「フィリピン留学をおすすめしない」は本当か?後悔しないポイント

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「フィリピン留学をおすすめしない」は本当か?後悔しないポイント

「フィリピン留学をおすすめしない」という声を聞いて、中には不安になる方もいるでしょう。東南アジアの中でも特に人気のフィリピン、とりわけセブ島への留学ですが、きついスパルタ式の学習や生活環境の違いから、帰りたいと後悔する人がいるのも事実です。英語の語学学習の場として多くのメリットがある一方で、見過ごせないデメリットも存在します。

この記事では、フィリピン留学が他のおすすめしない国とどう違うのか、そして自分に合ったおすすめの学校やエージェントを見つける方法まで、客観的な情報をもとに解説します。

記事のポイント
  • フィリピン留学をおすすめしないと言われる理由
  • 留学で後悔しないための具体的な対策
  • 自分に合った学校やエージェントの選び方
  • 目的別のフィリピン留学のメリット・デメリット
目次

「フィリピン留学はおすすめしない」と言われる理由

「フィリピン留学はおすすめしない」と言われる理由
  • 留学におけるデメリットとは
  • フィリピンの生活環境と注意点
  • スパルタ式学習のきつい現実
  • 語学留学としての英語の限界
  • 「帰りたい」と後悔するケース

留学におけるデメリットとは

フィリピンへの留学を検討する上でまず理解しておくべきは、日本と同じような快適な生活が保証されているわけではないという点です。最大のメリットである費用の安さは、裏を返せば発展途上国ならではのインフラの未整備生活水準の違いを受け入れる必要があることを意味します。これらが、留学をおすすめしないと言われる主な理由の一つです。

具体的には、生活の様々な場面で不便さを感じることがあります。例えば、インターネット環境は日本ほど安定していません。Ooklaが提供するSpeedtest Global Indexのデータを見ても、フィリピンの通信速度は日本と比較して遅い傾向にあり、場所や時間帯によっては動画視聴やオンラインでの作業に支障が出ることも珍しくありません。特に、台風シーズンにはインフラがダメージを受け、さらに不安定になる可能性があります。

また、衛生観念の違いも大きなポイントです。フィリピンの水道水は、日本の高度な浄水施設とは異なり、細菌や不純物が含まれている可能性があるため、飲むことは絶対にできません。うがい・歯磨きにも市販のミネラルウォーターの使用が推奨されます。多くの施設でトイレットペーパーを便器に流せないのは、下水管が細い、あるいは水圧が低いといったインフラ上の理由からです。熱帯気候のため、アリや蚊、時にはゴキブリといった虫との遭遇も日常茶飯事であり、これらへの耐性も求められます。

生活面で覚悟しておくべきデメリット

インターネット
速度が遅く、不安定なことが多いです。SNSの閲覧程度なら問題ない場合が多いですが、動画視聴や大容量ファイルの送受信には不向きな場合があります。

水回り
水道水は飲用不可です。シャワーの水圧が弱かったり、予告なく断水したりすることもあります。貯水タンクの清掃状況によっては、水が濁ることもあります。

衛生
トイレットペーパーが流せない、虫が出やすいなど、日本の衛生基準とは異なります。こまめな清掃や防虫対策が欠かせません。

食事
特に韓国資本の学校では、キムチなど辛い料理が中心となり、食事が口に合わない可能性もあります。日系資本の学校でも、コストの制約から日本と全く同じクオリティの食事を期待するのは難しいでしょう。

これらの点は、単なる「文化の違い」として片付けられない、日々の生活に直結する重要な要素です。潔癖な方や、少しの不便でも大きなストレスを感じてしまう方にとっては、フィリピンでの生活自体が厳しいものになるかもしれません。留学前に、自分がどこまで許容できるのかを冷静に自己分析することが重要です。

フィリピンの生活環境と注意点

フィリピンの生活環境と注意点

フィリピンでの生活は、文化や自然の魅力にあふれている一方で、安全管理健康管理には細心の注意を払う必要があります。日本と同じ感覚で過ごしていると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があるためです。

