海外旅行アプリのおすすめ決定版｜便利な使い方を目的別に紹介

2025-09-12

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海外旅行の準備を進める中で、どのアプリをスマートフォンに入れておくべきか悩む方も多いでしょう。数多くのアプリが存在するため、自分にとって本当に必要なものを見極めるのは難しいかもしれません。最適な海外旅行のおすすめアプリを見つけるには、まずアプリの選び方を理解することが重要です。

この記事では、厳選したアプリのランキングもご紹介し、絶対に外せない必須のアプリから、あると旅が何倍も楽しくなる便利で役立つアプリまでを網羅的に解説します。具体的には、言葉の壁を解消する無料の翻訳・通訳アプリ、ホテルや飛行機の予約アプリ、さらには海外でのお金に関する不安をなくす外貨のお金計算や両替ツールにも触れていきます。

また、現代の旅行に不可欠なインターネット接続のためのWiFiやeSIM、そしてセキュリティを確保するVPNの重要性、現地でのスムーズな移動をサポートするタクシーの配車サービス、出発前の英語勉強や英会話に役立つツール、最後にそれら全てをまとめる旅行の計画やスケジュール管理アプリまで、あなたの旅を完璧にサポートするための情報をお届けします。

記事のポイント

海外旅行で役立つアプリの具体的な選び方
準備から帰国までシーン別のおすすめアプリ
通信や決済など旅の不安を解消するツールの使い方
旅の質を向上させる専門的なアプリの活用術

海外旅行アプリのおすすめ｜準備編

海外旅行に最適なアプリの選び方
ホテル・飛行機の予約に便利なアプリ
旅行英語の勉強に役立つ英会話アプリ
海外旅行の神アプリランキングTOP5

海外旅行に最適なアプリの選び方

海外旅行の成否は、出発前の準備で決まると言っても過言ではありません。特に、スマートフォンアプリの選定は、旅の快適性や安全性を大きく左右する重要な要素です。最適なアプリを選ぶためには、いくつかの戦略的な視点を持つことが求められます。闇雲に多くのアプリをダウンロードするのではなく、自分の旅のスタイルや目的に合わせて、少数精鋭のツールキットを構築する意識が重要です。

結論として、「オフライン機能」「安全性」「地域性」の3つの柱を軸に選ぶことが、後悔しないための鍵となります。これらを意識することで、情報過多のアプリストアの中から、あなた自身の旅に本当に必要な、信頼できるツールだけを厳選できます。このアプローチは「Less is more（少ない方が豊かである）」の哲学に基づき、スマートフォンのストレージやバッテリー消費を抑え、旅先での意思決定をシンプルにする効果もあります。

その理由は、海外という特殊な環境下に身を置くことになるからです。まず、海外ではインターネット接続が常に安定しているとは限りません。観光地から一歩離れると電波が届かないことも珍しくなく、高額なデータローミング料金は避けたいところです。そのため、地図や翻訳、通貨換算など、主要な機能がオフラインで使えるアプリは生命線となります。これが一つ目の柱「オフライン機能」の重要性です。

次に、空港やカフェ、ホテルで提供される公共Wi-Fiには、セキュリティ上のリスクが潜んでいます。同じネットワークに接続している悪意のある第三者に通信内容を傍受され、クレジットカード情報や個人情報が盗まれる危険性もゼロではありません。このようなリスクを回避するため、アプリは必ずApple App StoreやGoogle Playといった公式ストアからのみダウンロードし、通信を暗号化するVPNの利用も推奨されます。これが二つ目の柱「安全性」への配慮です。

最後に、訪れる国や地域によって人々の生活に根付いたサービスは大きく異なります。例えば、配車サービスは北米ならUberやLyft、東南アジアではGrab、ヨーロッパではBoltやFreeNowが主流です。このように、目的地に最適化された「地域性」を考慮することで、現地での移動やコミュニケーションが格段にスムーズになります。これらの情報は、旅行系のブログや現地の情報を発信しているサイトで事前にリサーチしておくと良いでしょう。

