海外旅行の準備はワクワクしますが、荷物の重さについては頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。海外旅行における荷物の重さの平均は一体どのくらいなのか、また、2泊3日や3泊4日、1週間から2週間、さらには長期旅行といった旅行日数によって目安がどのくらい変わるのかは、計画を立てる上で非常に気になるところです。具体的に7キロは何泊分に相当し、スーツケース20kgでは何泊程度の旅行が可能なのか、という疑問も生じます。
国際線飛行機を利用する際には、機内持ち込み手荷物や預け荷物のそれぞれに重さや大きさ制限が設けられています。万が一、この規定を超えてしまうと重さオーバーとなり、想定外の追加料金が発生してしまうことも少なくありません。そうした失敗や後悔を避けるためには、荷物を減らすパッキングのコツを事前に知っておくことが肝心です。
この記事では、海外旅行の荷物の重さに関するこれらの疑問を解消し、快適な旅をサポートするための情報を提供します。
- 旅行日数に応じた荷物の適切な重さの目安
- 航空会社ごとの機内持ち込みや預け荷物の一般的な規定
- 荷物が重量超過した場合の追加料金と、それを避けるための対策
- 旅行の荷物を効果的に軽くするための実践的なパッキング術
海外旅行の荷物の重さ平均と期間別目安

- 海外旅行荷物の重さ平均とは
- 荷物量の目安はどのくらいか
- 2泊3日と3泊4日の荷物量
- 1週間や2週間の荷物準備
- 長期旅行の荷物計画ポイント
海外旅行荷物の重さ平均とは
海外旅行の荷物の重さに「絶対的な平均」というものは一概には言えませんが、一般的に多くの旅行者が目安とする重さの傾向は存在します。これは旅行のスタイル、日数、季節、個人の持ち物の量、さらには性別によっても変動します。例えば、温暖な地域への短期旅行であれば軽装で済むため荷物は軽く、寒冷地への長期旅行や多くの活動を予定している場合は重くなる傾向が見られます。
多くの航空会社がエコノミークラスの無料受託手荷物の上限を1個あたり23kgとしているため、多くの旅行者はこの範囲内に収まるように荷造りを意識することが多いと考えられます。特に1週間程度の旅行では、この23kgが一つの基準となるでしょう。ただし、これはあくまで一般的な目安であり、LCCを利用する場合や、お土産をたくさん購入する予定がある場合などは、この限りではありません。
また、荷物の総重量だけでなく、スーツケース自体の重さも考慮に入れる必要があります。軽量なスーツケースを選ぶことも、荷物全体の重量を抑えるための工夫の一つとなります。性別による差としては、女性の方が化粧品や衣類のバリエーションが多くなる傾向から、男性よりも荷物が重くなることが多いようです。家族旅行の場合は、人数分の荷物に加え、子供用品なども増えるため、総重量はさらに増加する傾向にあります。
これらの点を踏まえると、自分の旅行計画に合わせて、事前に航空会社の規定を確認し、荷物の重さをシミュレーションしておくことが、スムーズな旅行への第一歩と言えるでしょう。
荷物量の目安はどのくらいか

海外旅行に持っていく荷物量の目安は、一般的に「1泊につき約10リットル」の容量が必要とされています。この基準を基に考えると、荷物の重さも旅行日数に比例して増えていくと想定できます。しかし、これはあくまで大まかな指針であり、実際には様々な要因によって必要な荷物量は変動します。
季節による変動
最も大きな変動要因の一つは季節です。夏場の旅行であれば、Tシャツや薄手のパンツなど軽くてかさばらない衣類が中心となるため、荷物は比較的コンパクトにまとまり、重量も抑えられます。一方、冬場の旅行では、厚手のコート、セーター、防寒具などが必要となり、衣類自体がかさばり重くなるため、同じ日数でも荷物量は大幅に増加します。
個人の持ち物と旅行スタイル
個人の持ち物の量も荷物量に大きく影響します。例えば、写真撮影が趣味で多くの機材を持ち歩く人、美容に気を遣い多くの化粧品やヘアケア用品を持参する人、あるいは特定の活動(ダイビング、スキーなど)のための専用装備が必要な人は、必然的に荷物量が多くなります。逆に、ミニマリスト的な旅行スタイルを好む人は、必要最低限の持ち物で済ませるため、荷物量は非常に少なくなります。
旅行の目的と訪問先
旅行の目的や訪問先の文化・習慣によっても、必要な持ち物は変わってきます。例えば、フォーマルな場に出席する予定があればドレスやスーツが必要になりますし、宗教施設を訪れる際には肌の露出を避けるための衣類が求められることもあります。また、現地で調達しにくいもの(常備薬など)は、あらかじめ日本から持参する必要があるでしょう。
これらの要素を総合的に考慮し、自分の旅行計画に最適な荷物量を見極めることが大切です. 無駄なものを省き、本当に必要なものだけを厳選することで、快適な旅行につながります。
2泊3日と3泊4日の荷物量