最も重要なのが治安対策です。外務省の海外安全ホームページでも注意喚起されている通り、フィリピンではスリ、置き引き、ひったくりといった一般犯罪が日常的に発生しています。特にセブやマニラなどの都市部では、留学生や観光客は裕福に見えるため、犯罪のターゲットになりやすい傾向にあります。睡眠薬強盗やハニートラップといった、より巧妙な手口も報告されているため、安易に見知らぬ人を信用するのは禁物です。

自分の身を守るための安全対策

貴重品の管理
スマートフォンを操作しながら歩く「ながらスマホ」は絶対にやめましょう。高価なアクセサリーは身につけず、バッグは常に体の前で持つように心がけてください。パスポートや多額の現金は、学校のセーフティボックスに預けるのが賢明です。

移動手段
流しのタクシーは過剰請求(ぼったくり)のリスクがあります。移動の際は、料金が事前に確定し、ドライバーの身元も記録される配車アプリ「Grab」の利用を強く推奨します。

危険な場所
夜間の単独行動は避け、コロンストリート(セブ)や繁華街の裏路地など、危険とされるエリアには昼間でも近づかないようにしましょう。

交通事情も日本とは大きく異なります。都市部では慢性的な交通渋滞が深刻で、特に朝夕のラッシュアワーには、普段なら30分で着く距離が2時間以上かかることもあります。週末に外出する際は、時間に十分な余裕を持った計画が欠かせません。

さらに、健康管理も重要です。慣れない環境でのストレスや衛生状態の違いから、体調を崩しやすくなります。食中毒や、蚊による感染は特に注意が必要です。肌を露出する際は、虫除けスプレーをこまめに使用するなどの対策を徹底しましょう。

もしもの時の医療について

セブ島には「セブドクターズホスピタル」や「チョンフアホスピタル」など、医療レベルの高い私立の総合病院があります。これらの病院には日本人スタッフが常駐する「Japanese Help Desk(日本人窓口)」が併設されていることも多く、日本語でのサポートを受けることが可能です。ただし、医療費は高額になるため、海外旅行保険や留学保険への加入は必須です。治療費を保険会社が直接病院に支払ってくれる「キャッシュレス対応」の保険に加入しておくと、一時的な高額負担を避けられるため安心です。

これらの注意点を理解し、常にある程度の緊張感を持って行動することが、フィリピンで安全・健康に過ごすための鍵となります。以下の外務省サイトでは、安全対策や注意点について詳しく紹介しています。

スパルタ式学習のきつい現実

スパルタ式学習のきつい現実

フィリピン留学の代詞ともいえるのが「スパルタ式」の学習スタイルです。この方法は、短期間で英語力を飛躍的に向上させる可能性がある一方で、その厳しさから「きつい」「自分には合わない」と感じる人も少なくありません。

もともとこの学習モデルは、留学成果を厳しく問われる韓国の学生向けに発展したもので、学習時間を最大化し、あらゆる誘惑を物理的に排除するために設計されています。

スパルタ校の主な特徴

  • 長時間の学習
    1日に8〜10コマ以上の授業に加え、夜間の義務自習が課されることもあります。
  • 厳しい規則
    門限や平日の外出規制など、違反にはペナルティが課される場合もあります。
  • 徹底した英語環境
    母国語の使用を一切禁止する「EOP(English Only Policy)」が厳格に運用され、違反すると罰金が科される学校もあります。
  • 頻繁なテスト
    毎日または毎週、単語や文法のテストが行われ、基準点に達しないと週末の外出が禁止されるなどのペナルティがある学校もあります。

このように、文字通り朝から晩まで英語漬けの環境に身を置くことになるため、自己管理が苦手な方や、強制力がないと勉強が続かない方にとっては非常に効果的です。しかし、この高圧的な環境は、精神的なストレスや学習意欲の喪失を招く「燃え尽き症候群」を引き起こすリスクもはらんでいます。また、インプットとアウトプットが教室内に限定されるため、テストの点数は伸びても、実社会の多様な場面で使える応用力が育ちにくいという側面も指摘されています。