アプリ選びで失敗しないための3つの柱

機能性（オフライン対応）
ネット環境がなくても地図の閲覧やルート検索、基本的な翻訳が使えるか。出発前にオフライン用のデータをダウンロードしておくことが必須です。

安全性（データ保護）
公式ストアから配信されている信頼できるアプリか。公共Wi-Fi利用時の通信を保護するため、VPNの利用も合わせて検討しましょう。

地域性（目的地特化）
訪れる国や地域で一般的に使われている配車アプリ、決済アプリ、地図アプリは何かを事前に確認し、準備しておくことが重要です。

例えば、中国へ旅行する場合、多くの旅行者が利用するGoogle関連のサービス（Google マップ、Gmailなど）は利用できません。そのため、代替となる地図アプリ（百度地図など）や検索エンジンを事前に準備しておく必要があります。また、ヨーロッパを列車で周遊するなら、国境を越えた鉄道やバスのチケットをまとめて検索・予約できるOmioのようなアプリが非常に役立ちます。このように、自分の旅のスタイルと目的地に合わせてツールをカスタマイズする意識を持つことが、賢い旅行者の第一歩と言えるでしょう。

ホテル・飛行機の予約に便利なアプリ

旅行の骨格となる航空券と宿泊施設の予約は、旅の満足度と予算を決定づける極めて重要なプロセスです。適切な予約アプリを使い分けることで、時間と費用を大幅に節約し、より良い条件で手配することが可能になります。膨大な選択肢の中から最適なものを見つけ出すためには、各アプリの強みと特性を理解することが不可欠です。

結論から言うと、航空券は「Skyscanner」で網羅的に最安値を検索し、宿泊施設は「Booking.com」や「Agoda」で豊富な選択肢から比較検討するのが王道の組み合わせです。さらに、航空券とホテルをセットで予約することで割引が期待できる場合は、「Expedia」といったパッケージ予約に強いプラットフォームの活用も視野に入れましょう。

これらのアプリはそれぞれに特化した強みを持っています。Skyscannerは特定の予約サイトに属さない「メタサーチエンジン」という立ち位置で、世界中の航空会社や旅行代理店の価格を中立的な立場で横断的に比較できます。「月全体」で検索して最も安い出発日を探したり、「すべての場所」を目的地に設定して思わぬお得な旅先を見つけたりする機能は、日程や目的地に柔軟性がある旅行者にとって役立ちます。

一方で、Booking.comはホテルの在庫数が世界最大級であり、アパートメントやヴィラといった多様な宿泊形態もカバーしています。特に、直前までキャンセル無料のプランが豊富なため、予定が不確定な段階でも安心して予約を押さえることが可能です。Genius会員プログラムによる割引も魅力の一つです。アジア圏への旅行では、AgodaがBooking.comよりも安い価格を提示することも少なくないため、両者を比較検討するのが賢明です。これらのプラットフォームを賢く使い分けることが、コストパフォーマンスを最大化する鍵となります。

旅のアドバイス
航空券とホテルを別々に予約する方が安い場合もあれば、パッケージで予約した方が断然お得な場合もあります。特にアジア方面ならTrip.com、北米・ヨーロッパ方面ならExpediaのパッケージ割引があるので、面両方のパターンで見積もりを取ってみることもおすすめします。ほんの数分の手間が、数万円の節約に繋がることもあります。

スクロールできます

アプリ名	主な用途	特徴
Skyscanner	航空券の価格比較	メタサーチエンジンとして、複数の予約サイトの価格を横断的に検索できる。「月全体」検索やプライスアラート機能が便利。
Booking.com	宿泊施設の予約	世界最大級の物件数を誇り、ホテルから民泊まで多様な選択肢がある。キャンセル無料プランが豊富。
Expedia	航空券＋ホテルのパッケージ	世界最大手の総合旅行サイト。特に北米・ヨーロッパ市場に強く、お得な価格設定と限定セールが魅力。
Airbnb	民泊・バケーションレンタル	「暮らすように旅する」をコンセプトにしたユニークな宿泊体験が可能。キッチン付き物件が多く、長期滞在に最適。

旅行英語の勉強に役立つ英会話アプリ

海外旅行の醍醐味の一つは、現地の人々とのコミュニケーションを通じて文化に触れることです。しかし、言葉の壁に不安を感じ、積極的に話しかけることをためらってしまう方も少なくないでしょう。幸いなことに、現代ではAI技術を活用した優れた語学学習アプリがあり、出発前に実践的な英会話能力を効率的に、かつ楽しく高めることができます。

最もおすすめなのは、AIとのロールプレイングを通じて会話練習ができるアプリです。これにより、カフェでの注文やホテルでのチェックイン、道端で道を尋ねるといった、旅行中に実際に遭遇する具体的なシチュエーションを想定したトレーニングが可能です。これにより、いざという時に自然と口からフレーズが出てくるようになります。