短期間の海外旅行として人気のある2泊3日や3泊4日の場合、荷物量は比較的コンパクトにまとめやすい傾向にあります。しかし、油断すると意外とかさばってしまうこともあるため、日数ごとの目安とポイントを把握しておくことが大切です。
2泊3日の荷物量
2泊3日の旅行では、荷物の中身の重さは約7kgから10kg程度が一つの目安となります。スーツケースの容量で言えば、30リットルから40リットル程度の小型キャリーケースで十分に収まるでしょう。これにスーツケース自体の重さ(約2kg~3kg)を加えると、総重量は約10kg前後になる計算です。この範囲であれば、多くの国際線で機内持ち込み手荷物として対応可能な重量となるため、LCCを利用する場合でも身軽に旅行できる可能性があります。
衣類は日数分と予備1着程度で済むため、荷物は比較的コンパクトにまとめられます。特に夏場の旅行であれば、さらに軽量化を図ることができ、総重量7kg以下に抑えてLCCの機内持ち込みだけで済ませる人も少なくありません。ただし、冬場の旅行ではコートやセーターなどかさばる衣類が増えるため、同じ2泊3日でも荷物が2kgから3kg程度重くなることがあります。女性の場合は、化粧品やヘアアイロンなどが加わるため、男性よりも若干重量が増す傾向がありますが、それでも10kg以内に収まることがほとんどです。
家族連れの2泊3日旅行では、大人1人あたり40リットルから50リットル、子ども1人あたり30リットルから40リットル程度の容量が目安とされ、効率的に荷物をまとめることが可能です。
3泊4日の荷物量
3泊4日の旅行になると、荷物の中身の重量は約10kgから13kgが目安です。スーツケースの容量としては、40リットルから60リットル程度が適しています。2泊3日の旅行よりも衣類が1日から2日分増えるため、その分、重量も増加します。
総重量では、スーツケース本体を含めると約14kgから15kgに達することが多くなります。この重さになると、LCCの場合は機内持ち込みが難しくなるため、受託手荷物として預けるケースが増えてきます。フルサービスキャリアを利用する場合でも、お土産の購入スペースを考慮すると、行きの荷物はやや軽めに抑えておきたいところです。
季節による差は2泊3日の場合と同様で、夏服中心であれば比較的軽量に、冬服や防寒具を含めると重くなる傾向があります。お土産をたくさん購入する予定がある場合は、行きの時点でスーツケースに余裕を持たせつつ、航空会社の無料受託手荷物の最大許容重量(一般的にエコノミークラスで23kg)を超えないように計画することが求められます。
男女差については、男性は衣類のバリエーションが少なく済むことが多いのに対し、女性は服装のコーディネートや化粧品類で数kg増える傾向が見られますが、持ち物を厳選すれば性別に関わらず軽量化は可能です。
1週間や2週間の荷物準備