「とにかくストイックに勉強したい!」という強い意志がある方にはスパルタ式が向いていますが、「自分のペースで学習し、週末は観光も楽しみたい」という方には、規則が緩やかな「セミスパルタ」「ノンスパルタ」の学校の方が適しているでしょう。

以下の表で、自分に合った学習スタイルを見つける参考にしてください。

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学校タイプ学習スタイル特徴こんな人におすすめ
スパルタ超集中型平日外出禁止、義務自習あり、規則が非常に厳しい。学習時間も最も長い。短期間で最大の成果を出したい人、自己管理が苦手で強制力が必要な人
セミスパルタバランス型平日の放課後は外出可能だが門限あり。義務自習やテストは学校による。勉強とプライベートを適度に両立させたい人、ある程度の自由が欲しい人
ノンスパルタ自由型門限なし(または非常に緩やか)、義務自習なし。授業数も比較的少ない。自律的に学習計画を立てられる人、リゾート気分も存分に味わいたい人

スパルタ式が「きつい」と感じるかどうかは、個人の性格や学習目標に大きく依存します。自分のタイプを冷静に分析し、最適な環境を選ぶことが、留学を成功させる上で極めて重要です。

語学留学としての英語の限界

語学留学としての英語の限界

フィリピン留学は、特に英語初心者から中級者にとって、スピーキングの基礎を築く上で非常に優れた環境です。しかし、ネイティブレベルの流暢さや高度な表現力を目指す上級者にとっては、明確な「限界」が存在することも事実です。

その最大の理由は、講師がネイティブスピーカーではない点にあります。フィリピン人の講師は、高い英語力と丁寧な指導スキルを持っていますが、彼らにとっても英語は第二言語です。そのため、以下のような限界が生じます。

フィリピン人講師から学ぶ英語の限界点

アクセント
タガログ語など母語の音韻体系の影響を受けた特有のアクセントがあります(例:「F」が「P」に、「V」が「B」に近い音になる)。コミュニケーションを妨げるほどではありませんが、ネイティブの発音とは異なります。

表現の幅
ネイティブが日常的に使う最新のスラングやイディオム、皮肉やユーモアといった文化的な背景を持つ繊細な言い回しなどを学ぶのは困難です。

多様性の欠如
講師も学生もアジア人が中心のため、アメリカ、イギリス、オーストラリアなど、多様な英語のアクセントに触れる機会はほとんどありません。

「訛りがうつる」ことを心配する声もありますが、数週間から数ヶ月程度の短期滞在でアクセントが定着することはほとんどありませんので、過度な心配は不要です。

ただ、これらの点は必ずしもデメリットだけではありません。特に英語初心者にとっては、フィリピン人講師の英語は、ネイティブよりも発音がクリアで話すスピードもゆっくりなため、むしろ「聞き取りやすい」という大きなメリットになります。第二言語として英語を習得した経験から、学習者がつまずきやすいポイントを熟知しており、文法などを丁寧に解説してくれるのも強みです。

世界的に見ても高いフィリピンの英語力

国際的な教育機関であるEFが発表しているEF英語能力指数(EF EPI)では、フィリピンは常にアジア諸国の中でトップクラスにランクインしており、世界的に見ても「非常に高い」または「高い」英語能力を持つ国として評価されています。これは、彼らの英語が国際標準として通用することを示しています。

結論として、フィリピン留学は「ネイティブ英語を完璧にマスターする場所」ではなく、「英語を話すことへの抵抗感をなくし、自信を持ってコミュニケーションをとるための基礎体力をつけるトレーニングの場」と位置づけるのが最も適切です。この目的意識が明確であれば、留学の効果を最大限に高めることができるでしょう。

「帰りたい」と後悔するケース

「帰りたい」と後悔するケース

「こんなはずじゃなかった…」と留学を後悔し、「帰りたい」と感じてしまう人には、いくつかの共通したパターンがあります。その多くは、渡航前の期待と現地のリアルとの間に生じる大きなギャップ、すなわち「カルチャーショック」が原因です。

