留学・ワーホリのスーツケースの選び方|大きさ・2つ持ち・おすすめ

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留学・ワーホリのスーツケースの選び方|大きさ・2つ持ち・おすすめ

海外留学ワーキングホリデーの準備で多くの人が悩むスーツケース選び。短期留学の1ヶ月から、長期留学・ワーホリの半年や1年にわたる滞在まで、期間によって最適な大きさやサイズ、何リットル容量が必要かは大きく変わります。スーツケースは何個持つべきか、2つ持ちのメリットは何か、また1個あたりの重さは何キロに収めるべきかなど、疑問は尽きません。この記事では、後悔しないスーツケースの選び方から、おすすめの人気ブランド、さらには効率的な中身のパッキング術、代替案としてのバックパックの活用法まで、あらゆる情報を網羅的に解説します。

記事のポイント
  • 留学・ワーホリ期間に応じたスーツケースの大きさ
  • ハードとソフト、キャスターなど機能面での選び方
  • 航空会社の重量制限や超過料金、2つ持ちの利点
  • おすすめのスーツケースやパッキングのポイント
目次

留学・ワーホリのスーツケース選び|大きさ・短期・長期

留学・ワーホリのスーツケース選び|大きさ・短期・長期
  • 選び方で失敗しないためのポイント
  • 最適なスーツケースの大きさ・サイズ
  • 容量は何リットルあれば安心なのか
  • 短期留学(1ヶ月)におすすめの選び方
  • 長期留学(半年〜1年)におすすめの選び方

選び方で失敗しないためのポイント

留学やワーキングホリデーの成功は、適切なスーツケース選びから始まります。長期間にわたる海外生活では、単に荷物を運ぶ箱としてだけでなく、移動の快適性や荷物の安全性を左右する重要なパートナーとなるからです。ここでは、数ある選択肢の中から最適な一品を見つけ出すための、6つの重要なポイントを紹介します。

スーツケース選び6つのチェックリスト

  1. 容量(リットル):滞在期間とライフスタイルに合っているか。
  2. 素材(ハード vs ソフト):保護性能と柔軟性のどちらを重視するか。
  3. 頑丈さと重量:耐久性と航空会社の重量制限のバランス。
  4. キャスター(車輪):渡航先の路面状況に適したタイプか(2輪/4輪)。
  5. 防犯機能(ロック):TSAロックは搭載されているか。
  6. サイズ(3辺の和):利用する航空会社の規定をクリアしているか。

これらのポイントを総合的に判断することで、あなたの留学スタイルにぴったりのスーツケースが見つかります。特に、空港での手荒な扱いやヨーロッパの石畳など、日本では想定しにくい環境に耐えうる頑丈さは非常に重要です。また、アメリカへ渡航・乗り継ぎする可能性がある場合は、TSAロックが必須となります。これはTSA(米国運輸保安局)の職員が専用の鍵で開錠できるため、鍵を破壊されずに済むというメリットがあります。

最適なスーツケースの大きさ・サイズ

最適なスーツケースの大きさ・サイズ

スーツケースの「大きさ」を選ぶ際に最も重要な基準は、航空会社の受託手荷物(預け荷物)規定です。多くの航空会社では、エコノミークラスの場合、無料で預けられる荷物のサイズを「3辺(縦・横・高さ)の合計が158cm以内」と定めています。このサイズは、容量にするとおよそ80L~95L前後のスーツケースに相当します。

そのため、どの航空会社を利用するかまだ決まっていない段階であれば、3辺の和が158cm以内のモデルを選んでおけば、大半のケースで追加料金を心配する必要がなく安心です。

航空会社によるサイズ規定の違いに注意

多くの航空会社が158cmルールを採用していますが、中には異なる規定を設けている場合もあります。例えば、JAL(日本航空)は比較的寛大で3辺の和が203cm以内ですが、ANA(全日空)は厳格に158cm以内となっています。LCCはもちろん、レガシーキャリアでも航空券の種類や路線によって規定は変動するため、スーツケース購入前、そして出発前には必ず利用する航空会社の公式サイトで最新情報を確認することが不可欠です。