その理由は、従来の参考書を暗記するような学習方法とは異なり、AIアプリは「話す」というアウトプットに特化しているためです。例えば、「AI英会話スピーク (Speak)」のようなアプリは、旅行の様々な場面に応じた豊富なシナリオが用意されており、ユーザーの発音や文法、表現の自然さなどをリアルタイムでAIが評価し、的確なフィードバックを返してくれます。人間相手ではないため、間違えることを恐れずに、納得がいくまで何度も繰り返し練習できるのが最大のメリットです。

また、より柔軟な会話練習をしたい場合は、汎用的なAIである「ChatGPT」も強力な学習ツールになります。スマートフォンの音声入力機能を使えば、擬似的な英会話パートナーとして24時間いつでも活用できます。「あなたはパリのレストランのウェイターです。私が英語でアレルギーについて伝えながら注文するので、丁寧に対応してください」といった具体的な役割（プロンプト）を与えることで、非常にリアルで質の高い会話練習が実現します。自分のペースで、いつでもどこでも練習相手が見つかるのは、テクノロジーがもたらした大きな恩恵だと言えるでしょう。

【スピーク】

【ChatGPT】

人間との「生の会話」練習も重要

AIとの練習は非常に効果的ですが、実際の人間との会話で得られる予測不能な反応や、言葉以外の非言語的なニュアンスに慣れることも同じくらい重要です。「ネイティブキャンプ (Native Camp)」のようなオンライン英会話サービスでは、世界中の講師と「レッスン回数無制限」で話せるプランが用意されています。出発前に様々な国のアクセントに触れておくことで、現地での聞き取り能力が格段に向上し、コミュニケーションへの自信が深まるはずです。

【ネイティブキャンプ】

海外旅行前の英語学習については以下の記事でも解説しています。

英語脳ドットコム

海外旅行で英語を勉強する必要性とは？困らない準備と対策 | 英語脳ドットコム英語を旅行のために勉強する必要性を解説。旅行前の英語の準備や独学法、英語力ゼロでも出来るポイントを紹介し、旅行英語の勉強をサポート。

海外旅行の神アプリランキングTOP5

数ある旅行アプリの中から、汎用性、信頼性、そして不可欠性という3つの観点で厳選した、あらゆる海外旅行で役立つトップ5の神アプリをご紹介します。これらのアプリをスマートフォンのホーム画面に揃えておけば、どんな旅でも安心して臨める強固な基盤が築かれます。これらは単なる個別のツールではなく、相互に連携し、旅行という複雑な活動を支える統合システムとして機能します。

結論として、ナビゲーションの「Google マップ」、移動の「ライドシェアアプリ」、コミュニケーションの「Google 翻訳」、資金管理の「Wise」、そして通信手段の「eSIM」が現代の海外旅行における5大アプリと言えるでしょう。以下にそれぞれの特徴やメリットを紹介します。

1. Googleマップ – 旅のコンパス

もはや説明不要の絶対的スタンダード。地図、ナビゲーション、公共交通機関の乗り換え案内、店舗検索、口コミ確認といった旅行に必要な情報が一つに集約されています。特にオフラインマップ機能は、通信環境がない場所での命綱となるため、必ず出発前に目的地周辺の地図をダウンロードしておきましょう。気になる場所をリストに保存しておけば、自分だけのオリジナルガイドマップが完成します。

【Google マップ】

2. ライドシェアアプリ（Uber、Grab） – 安心の移動手段

ライドシェアアプリは海外旅行にほぼ必須と言ってもいいでしょう。一昔前までは海外で移動するだけでもぼったくりや安全面でのリスクが心配でしたが、これらのアプリがあれば言葉が通じなくても目的地にスムーズに行くことができます。現地で使われているアプリは国や地域によって異なるため、ここでは世界的にメジャーなUberと東南アジアで便利なGrabを紹介しています。

【Uber】

【Grab】

3. Google翻訳 – 万能の言語ツール

圧倒的な対応言語数と多機能性で、他の追随を許さない定番のアプリです。テキスト翻訳はもちろん、カメラをかざすだけでメニューを翻訳したり、リアルタイムで会話を同時通訳したりする機能は、言葉の壁という最大の障壁を劇的に下げることができます。50以上の言語でオフライン翻訳が可能な点も非常に心強い点です。

