。パリやローマ、バルセロナといった世界的な大観光都市や、一流ホテル、有名レストランであれば英語は通じますが、少し路地裏のローカルな食堂に入ったり、地方の小さな町へ行ったりすると、現地の言語しか通じないことが多々あります。これらの国の人々は自国の文化や言語に強い誇りを持っていることも多く、旅行の際は「ボンジュール(こんにちは)」「グラッツェ(ありがとう)」といった簡単な現地の挨拶を覚えることが役立ちます。
EUにおけるリンガ・フランカとしての役割
ヨーロッパは陸続きで多くの国が隣接しており、EU(欧州連合)という枠組みの中で人やモノ、サービスの移動が非常に活発です。異なる言語を母語とするヨーロッパ人同士が、ビジネスの会議をしたり、大学で共同研究をしたり、あるいは旅行先で仲良くなったりする際、お互いを繋ぐリンガ・フランカ(共通語)として英語が絶対的に必要とされています。ヨーロッパにおける英語は、もはやアメリカやイギリスのものではなく、「ヨーロッパ人同士が対等にコミュニケーションを取るための便利な道具」として定着していると言えるでしょう。
アジアにおける英語の普及状況

私たち日本人にとって距離的にも文化的にも近いアジア地域における英語の普及も、非常に目覚ましいものがあります。かつてイギリスやアメリカの統治下にあった歴史的背景を持つ国々では、現在も英語が社会の重要なインフラとして機能しており、独特の進化を遂げています。
多民族国家における共通語の役割
アジアで英語が広く使われている背景には、多民族国家ならではの事情があります。代表的なのがシンガポールやマレーシア、インドです。たとえばシンガポールには、中華系、マレー系、インド系などさまざまな民族が暮らしています。そこで、民族間の対立を防ぎ、皆が公平にコミュニケーションを取れる中立的な言語として、英語が公用語として採用されました。学校の授業も基本的に英語で行われるバイリンガル政策も行われています。
フィリピンやインドが英語に強い理由
フィリピンもアジアを代表する英語大国です。アメリカの統治時代に徹底した英語教育が導入された影響で、現在でもタガログ語(フィリピノ語)と並んで英語が公用語となっています。ハリウッド映画は英語音声のまま上映されており、大学の授業やビジネス文書でも英語が広く使われています。この高い英語力を活かし、近年では欧米企業のコールセンターやIT系のBPO(業務委託)産業が国の主要産業となっています。また、質の高い英語教師が豊富にいるため、格安でマンツーマンレッスンが受けられる語学留学先として、日本や韓国の若者から人気を集めています。
今後のビジネスにおけるアジア英語の重要性
インドのITエンジニアが世界のテクノロジーを牽引し、シンガポールがアジアの金融ハブとして機能する現代において、アジアで話される英語の重要性はますます高まっています。私たち日本人が将来ビジネスで英語を使う際、交渉相手はアメリカ人やイギリス人ではなく、インド人やシンガポール人、フィリピン人である確率のほうが高いかもしれません。距離が近く、時差も少ないアジアの国々で実践的な英語に触れられる環境があるのは、私たちにとって非常に大きなチャンスだと感じます。
国や地域でのアクセントの違い

英語を本格的に学び始めると「アメリカ英語とイギリス英語、どちらを学ぶべきか」と悩む時期が必ずやってきます。実際に、国や地域によって英語のアクセント(なまり)や日常的に使われる単語、スペルにははっきりとした違いがあります。これを知っておくことで、渡航先での戸惑いを大きく減らすことができます。
アメリカ英語とイギリス英語の代表的な違い
私たちが日本の学校教育で中心的に習うのは、主にアメリカ英語をベースにしたものです。アメリカ英語は「R」の音を舌を巻いてしっかり発音する(例:water )のが特徴で、ハリウッド映画やアメリカのポップミュージックを通じて世界中に浸透しています。
一方、イギリス英語は「R」をあまり強く発音せず、母音をはっきりと発音するため、少し格式高く、クリアに聞こえることが多いです(例:water)。また、エレベーターを「lift」、フライドポテトを「chips」と呼ぶなど、使う単語そのものが違うこともよくあります。オーストラリアやニュージーランドの英語は、イギリス英語の流れを強く汲みつつも、独自の発音(例:today トゥデイを「トゥダイ」のように発音するなど)を持っています。
| 日本語(意味) | アメリカ英語 | イギリス英語 |
|---|---|---|
| アパート・マンション | apartment | flat |
| 地下鉄 | subway | underground / tube |
| 秋 | fall | autumn |
| 色(スペル) | color | colour |
各国の独自な進化を遂げた英語(World Englishes)
さらに世界を見渡すと、現地の言語や文化の影響を強く受けて進化したバリエーション豊かな英語が存在します。有名なのが、シンガポールの「シングリッシュ(Singlish)」です。文末に「~lah(ラー)」「~leh(レー)」といった独自の言葉を付けたり、中国語の文法構造が混ざったりと、最初は聞き取るのが難しいほど独特のリズムを持っています。インドの英語もまた、特有の巻き舌のアクセントや、インド特有の言い回しが存在します。これらは「間違った英語」ではなく、その地域に根付いた「World Englishes(世界の多様な英語)」として尊重されるべきものです。
「完璧な発音」よりも「伝わる英語」を目指す
言語学習において、どちらのアクセントが正解・不正解ということはありません。現在、世界中で話されている英語の会話の大部分は「非ネイティブ同士」によるものです。アメリカ人のような完璧な発音を目指すことに縛られすぎず、多様なアクセントがあることを受け入れ、堂々とコミュニケーションを取ることが何よりも大切です。相手の言葉を理解しようとする姿勢と、自分の意思を伝えようとする熱意があれば、多少のアクセントの違いは乗り越えられるはずです。