大型のスーツケースを購入する際は、メジャーで実際のサイズを測り、航空会社の規定を超えていないか確認する習慣をつけると良いでしょう。

容量は何リットルあれば安心なのか

スーツケースの容量選びでよく耳にする「1泊あたり10L」という目安は、短期の国内旅行などには有効ですが、生活用品一式を持ち込む長期の海外留学には必ずしも当てはまりません。留学やワーホリ用のスーツケース容量は、「滞在期間」と「渡航先の気候」という2つの軸で考えるのが合理的です。

「大は小を兼ねる」と考えて、とにかく大きいものを選びたくなりますが、それは少し危険かもしれません。大きすぎると、つい荷物を詰め込みすぎてしまい、航空会社の重量制限(後述の23kg)を簡単に超えてしまうからです。空の状態で持ち上げられる重さかどうかも、選ぶ際の隠れたポイントになります。

一般的な目安として、荷物の量は1週間分の着替えがあれば洗濯して着回すことができます。このため、留学期間が1ヶ月でも1年でも、ベースとなる荷物の量に極端な差は出にくいのが実情です。ただし、冬服は夏服に比べて格段にかさばるため、渡航先の気候が容量選びの大きな変数となります。

短期留学(1ヶ月)におすすめの選び方

短期留学(1ヶ月)におすすめの選び方

1ヶ月程度の短期留学は、海外生活の「体験」という側面が強いため、スーツケース選びでは「機動力」と「効率性」が重要なキーワードとなります。この期間の場合、スーツケースの推奨容量は60Lから80L(M〜Lサイズ)がひとつの目安となりますが、最適な選択はご自身のパッキングスタイルと渡航先の環境によって変わります。

ここでは、短期留学生を2つのタイプに分け、それぞれにおすすめの考え方を紹介します。

タイプA:機動性重視のミニマリスト(50L〜60L)

現地での調達を楽しみ、フットワークの軽さを最優先したい方には、やや小さめの50L〜60Lサイズが適しています。1週間分の着替えを基本とし、現地でこまめに洗濯するスタイルを想定します。

最大の利点は、移動のストレスが格段に少ないことです。LCC(格安航空会社)の厳しい手荷物規定をクリアしやすかったり、公共交通機関での乗り降りがスムーズだったりと、身軽さから得られる恩恵は大きいでしょう。機内持ち込み可能なスーツケースと、大きめのバックパックを組み合わせるという上級者向けのスタイルも選択肢に入ります。

ただし、パッキングの自由度は低く、お土産をたくさん買うスペースの確保は難しくなります。まさしく「必要なものだけ」を持っていく、計画性が求められるスタイルです。

タイプB:安心感重視のスタンダード(60L〜80L)

多くの短期留学生はこちらのタイプに当てはまるでしょう。「ある程度の備えはしていきたい」「帰りはお土産も入れたい」と考えるなら、少し余裕のある60L〜80Lサイズが安心です。

パッキングに余裕があると、予期せぬ事態にも対応しやすくなります。例えば、温暖な東南アジアへの留学でも、現地の強力な冷房対策として羽織るものを数枚持っていけたり、急なアクティビティに参加するための服を追加できたりします。特に、冬のヨーロッパなど寒冷地へ渡航する場合は、薄手のダウンやフリースを複数枚持っていく「レイヤリング(重ね着)」が基本となるため、80L程度の容量があるとパッキングで頭を悩ませることが少なくなります。

長期留学(半年〜1年)におすすめの選び方

長期留学(半年〜1年)におすすめの選び方

一方で、滞在期間が半年以上に及ぶ長期留学では、求められるスーツケースの役割や考え方が大きく変わってきます。短期留学が「旅行の延長」だとしたら、長期留学は「海外での生活基盤そのものを運ぶ」という意識が必要です。そのため、スーツケース選びでは「網羅性」と「拡張性」が最優先されます。

結論から言うと、このケースでは85L以上の大型スーツケース(L〜LLサイズ)が基本となり、現在では大型スーツケースを2個持っていくスタイルも合理的な選択として主流になっています。

なぜ長期留学では大容量が必須なのか?