【Google翻訳】

4. Wise (ワイズ) – スマートな財布

海外でのお金の扱い方を根本から変えるフィンテックアプリで、複数の現地通貨の口座を管理することができます。銀行やクレジットカード会社が課す高額な海外手数料や不利な為替レートを回避し、Googleなどで表示される実際の為替レート（ミッドマーケットレート）で両替・決済ができます。専用のデビットカードを発行すれば、現地のATMからお得に現金を引き出すことも可能です。

【Wise】

5. eSIMアプリ – 国境を越えた通信

物理的なSIMカードの差し替えが不要な「eSIM」が利用できるアプリです。渡航前にオンラインでデータプランを購入し、現地に到着したらQRコードを読み込むなど簡単な設定ですぐにインターネットに接続できます。従来のWi-Fiルーターのレンタルの手間や、高額なローミング料金から解放されるため、非常に便利なツールです。代表的なeSIMサービスには、日本の上場企業が運営する「Global eSIM」とVPNで有名なNord Security社が提供する「Saily」などがあります。

【World eSIM】

【Saily】

これらのアプリは、それぞれが旅の異なる側面（移動、安全、言語、お金、通信）を支える柱とも言えます。これらを使いこなせるように準備することが、快適な海外旅行に繋がるはずです。

海外旅行アプリのおすすめ｜現地編

これだけは入れたい必須のアプリ
言語の壁を越える通訳・翻訳アプリ
外貨のお金計算と両替に役立つアプリ
移動に必須のタクシー・配車アプリ
eSIMやVPNなどの便利な通信アプリ

これだけは入れたい必須のアプリ

海外旅行の準備において、数多くのアプリの中から「これだけは外せない」という必須アプリを厳選してインストールしておくことは、現地での時間と労力を節約し、何よりも自身の安全を確保する上で極めて重要です。流行り廃りのあるアプリとは異なり、これらのアプリは普遍的な価値を提供します。

特に「Google マップ」は、日本人海外旅行者にとって、国や目的を問わず必須のアプリでしょう。これらは単なる便利ツールではなく、旅のインフラであり、万が一の事態に備えるセーフティーネットとしての役割を担います。このアプリがカバーする領域は、旅の根幹をなす「移動」と「安全」という、代替の効かない要素だと言えます。

前述の通り、Google マップは、もはや紙の地図やガイドブックを完全に過去のものとしました。GPSによる現在地の正確な把握、目的地までのリアルタイムの交通情報を反映したルート案内、詳細な店舗情報と無数の口コミ、そしてオフラインでも機能するナビゲーションは、見知らぬ土地でも自信を持って探索するための強力な武器となります。

また、気になる場所を事前にピン留めして「行きたい場所リスト」としてカテゴリ別に整理しておくことで、自分だけのオリジナルガイドブックとして活用できる点も見逃せません。「レストラン」「観光名所」「お土産屋」など、自分なりの分類で整理すると、現地で効率的に行動できるでしょう。

【Google マップ】

出発前の設定を忘れずに
Google マップのオフラインマップダウンロードは、必ず通信環境が安定している日本国内のWi-Fi環境下で済ませておきましょう。現地に到着してからでは、通信環境の問題で大容量の地図データがダウンロードできない可能性があるため、現地での安心感にも影響します。

言語の壁を越える通訳・翻訳アプリ

海外旅行において、言語の壁はかつて最も大きな不安要素の一つでした。しかし、現代の高性能な翻訳アプリがあれば、その心配は大幅に軽減されます。無料で利用できるツールでも、AI技術の目覚ましい進化により、驚くほど自然で正確なコミュニケーションを実現することが可能です。これにより、旅行者はより深く現地の文化に触れる機会を得られます。

結論として、機能の網羅性を重視するなら「Google 翻訳」、翻訳の自然さと精度を求めるなら「DeepL」、そしてアジア言語、特に韓国語に特化するなら「Papago」が最適な選択肢となります。一つのアプリに固執せず、それぞれの長所を理解し、目的地や用途に応じて使い分けるのが賢い方法です。

それぞれのアプリには独自の強みがあり、それらを具体的に見ていきましょう。

旅のアドバイス
どのアプリをメインで使うにしても、Google 翻訳はサブとして必ずスマートフォンに入れておくことを強くおすすめします。対応言語の数が他のアプリを圧倒しているため、他のアプリが対応していない言語圏に行く際に必ず役立ちます。また、50以上の言語で利用可能なオフライン翻訳機能は、通信環境が不安定な場所で真価を発揮します。