英語圏の国と英語を話す国・通じる国を深掘り

海外への渡航目的が、数日間のリフレッシュを目的とした観光旅行なのか、本気で語学を学ぶための留学やワーキングホリデーなのか、あるいは人生の拠点を移す本格的な長期移住なのかによって、適した国は大きく変わってきます。ここからは、皆さんの具体的な目的に合わせたおすすめの国々や選び方のポイントを深掘りしてご紹介します。
非ネイティブで英語が通じる国
ネイティブスピーカーの国でなくても、英語だけで十分に快適な滞在ができ、かつ異国情緒を存分に味わえる魅力的な国はたくさんあります。「ネイティブの国はハードルが高いけれど、生活や観光に困らない程度に通じやすい環境がいい」という方には、以下のような国が特におすすめです。
ヨーロッパで英語だけで生活できる国
ヨーロッパの非ネイティブ圏で圧倒的におすすめなのが、オランダや北欧諸国(スウェーデン、デンマーク、ノルウェー)です。街中の道路標識やレストランのメニューには英語が併記されていることが多く、英語で道を尋ねても親切に、しかも完璧な発音で答えてもらえる確率が極めて高いです。ITインフラも整っており、キャッシュレス決済が進んでいるため、言葉の壁によるストレスを最小限に抑えてヨーロッパの美しい街並みを楽しむことができます。
地中海のリゾート・マルタ共和国の魅力
近年、旅行先としても語学留学先としても急速に人気を高めているのが、イタリアの南に位置する地中海に浮かぶリゾート地・マルタ共和国です。かつてイギリスの領土だった歴史から、マルタ語と並んで英語が公用語となっています。透き通るような美しい海と、中世の騎士団の歴史を色濃く残す世界遺産の街並みを楽しみながら、ヨーロッパの安全な雰囲気の中で英語環境を満喫できる、まさに穴場的なスポットです。
アジアのグローバル都市・シンガポールと香港
アジアであれば、国際的なビジネスハブとしてインフラが高度に整っているシンガポールや香港が外せません。どちらも多言語社会ですが、ビジネスや公共の場では高いレベルの英語がどこでも通じるため、安心感があります。日本からのフライト時間も短く、時差も少ないため、週末を利用した短期旅行や、初めてのアジアでのビジネス展開の足がかりとしても適した環境だと言えます。
旅行におすすめの英語圏の国

数日から数週間の短期の旅行であれば、英語の通じやすさに加えて、治安の良さ、観光インフラの充実度、そして日本からのアクセスや時差の少なさが満足度を大きく左右します。旅行者のレベルや好みに合わせたおすすめの地域を見ていきましょう。
初めての海外旅行でも安心の定番リゾート
初めての海外旅行で、英語のコミュニケーションに強い不安がある場合は、日本人が多く日本語のサポートも受けやすいハワイ(アメリカ)やグアムが圧倒的に安心です。主要なホテルやショッピングセンター、人気のレストランでは、スタッフが片言の日本語を話せたり、日本語のメニューが用意されていたりすることが多く、英語に自信がなくても安心してリゾートライフを満喫できます。
大自然とアクティビティを満喫できる国
もう少し遠出をして、大自然の中で本格的な英語圏を楽しみたいなら、オーストラリア(シドニー、ケアンズ、ゴールドコーストなど)やカナダ(バンクーバー、バンフなど)、ニュージーランドがおすすめです。これらの国々は国立公園などの自然保護区が素晴らしく、ハイキングやマリンスポーツなどのアクティビティが豊富です。治安も比較的良く、人々も移民や観光客に対して非常にフレンドリーでおおらかな気質を持っているため、つたない英語でも優しく耳を傾けてくれます。
歴史と文化を英語で学ぶヨーロッパ旅行
西洋の歴史や芸術、文化に深く触れたいなら、本場のイギリス(ロンドン)やアイルランドが第一候補に上がります。大英博物館や歴史的な古城を巡り、パブで地元の人たちとビールを飲み交わす経験は、ネイティブの英語圏ならではの醍醐味です。交通網が発達しており、観光客の受け入れ態勢もしっかりしているため、個人手配の旅行でもスムーズに移動が可能です。