  • 四季への対応:カナダやイギリス、北欧のように四季が明確な国では、夏服一式と、体積が3倍以上にもなる冬服一式(コート、セーター、ブーツ等)の両方が必要になるため。
  • 日本製品の確保:長期間、肌に触れる化粧品や常備薬、勉強で使う高品質な文房具など、現地では手に入りにくい、または高価な日本製品を十分に持ち込むためのスペースが必要になるため。
  • 生活基盤の構築:現地での生活をゼロから始めるにあたり、初期段階で必要な身の回り品が多くなりがちなため。

例えば、カナダのバンクーバーに1年間留学する場合、9月の渡航時に「夏秋服用のスーツケース」と「冬服用のスーツケース」を持っていきます。到着後はまず夏秋服用を開封し、冬服用は圧縮袋に入れたまま保管。寒くなってきたらクローゼットを入れ替える、といったスマートな衣替えが可能です。このように、2つのスーツケースは単なる輸送手段ではなく、現地での生活を整理するための「移動式クローゼット」としての役割も果たしてくれます。

留学・ワーホリ用スーツケース|2つ持ち比較・おすすめ

留学・ワーホリ用スーツケース|2つ持ち比較・おすすめ
  • スーツケースは何個必要?2つ持ちを比較
  • 航空会社規定は1個あたり何キロまで?
  • おすすめの人気スーツケースを紹介
  • バックパックは選択肢になるのか
  • スーツケースの中身とパッキング術

スーツケースは何個必要?2つ持ちを比較

留学準備を進める中で、「スーツケースは結局、何個持っていけばいいの?」という疑問は、多くの人が直面する大きな悩みの一つです。1個で身軽に行くべきか、それとも安心の2個持ちを選ぶべきか。この選択は、留学期間、渡航先の気候、そして利用する航空会社という3つの重要な要素によって最適な答えが変わってきます。

ここでは、スーツケース1個持ちと2個持ち、それぞれのメリットとデメリットを深く掘り下げ、あなたが後悔しない選択をするためのお手伝いをします。

1個だと荷物が入りきるか不安だし、かといって2個だと移動が大変そう…。どちらの気持ちもよく分かります。まずはそれぞれのスタイルの長所と短所を冷静に比較してみましょう。

スーツケース1つ持ちのメリット・デメリット

まず、スーツケース1個で渡航するスタイルの最大の魅力は、その圧倒的な機動力にあります。空港到着後、公共交通機関を乗り継いで滞在先へ向かう際、荷物が一つであれば移動の負担は最小限で済みます。

1つ持ちの主なメリット

  • 移動が非常に楽:階段の上り下りや、電車・バスへの持ち込みがスムーズです。
  • 航空会社の選択肢が広がる:2個目から有料となる欧米系の航空会社やLCCも、追加料金を気にせず利用できます。
  • 管理が容易:荷物の管理がシンプルで、狭い寮の部屋などでも保管場所に困りにくいでしょう。

このように、特に温暖な地域への短期留学や、できるだけ費用を抑えたい方にとっては、1つ持ちは非常に合理的な選択です。ただし、当然ながらデメリットも存在します。

最大のデメリットは、収納力の限界です。冬服や日本から持っていきたい趣味の道具などを入れると、スペースはすぐになくなります。帰りにお土産をたくさん買う予定がある場合、スペース不足は深刻な問題になりかねません。パッキングの段階で、何を持ち、何を諦めるかという厳しい取捨選択が求められます。

スーツケース2つ持ちのメリット・デメリット

一方、半年以上の長期留学や、四季の移り変わりがある国へ渡航する場合には、スーツケース2つ持ちも選択肢となります。特に、この戦略を強力に後押しするのが、JALやANAといった日系航空会社の寛大な手荷物規定です。

これらの航空会社は、国際線エコノミークラスであっても「1個あたり23kgのスーツケースを2個まで」無料で預けられることが多く、合計で最大46kgもの荷物を運べる計算になります。これは、長期留学生にとってのアドバンテージです。

2つ持ちの主なメリット

  • 圧倒的な収納力:夏服と冬服、学用品と私物など、目的別に荷物を完全に分けて収納できます。
  • 重量超過リスクの回避:荷物の重さを2つのスーツケースに分散できるため、1個あたりの重量が23kgを超えるリスクをほぼなくせます。
  • 現地での柔軟な活用:片方をクローゼット代わりに使い、もう片方で国内旅行や近隣諸国への小旅行に出かける、といった便利な使い方が可能です。
  • 精神的な安心感:「荷物が入りきらないかも」というパッキング時のストレスから解放されます。