Google 翻訳 (Google Translate) – 王道の翻訳アプリ

まさに「万能型」の翻訳アプリです。テキスト入力、音声入力、手書き入力、そしてカメラ入力と、あらゆる方法での翻訳に対応しています。特に、スマートフォンのカメラをかざすだけでリアルタイムに文字を翻訳する機能（Word Lens）は、レストランのメニューや街中の交通標識を読む際に絶大な威力を発揮します。二人で会話する際に、お互いの言語を交互に翻訳してくれる会話モードも非常にスムーズで実用的です。

【Google翻訳】

DeepL (ディープエル) – 高品質なAI翻訳アプリ

「精度特化型」の翻訳ツールとして、特にヨーロッパ言語において非常に高い評価を得ています。ニューラルネットワークを駆使し、文脈を深く理解することで、競合サービスよりも自然でニュアンスを的確に捉えた翻訳結果を出力します。長文のメールの内容を理解したり、少しフォーマルな場面で伝えたいことを文章にしたりする場合に最適です。ただし、対応言語数がGoogle翻訳に比べて少なく、オフライン機能がない点が主なデメリットとなります。

【DeepL】

外貨のお金計算と両替に役立つアプリ

海外での買い物や食事の際、「これって日本円でいくらだろう？」と瞬時に計算できることは、予算管理を円滑にし、安心して支払いを行うために不可欠です。また、為替レートの変動や高額な手数料によって損をしないためのツールも、現代のスマートな旅行では重要な役割を果たします。

この分野では、シンプルな通貨換算に特化した「Currency」と、両替・決済の概念そのものを変革するフィンテックサービス「Wise」を、目的に応じて使い分けるのが最も賢明な方法です。

それぞれの役割とメリットは明確に異なりますので、詳しく解説します。

Currency (カレンシー) – シンプルな通貨換算ツール

「この25ユーロのディナーは、日本円でいくら？」といった日常的な疑問に、最も速く、そしてシンプルに答えてくれるアプリです。150以上の通貨に対応しており、オフラインでも利用できるため、電波が届かない市場での買い物や、機内販売の価格を確認する際にも役立ちます。その直感的で無駄のない操作性から、多くの海外旅行者にとって手放せない定番ツールとなっています。ウィジェット機能を使えば、アプリを開かずにホーム画面でレートを確認することも可能です。

【Currency】

Wise (ワイズ) – 手数料を劇的に削減する金融サービス

これは単に両替できるアプリではなく、海外利用手数料を最小限に抑えるための金融サービスです。従来のクレジットカードを海外で利用すると、多くの場合、国際ブランドが定める基準レートに2%前後の海外事務手数料が上乗せされます。しかし、Wiseが提供するデビットカードを使えば、Googleなどで表示される実際の為替レート（ミッドマーケットレート）に極めて近いレートで決済でき、この手数料を大幅に節約できます。特にWiseは、常に実際の為替レートと、低く透明性の高い手数料（例：0.5%〜）を適用する点が最大の強みです。

このようなフィンテックサービスを活用することは、もはや単なる節約術ではなく、海外でスマートにお金を管理するための新しい常識となりつつあります。出発前に余裕を持ってアカウントを開設し、物理カードを発行しておくことを強くおすすめします。

【Wise】

移動に必須のタクシー・配車アプリ

海外の都市で見知らぬタクシーを捕まえるのは、料金交渉の煩わしさ、遠回りされる不安、そして時には乗車拒否など、多くのストレスが伴う行為でした。しかし、配車アプリの登場により、その状況は一変しました。目的地をアプリで指定するため言葉で伝える必要がなく、料金が事前に確定し、支払いがキャッシュレスで完結するこれらのアプリは、今や都市内移動の必須インフラです。

ただし、この分野は地域性が非常に高く、世界中で使える万能アプリは存在しないと心得ることが重要です。渡航先に合わせて適切なアプリを事前に準備することが、現地でのスムーズな移動の絶対条件となります。

主要な地域ごとの代表的なアプリとその特徴は以下の通りです。

北米（アメリカ・カナダ）: Uber / Lyft

この地域ではUberとLyftが市場を二分しています。一般的にUberの方が対応エリアは広いですが、時間帯や場所によってはLyftの方が安価なことも少なくありません。そのため、両方のアプリをインストールし、乗車前に料金を比較するのが最も賢い利用法です。空港でのピックアップ場所がアプリごとに指定されている場合もあるため、注意が必要です。