後悔につながる主なケースは、以下の3つに大別できます。

① 生活環境への不適応

前述の通り、フィリピンの生活インフラや衛生環境は日本とは大きく異なります。このギャップを受け入れられず、常にストレスを感じてしまうケースです。

  • 潔癖な方や虫が極端に苦手な方
    部屋にヤモリが出たり、シャワーの水圧が弱かったりすることに耐えられない。
  • ネット環境が必須な方
    仕事や趣味で安定した高速回線が必要な場合、現地のネット環境に絶望してしまう。
  • 食事に敏感な方
    学校の食事が口に合わず、毎日の食事が苦痛になってしまう。

② 学習内容のミスマッチ

自分の英語レベルや学習目的に合わない学校を選んでしまい、授業に満足できないケースです。

  • 英語上級者
    ネイティブレベルの英語を求めて来たのに、講師のアクセントや表現力に物足りなさを感じてしまう。
  • 自由を求める方
    厳しいスパルタ校を選んでしまい、束縛された生活に息が詰まってしまう。

③ 理想と異なる留学生活

「海外に行けば自然に英語が話せるようになる」「外国人の友達がたくさんできる」といった漠然とした期待が裏切られるケースです。

  • 日本人コミュニティへの依存
    気づけば日本人とばかり日本語で話し、英語力が全く伸びないまま帰国の日を迎えてしまう。これは、留学で最も陥りがちな失敗パターンの一つです。海外にいるという安心感から、かえって日本語環境に閉じこもってしまう危険性があります。

後悔しないための留学前の心構えと対策

フィリピン留学で後悔しないためには、渡航前に「何を諦め、何を最も優先するのか」を自分の中で明確にしておくことが不可欠です。完璧な留学先は存在しません。費用の安さを取る代わりにインフラの不便さは受け入れる、スピーキング練習を最優先するためにネイティブ英語へのこだわりは一旦脇に置く、といった意識的なトレードオフが、留学の満足度を大きく左右します。
もし現地で「帰りたい」と感じてしまったら、一人で抱え込まずに学校の日本人スタッフやエージェントに相談しましょう。目標を「1日1つ新しい単語を使う」など小さく設定し直したり、週末に気分転換に出かけたりすることも有効です。

事前にデメリットを正確に理解し、過度な期待をせず、自分の目的を達成することに集中する姿勢が、後悔を避けるための最も有効な対策となります。

「フィリピン留学をおすすめしない」は目的が合えば間違い

「フィリピン留学をおすすめしない」は目的が合えば間違い
  • 費用対効果など留学のメリット
  • 留学先としての他の国との違い
  • セブ島を含む東南アジアの魅力
  • 失敗しないおすすめの学校選び
  • 留学エージェントは活用すべきか

費用対効果など留学のメリット

これまで解説してきたデメリットがあるにもかかわらず、なぜ多くの人がフィリピンを選ぶのでしょうか。その答えは、他の国では決して真似のできない、圧倒的な費用対効果にあります。これはフィリピン留学が持つ最大のメリットであり、最も強力な魅力です。

具体的に、欧米圏の留学と比較すると、その差は歴然です。一般的に、フィリピン留学の総費用は、アメリカやカナダ、オーストラリアなどへの留学に比べて半分以下に抑えることが可能です。

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項目フィリピン(1ヶ月)欧米圏(例:カナダ)(1ヶ月)
学費・寮費・食費28〜46万円40〜65万円(食費・交通費等別途)
現地費用(ビザ等)約2〜3万円約7万円〜(ビザ申請費)
お小遣い約3〜5万円約10〜15万円
合計目安33〜54万円60〜90万円以上

この費用の安さが実現する最大の要因は、授業スタイルの違いにあります。フィリピン留学の核となるのが「マンツーマン授業」です。欧米では高額なオプションとなる1対1のレッスンを、毎日4〜6時間、標準のカリキュラム内で受けることができます。第二言語習得において、実際に口を動かす「アウトプット」の量が重要であることは広く知られていますが、マンツーマン授業はこのアウトプットの機会を最大化する上で理想的な環境です。