これだけのメリットがある2個持ちですが、やはり最大の難点は移動時の負担の大きさです。空港でカートを使える間は問題ありませんが、一度カートが使えない場所に出ると、その大変さを痛感することになります。特に、一人で2つの大きなスーツケースを同時に運ぶのは想像以上に困難です。

電車やバスの乗り降り、駅の階段などは、まさに試練と言えるでしょう。そのため、2個持ちを選ぶ場合は、空港から滞在先までタクシーやシャトルバスで直行できるかどうかが、一つの判断基準となります。また、滞在先の部屋の広さも考慮に入れる必要があります。狭い部屋にスーツケースを2個広げると、足の踏み場もなくなるかもしれません。

【豆知識】学生運賃の活用も

欧米系の航空会社は2個目が有料の場合が多いと述べましたが、例外もあります。例えば、ブリティッシュ・エアウェイズなど一部の航空会社では、学生であることを証明すれば受託手荷物が2個まで無料になる「学生向け運賃」を提供していることがあります。航空券を探す際には、こうした特典がないかも忘れずにチェックすると良いでしょう。

最終的に、ご自身の留学期間、渡航先の環境、利用する航空会社の規定、そしてご自身の体力や性格を総合的に考えて、最適な個数を判断することが重要です。

航空会社規定は1個あたり何キロまで?

航空会社規定は1個あたり何キロまで?

スーツケースの「個数」「サイズ」と並んで絶対に守らなければならないのが「重量」の規定です。国際線のエコノミークラスでは、多くの航空会社が「スーツケース1個あたりの最大重量を23kg(約50ポンド)」としています。

この23kgという重さは、液体類や書籍などを入れると意外と簡単に到達してしまう重さです。万が一、この規定を超過してしまうと、数千円から数万円という高額な超過手荷物料金をチェックインカウンターで支払うことになります。楽しい留学のスタートで思わぬ出費をしないためにも、事前の重量チェックは必須です。

出発前の重量チェックを忘れずに!

最も確実な対策は、「デジタルラゲッジスケール(吊り下げ式はかり)」を一つ持っておくことです。以下のアイテムも千円ほどで購入でき、出発前の自宅でのパッキングはもちろん、留学先から帰国する際にも荷物の重さを正確に測れるため、超過料金の不安から解放されるはずです。

以下に主要な航空会社の受託手荷物許容量をまとめましたが、規定は頻繁に変更されるため、必ずご自身のフライトの最新情報を公式サイトで確認するようにしましょう。

スクロールできます
航空会社無料受託手荷物(個数)1個あたりの最大重量1個あたりの最大サイズ(3辺の和)特記事項
JAL2個23 kg203 cm以内サイズ規定が比較的緩やか
ANA2個23 kg158 cm以内サイズ規定が他社より厳格
デルタ航空路線による(1~2個)23 kg158 cm以内欧州路線は1個無料、2個目有料の場合が多い
ブリティッシュ・エアウェイズ1個(Basic運賃除く)23 kg90x75x43 cm学生向け運賃で2個無料になる特典あり
エア・カナダ2個23 kg158 cm以内北米路線では標準的

(参照:JAL公式サイト)
(参照:ANA公式サイト)

おすすめの人気スーツケースを紹介

おすすめの人気スーツケースを紹介

スーツケースは単なる荷物入れではなく、これから始まる長い海外生活を共にする大切なパートナーです。そのため、どのブランドを選ぶかは、旅の快適性や安全性、さらには満足度を大きく左右する重要な投資と言えます。しかし、世の中には数多くのブランドがあり、どれを選べば良いか迷ってしまいますよね。

そこでここでは、「信頼性」「機能性」「デザイン性」「コストパフォーマンス」という4つの視点から、特に留学生やワーキングホリデーでの渡航におすすめの人気ブランドを厳選して紹介します。

New Trip(ニュートリップ)|費用を抑えたい学生の強い味方

「New Trip」は、コストパフォーマンスで近年注目を集めているブランドです。留学やワーキングホリデーには何かと費用がかかるため、「スーツケースの初期投資はできるだけ抑えたい」と考える学生にとっておすすめのアイテムとなります。

安価でありながら、留学に必須のTSAロック、静音性に配慮したダブルキャスター、多段階調節可能なキャリーバーなど、高価格帯のスーツケースに搭載されているような基本機能をしっかりと押さえているのが最大の魅力です。デザインやカラーバリエーションも豊富に揃っており、「安くてもデザインにはこだわりたい」というニーズにも応えてくれます。