【Uber】

【Lyft】

東南アジア: Grab

東南アジアを旅行するなら、Grabは絶対に欠かせません。単なる配車サービスに留まらず、食事のデリバリーや簡単な決済機能も備えた「スーパーアプリ」として、現地の生活に深く根付いています。バイクタクシー（GrabBike）から大人数用のバン（GrabCar 6）まで、車種の選択肢が豊富なのも大きな特徴です。

【Grab】

ヨーロッパ: Uber / Bolt / FreeNow

ヨーロッパ市場はより多様で、Uberも多くの都市で利用できますが、必ずしも支配的ではありません。多くの都市でUberより安価な代替サービスとしてエストニア発のBoltが人気を集めています。また、現地の公式タクシーと連携していることが多いFreeNowも、信頼性の高い選択肢として広く利用されています。Googleマップの経路検索で、これらのサービスの料金が同時に比較表示されることも多いので活用しましょう。

【Uber】

【Bolt】

【FreeNow】

【重要】アカウント登録とカード情報は日本で！

これらの配車アプリは、多くの場合、SMS（ショートメッセージ）による電話番号認証を初期登録時に必要とします。海外で現地のSIMカードに入れ替えたり、Wi-Fiのみで利用しようとすると、日本の電話番号でSMSを受信できず、新規登録や最悪の場合ログインができない事態に陥る可能性があります。必ず日本を出国する前に、Wi-Fi環境下でアプリのダウンロード、アカウント登録、そしてクレジットカード情報の入力を完璧に済ませておきましょう。

eSIMやVPNなどの便利な通信アプリ

海外での安定したインターネット接続は、地図の利用から緊急時の連絡まで、あらゆる活動の生命線です。そして、その接続を安全に利用するための知識も、現代のデジタル社会を旅する者には不可欠です。ここでは、通信手段を確保する「eSIM」と、その通信を保護する「VPN」という、現代の旅行に欠かせない2つのテクノロジーについて詳しく解説します。

eSIMアプリ：物理SIM不要の次世代通信手段

かつて海外での通信手段といえば、かさばるWi-Fiルーターのレンタルや、空港で列に並んで現地SIMカードを購入するのが主流でした。しかし近年、eSIM（イーシム）が急速に普及し、その常識を覆しつつあります。

eSIMとは、スマートフォン本体に予め埋め込まれたデジタルSIMのことで、物理的なカードを差し替えることなく、オンライン上で通信プランを契約・設定できます。これにより、日本にいる間に渡航先のデータプランをオンラインで購入し、現地に到着したらすぐにインターネットに接続する、といった極めてスマートな体験が可能になります。先ほども紹介した、プランが豊富で日本語サポートが充実した「World eSIM」と、セキュリティと価格のバランスが良い「Saily」が特におすすめです。

【World eSIM】

【Saily】

eSIMのメリットとデメリット

メリット

オンラインで即時購入・開通が可能で、空港での時間ロスがない。
小さなSIMカードの紛失や破損のリスクがない。
日本の電話番号（物理SIM）での着信を維持したまま、データ通信用に海外eSIMを併用できる（デュアルSIM）。

デメリット

eSIMに対応した、SIMロック解除済みのスマートフォンが必要。
初めて利用する際は、QRコードの読み取りなど、物理SIMより少し設定が複雑に感じることがある。
プロファイルのダウンロードには、最初にWi-Fiなどのインターネット接続が必要。

VPNアプリ：公共Wi-Fiを安全に使うためのツール

空港やホテル、カフェなどで提供される無料の公共Wi-Fiは非常に便利ですが、その多くはセキュリティが脆弱で、通信内容を第三者に盗み見られる「中間者攻撃」のリスクに晒されています。VPN（仮想プライベートネットワーク）は、このリスクからあなたの重要な個人情報を守るための必須ツールです。

VPNは、お使いのデバイスとインターネットの間の通信全体を強力に暗号化し、安全な仮想的な「トンネル」を構築します。これにより、たとえ悪意のある第三者が同じWi-Fiネットワーク上にいても通信内容を解読することを困難にし、安全にインターネットを利用できるようになります。

また、日本のVPNサーバーに接続することで、海外からはアクセスが制限されているTVerのような日本の動画配信サービスや、一部の金融機関サイトにアクセスできるといったメリットもあります。総務省もWi-Fi利用者向けガイドラインで注意喚起している通り、セキュリティ意識の向上は現代のネット利用者に求められています。

信頼性の高い代表的なVPNは「NordVPN」「ExpressVPN」が挙げられます。個人情報などのセキュリティや、安全な旅のための投資と考えると良いでしょう。

【NordVPN】

【ExpressVPN】