フィリピン留学が提供するメリット

集中的なマンツーマン授業
自分のレベルや弱点に合わせて授業が進むため、学習効率が非常に高いです。特に、英語を話すことへの恐怖心がある初心者にとって、発話時間を強制的に確保できるこの環境は絶大な効果を発揮します。

学習に集中できる環境
多くの学校が授業料、寮での宿泊費、1日3食の食事、さらには洗濯や掃除のサービスまで含んだ「オールインクルーシブ」形式を採用しています。これにより、留学生は生活の雑事や意思決定の回数を減らし、認知的なリソースを英語学習だけに集中させることができます。

日本からの近さ
日本から飛行機で4〜5時間、時差もわずか1時間という地理的な近接性は、移動の負担や時差ボケを最小限に抑え、現地での時間を有効に使える大きな利点です。

これらのメリットから、フィリピン留学は単なる「安い留学」ではなく、「限られた予算と期間の中で、スピーキング能力を最も効率的に伸ばすための戦略的投資」と捉えることができます。

留学先としての他の国との違い

留学先としての他の国との違い

留学先を選ぶ際、それぞれの国が持つリスクを正しく評価することが重要です。留学候補となる国には様々なタイプがありますが、フィリピンが持つリスクは、他の多くの国とは性質が異なります。

例えば、一部の国で問題となるのは、以下のようなリスクです。

  • 高コスト・高障壁国(例:アメリカ、イギリス)
    ネイティブ環境は魅力的ですが、非常に高額な学費と生活費、複雑で時間のかかるビザ制度が大きな壁となります。予算が限られる人や、すぐに渡航したい人にとっては現実的な選択肢になり得ません。
  • 高リスク・低インフラ国(例:南アフリカの一部、インドの一部)
    深刻な暴力的犯罪、政情不安、あるいは衛生やインフラにおける極端な課題があり、多くの学生にとって安全な学習環境とは言えない場合があります。

これに対して、フィリピンが抱えるリスクは、主に「自己管理でコントロール可能なリスク」であると言えます。スリや置き引きといった軽犯罪、インフラの不便さなどは、事前の情報収集と現地での注意深い行動によって、その多くを回避したり、影響を最小限に抑えたりすることが可能です。例えば、治安リスクはGrabアプリの利用や危険地帯を避けることで、衛生リスクはボトルウォーターを徹底することで、大きく軽減できます。

つまり、全ての留学先には何らかのリスクが存在します。重要なのは、そのリスクが自分にとって「許容でき、管理できる範囲」にあるかどうかを見極めることです。

この観点からフィリピンを評価すると、「欧米留学への準備段階」または「スピーキング特化の短期集中ブートキャンプ」として非常に優れたポジションにあることがわかります。

2カ国留学の最初のステップとしても最適

フィリピンで費用を抑えながらスピーキングの基礎と自信を身につけ、その後にカナダやオーストラリアなどでワーキングホリデーや専門留学に挑戦するという「2カ国留学」は、非常に合理的で人気のプランです。フィリピンでの経験が、より高額な欧米のグループ授業中心の環境でも臆することなく発言できる土台となり、その後の留学効果を最大化させます。

フィリピン留学は、治安やコストといったリスクを避けつつ、最大限の学習効果を目指せる、戦略的でバランスの取れた選択肢だと言えるでしょう。

セブ島を含む東南アジアの魅力

セブ島を含む東南アジアの魅力

フィリピン留学の魅力は、教室の中だけで完結するものではありません。学習の合間や週末には、東南アジアならではの温暖な気候、美しい自然、そして陽気な文化に触れることができ、これが勉強のモチベーション維持にも繋がります。

特に人気が高いのが、フィリピンを代表するリゾート地「セブ島」での留学です。セブ島には多くの語学学校が集中しており、「平日はしっかり勉強し、週末はビーチでリフレッシュする」というメリハリのついた生活を送ることができます。