数万円もするブランド品には手が出せないけれど、機能性や安全性には妥協したくない、という方にぴったりの選択肢です。1~2年程度の使用を想定した留学やワーキングホリデーであれば、十分な性能を発揮してくれるでしょう。

もちろん、素材の質感や長期的な耐久性においてはハイエンドブランドに一歩譲る面はありますが、それを考慮しても余りあるコストパフォーマンスの高さは、他のブランドにはない大きな強みです。まずは一度、この価格でこの機能が手に入るのかと、そのラインナップを確認してみる価値は十分にあります。

無印良品|シンプルを極めた、女性にも人気の機能派

「無印良品」のスーツケースは、その名の通り、無駄を削ぎ落としたシンプルなデザインと、考え抜かれた機能性で根強い人気を誇ります。特に、どんなファッションにも馴染むミニマルなデザインは、持ち物に統一感を持たせたい方や女性からの支持が厚いです。また、キャリーバーの高さを自由に固定できるため、ご自身の身長や使い方に最適な高さに調整できるのも嬉しいポイントです。

非常に優れた製品ですが、専門ブランドと比較するとサイズやカラーバリエーションは限定的です。長期留学で必要となる100Lを超えるような大型サイズの選択肢は少ないため、主に短期から中期留学の方、あるいは長期でも荷物が少ない方向けの選択肢となります。

求めやすい価格でありながら、必要な機能がしっかりと詰まっているため、コストと機能、デザインのバランスを重視する方には最適なブランドと言えるでしょう。

ACE(エース)|日本の技術力が光る、細やかな品質

日本の老舗カバンメーカーである「エース」は、日本ならではの細やかな配慮と高い技術力が詰まったスーツケースを展開しています。「Proteca(プロテカ)」や「ace.」といったブランドで知られ、その品質は世界的に評価されています。

エースのスーツケースを語る上で欠かせないのが、使いやすさを追求して開発されたキャスターが挙げられます。また、スーツケースを立てたままアクセスできる小物ポケットがあるモデルや、豊富な内装ポケットなど、使う人の立場に立った便利な機能が満載です。海外製品にはない「かゆいところに手が届く」使い心地は、一度体験すると手放せなくなるはずです。

デザインは比較的シンプルで落ち着いたものが多いため、流行に左右されず長く使えるものを探している方には特におすすめです。

Samsonite(サムソナイト)|信頼と実績の王道ブランド

スーツケース選びで迷ったら、確実に候補に挙がるのが「サムソナイト」でしょう。世界最大のシェアを誇るこのブランドは、まさにスーツケース界の王道であり、その圧倒的な信頼性と品質の高さが最大の魅力です。

手頃な価格帯のモデルから、最新技術を駆使したプレミアムラインまで、非常に幅広い製品展開をしているため、ご自身の予算やニーズに合った一品を見つけやすいのが特徴です。特に、独自開発された軽量強化素材「Curv®(カーヴ)」を使用した「シーライト」シリーズなどは、驚くほどの軽さと優れた耐久性を両立しており、多くの旅行者からも支持されています。

サムソナイトは世界中に店舗や正規代理店があるため、万が一、渡航先でスーツケースが破損してしまった場合でも、修理などのサポートを受けやすいという大きなメリットもあります。ただ、人気ブランドであるがゆえに空港のターンテーブルで同じようなスーツケースが並ぶことも考えられます。スーツケースベルトやステッカーなどで個性を出し、取り間違いを防ぐ工夫をすると良いでしょう。

バックパックは選択肢になるのか

バックパックは選択肢になるのか

全ての人にとってスーツケースが最適解とは限りません。特に、短期の留学で多くの都市を周遊する計画がある、あるいは滞在先が駅から遠く足場の悪い道を歩く必要がある、といった場合には「バックパック」がスーツケースを上回る機能性を発揮することもあります。

バックパックの最大のメリットは、両手が自由になり、階段の上り下りや混雑した公共交通機関での移動が格段に楽になる点です。スーツケースのキャスターが悲鳴を上げるような悪路でも、背負ってしまえばスムーズに移動できます。