1週間程度の旅行、あるいはそれを超える2週間程度の旅行となると、荷物の準備にはより計画性が必要になります。日数が長くなるからといって単純に衣類を日数分持っていくと、荷物が膨大になり移動も大変です。賢く荷物をまとめるためのポイントを解説します。
1週間の荷物準備
6泊7日から1週間程度の中期旅行では、荷物の中身の重量として19kgから22kgほどが想定されます。スーツケースの容量は100リットルから120リットルクラスが必要になるでしょう。スーツケース自体の重さ(約4kg~5kg)を含めると、総重量は25kg前後に達することもあります。これは、多くのフルサービス航空会社がエコノミークラスで許容する無料受託手荷物(通常1個23kg)を若干超える可能性があるため、荷物の厳選が重要になります。
この段階から、「旅先で洗濯する」「着回しできる服を選ぶ」といった軽量化策が非常に有効になってきます。実際に、長期の海外旅行でも着回しを工夫すれば少ない服の枚数で対応できるため、1週間程度の旅行でも全日分の衣類を持っていく必要はありません。例えば、上着やボトムスは数着に抑え、色合わせしやすいものを選んで組み合わせを変えることで対応可能です。また、シャンプーや日用品など現地で調達できる消耗品は持参しないことで、さらに荷物を減らすことができます。
荷物重量には個人差が大きく表れるのも1週間旅行の特徴です。荷物を極力減らせる人であれば20kg以内に収まり、受託手荷物1個で済むこともあります。一方で、おしゃれを楽しみたい人や、冬場で防寒具が多い場合は、4~5泊で20kgに達することもあります。
2週間の荷物準備
2週間(14日前後)の旅行では、持参する荷物もかなりの量になると思われがちですが、多くの場合は1週間分程度の荷物を持っていき、現地で洗濯しながら使い回すのが一般的です。そのため、荷物重量自体は1週間旅行の場合と大きく変わらないか、少し増える程度に抑えることが推奨されます。具体的には、中身の重量で25kg前後、スーツケース容量は120リットルから140リットル程度が目安となります。
長期になるほど、途中で荷物を補充したり現地調達したりする意識が働くため、必ずしも荷物が倍になるわけではありません。液体物などは最初から現地調達する計画を立てたり、足りなくなった衣類は現地で購入したり、コインランドリーを活用したりすることで、荷物の増加を抑えられます。
フルサービスの国際線では、エコノミークラスでも受託手荷物を2個まで無料としている航空会社も多く(例えばJALやANAは各23kgを2個まで無料)、合計46kgまでは追加料金なしで預けられるケースがあります。2週間旅行であれば、スーツケース2個体制にして荷物を分散するのも一つの方法です。ただし、1個あたり32kgを超える荷物は航空会社が受け付けないため、重量配分には注意が必要です。
洗濯や荷物の取捨選択を行うため、男女での大きな差は縮小する傾向にありますが、自分の旅のスタイルや優先順位に合わせて、重量とのバランスを考えた荷造りが求められます。以下では共通して役に立つ持ち物リストの情報をまとめています。

長期旅行の荷物計画ポイント

1ヶ月を超えるような長期旅行、例えばバックパッカースタイルの旅や長期滞在では、荷物の計画が旅の快適さを大きく左右します。基本的には「旅の途中で洗濯・補充しながら回る」ことが大前提となり、出発時の荷物は意外と少なめに抑えるのがベテラン旅行者のコツです。
必要最低限の荷物で出発
長期間、大量の荷物を抱えて移動するのは非常に大変です。そのため、出発時に持っていく荷物は、2週間程度の旅行と大差ないか、むしろそれよりも少なくする旅行者が多いです。目安としては、受託手荷物23kgと機内持ち込み手荷物7kgから10kg程度に収めるのが一般的です。航空会社の無料許容量内に収めつつ、旅の途中で増える可能性のあるお土産などのためのスペースも考慮しておくと良いでしょう。長期になればなるほど、重量オーバーによる超過料金を避けたいという意識も働くため、荷物の取捨選択には工夫が凝らされます。
現地調達と洗濯の活用
衣類は1週間分程度を目安にし、こまめに洗濯することで対応します。使い慣れた洗剤を少量持参するか、現地で購入しましょう。ホステルなどには共同の洗濯機があることも多く、手洗いする場合でも速乾性のある衣類を選べば負担が軽減されます。シャンプーや石鹸などの日用品も、小さな旅行用のものを持参し、なくなれば現地で購入するのが基本です。これにより、出発時の荷物を大幅に減らすことができます。
季節の変化への対応
長期旅行では、滞在中に季節が変わることもあり得ます。しかし、全てのシーズンの衣類を持っていくのは現実的ではありません。対策としては、不要になった衣類を日本へ郵送で送り返したり、逆に必要な衣類を現地で購入したり、日本から送ってもらったりする方法があります。例えば、出発時に着ていた冬物コートが現地で不要になったら日本へ送り、帰国前に再度必要になれば現地で調達する、といった柔軟な対応が求められます。
持ち物の電子化
書籍やガイドブックは、電子書籍リーダーやスマートフォンアプリを活用することで、物理的な荷物を減らすことができます。地図や旅行情報もオフラインで使えるアプリなどを活用すると便利です。
長期旅行の荷物計画で最も大切なのは、身軽さを保つことです。本当に必要なものを見極め、現地で手に入るものは現地で調達するという割り切りが、長旅を快適にするための鍵となります。以下の記事でも荷物を少なくするコツなどを紹介しています。

海外旅行での荷物の重さ平均目安と対策

- 7キロの荷物は何泊分に相当?
- スーツケース20kgは何泊分?
- 国際線の機内持ち込み条件
- 預け荷物の重さと大きさ制限
- 追加料金・パッキング・帰りの荷物
7キロの荷物は何泊分に相当?