フィリピンで体験できるアクティビティ

  • アイランドホッピング
    ボートをチャーターして、周辺の美しい島々を巡るツアー。シュノーケリングやBBQを楽しめます。
  • ジンベイザメと泳ぐ
    セブ島南部のオスロブでは、世界最大の魚類であるジンベイザメと一緒に泳ぐという貴重な体験ができます。
  • ダイビング
    美しいサンゴ礁や豊かな海洋生物で知られ、世界中のダイバーを魅了しています。ライセンスも日本より安価に取得可能です。
  • 大型ショッピングモール
    近代的なショッピングモールも充実しており、買い物や食事、映画などに困ることはありません。

このようなアクティビティは、授業で学んだ英語を実践で使う絶好の機会にもなります。ツアーガイドやお店の店員とのコミュニケーションは、教室とは違う生きた英語に触れるチャンスです。

また、フィリピンの人々の国民性も大きな魅力の一つです。スペインとアメリカの統治時代を経て形成された彼らの文化は、アジアの中でもユニークです。基本的に非常に陽気で親しみやすく、ホスピタリティ精神にあふれています。特に日本人に対しては好意的であることが多く、現地の人々との交流を通じて、生きた英語だけでなく、異文化理解を深めることができるでしょう。

勉強ばかりで息が詰まりそうな時も、少し外に出れば美しい海が広がり、笑顔で話しかけてくれる人々がいる。この環境は、厳しい学習のストレスを和らげ、留学生活全体を豊かで思い出深いものにしてくれます。ただし、物価は「全てが安い」わけではなく、輸入品や観光客向けサービスは日本と同等かそれ以上の場合もあるため、注意が必要です。

学習効果だけでなく、日本では味わえない貴重な体験ができる点も、フィリピン留学が多くの人に選ばれる理由なのです。

失敗しないおすすめの学校選び

失敗しないおすすめの学校選び

フィリピン留学の満足度を左右する最大の要因は、「自分に合った学校を選べるかどうか」です。学校ごとに特色が大きく異なるため、自分の学習目的、性格、予算を明確にし、慎重に比較検討する必要があります。

学校選びで失敗しないために、以下のポイントを必ず確認しましょう。

① 学校タイプの選択

まずは、前述した学習スタイル(スパルタ、セミスパルタ、ノンスパルタ)から、自分の性格に最も合うタイプを選びます。これが最も重要な選択です。「自分は強制力がないと勉強できないか?」「自由な時間がないとストレスを感じるか?」を自問自答してみましょう。

② 地域の選定

どこで学ぶかも重要です。主な留学先都市にはそれぞれ異なる特徴があります。

  • セブ
    リゾート都市。勉強と遊びを両立したい人向け。学校の選択肢が最も多いですが、その分誘惑も多いです。
  • バギオ
    山間の学園都市。年間を通じて涼しく、誘惑が少ないため勉強に集中したい人向け。スパルタ式の有名校が集中しています。
  • クラーク
    旧米軍基地の経済特区。ネイティブ講師が多く在籍する学校があり、発音を重視したい人や2カ国留学を考えている人向けです。
  • イロイロ/バコロド
    地方都市。物価が安く、落ち着いた環境で学べます。治安も比較的良好です。

③ カリキュラムの評価

マンツーマン授業とグループレッスンの比率を確認しましょう。初心者はマンツーマンの割合が高い学校、中級以上でディスカッション能力を伸ばしたい場合はグループ授業も充実している学校がおすすめです。TOEICやIELTSなどの試験対策コースの有無も重要なチェックポイントです。

④ 国籍比率の確認

英語漬けの環境を求めるなら、日本人比率が低い学校を選ぶことが非常に重要です。目安として、日本人比率が30%以下の学校を探すと良いでしょう。特に韓国資本の学校は、国籍が多様な傾向にあります。逆に、初めての海外で不安な方は、日本人スタッフが常駐し、サポートが手厚い日系資本の学校が安心です。

学校のウェブサイトに掲載されている国籍比率は、シーズンによって大きく変動することがあります。検討している時期の最新の比率を、留学エージェントに直接問い合わせて確認するのが最も確実です。