近年では、スーツケースのように転がすこともでき、いざという時には背負うこともできる「ホイール付きバックパック(キャリーバックパック)」も人気です。Osprey(オスプレー)などのアウトドアブランドから高機能なモデルが発売されており、スーツケースの収納力とバックパックの機動性を両立したい人にとって、検討する価値はあると言えるでしょう。

ただし、長期滞在になるとバックパックでは容量に限界があるため、スーツケースが一般的な選択肢となるでしょう。また、バックパックはスーツケースに比べてパッキングがしにくく、中に詰めたものがシワになりやすい、防犯面でやや劣るといったデメリットもあります。

ご自身の渡航スタイルと荷物の内容をよく考え、最適な手段を選択してください。

スーツケースの中身とパッキング術

スーツケースの中身とパッキング術

スーツケースという限られた空間に留学生活の全てを詰め込むパッキングは、まさに技術と戦略が求められる作業です。ここでは、スペースを最大限に活用し、荷物を安全に運ぶための基本的なテクニックを紹介します。

スペースを効率化する技術

パッキングの基本は、衣類を丸める「ローリング法」です。Tシャツやセーターなどをきつく丸めることで、シワを防ぎつつ劇的にスペースを節約できます。さらに、現代のパッキングの三種の神器と言えるのが「パッキングキューブ」と「圧縮袋」です。

  • パッキングキューブ:衣類を種類別に整理でき、スーツケース内が整然とします。必要なものを探す際に荷物が散らかるのを防ぎ、キューブ自体が荷物を軽く圧縮してくれます。
  • 圧縮袋:ダウンジャケットや厚手のセーターなど、非常にかさばる衣類に絶大な効果を発揮します。掃除機不要で手で丸めるだけで空気が抜けるタイプが旅行には便利です。

以下の圧縮袋はパッキングキューブの役割も果たす便利グッズとしてもおすすめです。

安全性を高める技術

液体類の漏れは、他の荷物を台無しにする大惨事につながりかねません。シャンプーや化粧水のボトルの蓋を開け、口の部分にラップを一枚挟んでから蓋を閉めると、気圧の変化による液漏れを効果的に防げます。その上でジップロックなどの密閉袋に入れれば対策は万全です。

また、壊れやすいお土産などは、衣類の真ん中に包むように配置するのが基本。靴下などの小物は、靴の中に入れることでスペースの有効活用と型崩れ防止を両立できます。

日本から持っていくべき物 vs 現地で買う物

【日本から持参推奨】
文房具、折りたたみ傘、爪切り、基礎化粧品、日焼け止め、常備薬、コンタクトレンズ、証明写真、少量の日本食など、海外では品質が劣るか高価になるもの。

【現地調達でOK】
シャンプー・石鹸類、タオル類、ドライヤー・ヘアアイロン(電圧が違うため現地調達が基本)、一般的な学用品など、重くかさばるもの。

以下の記事では留学・ワーホリそれぞれの持ち物について詳しく紹介しています。

総括:留学・ワーホリ用スーツケース|大きさ・2つ持ち・おすすめ等

この記事では、留学やワーキングホリデーの準備における最初の、そして最も重要なステップであるスーツケース選びとパッキングについて解説しました。最後に、重要なポイントをリストで振り返ります。

  • スーツケース選びは滞在期間と渡航先の気候で考える
  • 1ヶ月の短期留学なら60Lから80Lが目安
  • 半年以上の長期留学なら85L以上を1つか2つ用意
  • 大きさは多くの航空会社で規定される3辺の和158cm以内が無難
  • 1個あたりの重量は23kgを超えないよう細心の注意を払う
  • 頑丈なハードケースか、柔軟なソフトケースか目的で選ぶ
  • アメリカ渡航の可能性があるならTSAロックは必須
  • ヨーロッパの石畳など悪路には2輪、空港など平坦な道では4輪が快適
  • 日系航空会社はエコノミーでもスーツケース2個まで無料の場合が多い
  • 2個持ちは重量分散と荷物の整理に大きなメリットがある
  • おすすめブランドはサムソナイト、エース、アメリカンツーリスターなど
  • 周遊旅行など機動性重視ならバックパックも有効な選択肢
  • パッキングの基本は衣類を丸めるローリング法
  • パッキングキューブと圧縮袋の活用でスペースを最大化
  • ドライヤーなど熱を発する電化製品は現地調達が安全で合理的
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