留学やワーホリにおすすめの国

語学留学やワーキングホリデー(ワーホリ)は、数ヶ月から1年以上の長期間滞在するため、単なる観光とは視点を変える必要があります。学費や生活費などの費用面、現地の気候、仕事の見つけやすさ、そして何より「自分がそこでどんな経験を積みたいのか」をしっかり比較検討することが成功の鍵となります。
キャリアアップを目指す王道の留学先
将来のキャリアアップを目指し、世界最先端の学問や高度なビジネス英語を身につけたい方には、やはりアメリカやイギリスの大学・語学学校が王道です。世界ランキング上位の有名大学がひしめき合い、世界中から優秀な学生が集まるため、非常に刺激的な環境で学ぶことができます。ただし、学費や都市部の生活費(家賃など)はかなり高額になる傾向があり、事前の資金準備が大きな課題となります。
働きながら実践的な英語を学ぶワーホリ協定国
海外で働きながら生きた英語を学び、現地の生活を深く体験したいワーホリ希望者には、最低賃金が世界トップレベルに高く、仕事が見つけやすいオーストラリアやニュージーランド、カナダが非常に人気です。(出典:外務省『ワーキング・ホリデー制度』)これらの国は多文化共生社会であり、留学生や移民に対しても寛容な環境が整っています。カフェのバリスタや農場でのピッキング作業など、様々な職種にチャレンジできるのも魅力です。
費用を抑えてマンツーマンで学ぶアジア留学
一方で、欧米への留学はどうしても予算が合わない、あるいは集団授業ではなくとにかく会話量を増やして短期間で効率よく英語力を伸ばしたいという方には、フィリピン留学(セブ島など)が圧倒的にコストパフォーマンスが高くおすすめです。欧米の語学学校の半額から3分の1程度の費用で、1日中マンツーマンのレッスンを受けることができ、英語学習の初心者から中級者へのステップアップとして人気を誇っています。


移住先としてもおすすめの国

将来的な海外移住やリタイア後の永住を視野に入れている場合、「英語が通じるか」という言語の壁は出発点に過ぎません。それ以上に、就労ビザや永住権の取得難易度、医療制度の充実度、子どもの教育環境、税制面での優遇、そして差別がない安全性などが、極めて重要な判断基準になってきます。
移民受け入れに積極的な定番の英語圏
移民国家としての長い歴史があり、外国人の受け入れ制度が法的にしっかり整備されているカナダやオーストラリア、ニュージーランドは、長期的な移住先として常にトップクラスの人気を誇ります。これらの国では、ITエンジニアや医療従事者など、国が不足しているスキルを持った専門職に対する「ポイント制」の移民プログラムが存在し、条件を満たせば永住権の道が開かれています。多民族社会であるため、アジア人に対する偏見も少なく、非常に暮らしやすいのが特徴です。
生活コストと気候のバランスが良い東南アジア
また、最近では日本の生活コストの高さを避けて、より豊かな暮らしを実現するためにマレーシアやタイ、フィリピンなどの東南アジアへ移住する方も増えています。特にマレーシアは、公用語ではありませんがビジネスや日常の場で英語が広く通じます。気候も1年を通じて温暖で、首都クアラルンプールの医療水準も非常に高いため、定年退職後のリタイア移住先や、場所を選ばず働くデジタルノマドの拠点として世界中から注目を集めています。
デジタルノマドや富裕層に人気の新興国
さらに、一定の投資を行うことで居住権が得られる「ゴールデンビザ」や、リモートワーカー向けの「デジタルノマドビザ」を発行している国も増えています。ドバイを含むUAEでは公式にはアラビア語が公用語ですが、外国人の割合も多いため実務や日常生活では共通語として英語が広く使われています。

総括:英語圏と英語を話す国・通じる国

世界には、ネイティブスピーカーが英語の伝統を守る国から、公用語として英語が躍動する国、そして質の高い教育によって国民の大半が流暢な英語を誇る国まで、本当にさまざまなタイプの国が存在します。
今回ご紹介したように、英語圏の国々にはそれぞれ独自の素晴らしい魅力と特徴があります。初めての海外となれば、言葉の壁や文化の違いに大きな不安を感じることもあるかもしれません。しかし、英語は一部のエリートのものではなく、世界中の様々なバックグラウンドを持つ人々と心を通わせるための、非常に便利なコミュニケーションツールです。
海外への渡航を考えている方は、まずはご自身が「何をしたいのか」という目的を明確にし、予算や気候、治安などの条件を考慮しながら、最適な英語圏の国をぜひ見つけてください。