これらの基準を元に複数の学校をリストアップし、施設の質(寮の部屋、食事、Wi-Fi環境など)や費用を比較して、最終的な決定を下すのが成功への近道です。

留学エージェントは活用すべきか

留学エージェントは活用すべきか

数多くの語学学校の中から、自分一人で最適な一校を見つけ出すのは大変な作業です。そこで心強い味方となるのが、留学エージェントの存在です。信頼できるエージェントを活用することで、学校選びの失敗リスクを大幅に減らすことができます。

留学エージェントを利用するメリットは多岐にわたりますが、同時に注意点も存在します。

メリット注意点・デメリット
専門的なカウンセリングを受けられるカウンセラーの知識や経験に差がある
ウェブサイトにない最新・詳細な情報を得られる情報が提携している特定の学校に偏る可能性がある
入学手続きやビザ申請を代行してもらえる手数料が上乗せされている場合がある(無料エージェントが主流)
現地サポートがあり、緊急時に安心現地オフィスの有無やサポート範囲がエージェントによって異なる

残念ながら全てのエージェントが信頼できるわけではありません。中には、自社の利益を優先し、提携している特定の学校ばかりを強く勧めてくるエージェントも存在します。

信頼できる留学エージェントを見極めるチェックリスト

□ 複数の選択肢を提示してくれるか?
あなたの希望を聞いた上で、メリット・デメリットを比較しながら複数の学校を公平に提案してくれるかを確認しましょう。「この学校しかない」というような提案には注意が必要です。

□ カウンセラーの知識と経験は豊富か?
担当者がフィリピン留学経験者であったり、現地の情報に詳しかったりするかは重要なポイントです。「この学校のデメリットは何ですか?」といった具体的な質問に的確に答えられるか見極めましょう。

□ 費用の透明性は高いか?
見積もりが明瞭で、授業料以外に必要な費用(現地支払い費用など)についてもしっかりと説明してくれるかを確認してください。

□ 公的な認証を受けているか?
J-CROSS(留学サービス審査機構)などの第三者機関による認証を受けているエージェントは、一定の基準を満たしているため信頼性が高いと言えます。

重要なのは、1社だけでなく、必ず2〜3社のエージェントに相談し、提案内容や対応を比較検討することです。これが偏った情報に惑わされず、自分にとって最良の選択をするための最も確実な方法です。

フィリピン留学でのエージェントに迷った際は、実績と費用から信頼できる「スマ留」と「StudyIn」が特におすすめです。留学の目的に合ったサポート選びについては以下の記事でも詳しく紹介しています。

総括:「フィリピン留学をおすすめしない」は本当か?

この記事では、「フィリピン留学はおすすめしない」と言われる理由から実情、そして後悔しないためのポイントまでを解説してきました。結論として、フィリピン留学は万人におすすめできるものではありませんが、目的と覚悟が明確な人にとっては、これ以上ないほど効果的な選択肢となり得ます。

  • フィリピン留学は「おすすめしない」という声には明確な理由がある
  • インフラの未整備や生活環境の違いは覚悟が必要
  • ネット環境は不安定でシャワーの水圧も弱いことがある
  • 治安は日本より悪くスリやぼったくりに注意
  • スパルタ式は短期間で集中できるが人を選ぶ
  • 英語は非ネイティブのため上級者には物足りない可能性がある
  • しかし初中級者のスピーキング力向上には最適
  • 欧米留学の半額以下という圧倒的な費用対効果が魅力
  • マンツーマン授業で自分のペースで学べる
  • 食事や掃除付きの寮生活で学習に集中できる
  • 日本から近く時差が少ないのもメリット
  • 後悔しないためには目的を明確にすることが最も重要
  • 自分の性格に合った学校タイプ(スパルタなど)を選ぶ
  • 信頼できる留学エージェントに相談して情報を集める
  • 目的が合えばフィリピン留学は最高の選択肢になり得る

重要なのは、デメリットを正しく理解し、それを受け入れた上で、自分がフィリピン留学で何を成し遂げたいのかを明確にすることです。この記事が、あなたの後悔しない留学選びの一助となれば幸いです。

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