荷物の重さが7kgというのは、多くのLCC(格安航空会社)が機内持ち込み手荷物の上限として定めている重量です。この7kgという重さが、具体的に何泊程度の旅行に対応できるのかを知っておくことは、特にLCCを利用する際に非常に役立ちます。
一般的に、7kgの荷物量はおおむね1泊2日程度の短期旅行に適していると考えられます。実際、1泊2日の旅行であれば、荷物の中身は5kgから7kg程度で収まるというデータもあり、小型のスーツケースやリュックサック一つで十分に賄える重さです。
ただし、この目安は季節や個人の荷物の量によって変動します。
例えば、夏場の軽装であれば、Tシャツ、短パン、下着、洗面用具といった最小限の荷物で済むため、7kgの範囲内で2泊3日の旅行も十分に可能です。実際に、夏の週末旅行などでは、7kg以内の荷物でLCCの機内持ち込みだけで済ませる旅行者も少なくありません。
一方、冬場の旅行では、セーターや薄手のコート、防寒用の小物などが必要になるため、同じ1泊2日でも荷物がかさばり、重量も7kg近くになることがあります。特に寒冷地へ行く場合は、衣類の選択に工夫が求められます。
また、女性の場合は化粧品やヘアケア用品などが男性よりも多くなる傾向があるため、同じ日数でも荷物が重くなりがちです。しかし、試供品サイズの化粧品を利用したり、ホテルのアメニティを上手に活用したりすることで、7kg以内に抑える努力も可能です。
総じて、7kgという重量は、持ち物を厳選すれば1泊2日から、季節や工夫次第では2泊3日程度の短期旅行に対応できる重さと考えられます。LCCを利用して身軽に旅をしたい人にとっては、この7kgというラインを意識した荷造りがポイントとなるでしょう。
スーツケース20kgは何泊分?

スーツケースの荷物が20kgというのは、海外旅行において一つの大きな目安となる重量です。多くのフルサービスキャリア(FSC)では、エコノミークラスの無料受託手荷物の上限を1個あたり23kgとしているため、20kgであればその範囲内に収まり、追加料金を心配することなく預けることができます。では、この20kgという重さで、具体的に何泊程度の旅行が可能なのでしょうか。
一般的に、20kgの荷物量は、およそ5泊から6泊程度の旅行に相当すると考えられます。これは、1週間近い旅行で必要となる衣類、洗面用具、その他持ち物、そして多少のお土産スペースを含んだ場合の目安です。
ただし、これも旅行のスタイルや季節、個人の荷物の多さによって変動します。
例えば、「荷物が比較的少ない人」であれば、着回しを工夫したり、現地で洗濯をしたりすることで、5泊から6泊、あるいはそれ以上の期間でも20kg以内に収めることが可能です。夏場の旅行で軽装が中心の場合も、より長期間対応できるでしょう。
一方で、「荷物が多めの人」、例えばファッションにこだわり多くの衣類を持っていきたい人や、冬場の旅行で厚手の衣類や防寒具がかさばる場合、あるいは化粧品や電子機器などを多く持参する人は、4泊から5泊程度で20kgに達してしまうこともあります。
したがって、平均的に見ると「5泊前後」が一つの目安となりますが、ご自身の荷物の傾向を把握しておくことが大切です。例えば、普段から荷物が多い自覚がある方は、4泊程度でも20kg近くになる可能性を考慮しておくと良いでしょう。
20kgの範囲内であれば、衣類もある程度のバリエーションを持たせることができ、靴も複数持っていく余裕が生まれます。1週間弱の海外旅行であれば、お土産のためのスペースも確保しつつ、概ね安心して荷造りができる重さと言えます。
しかし、注意点として、スーツケース自体の重さも含まれることを忘れてはいけません。軽量タイプのスーツケースを選ぶことも、総重量を20kg以内に抑えるための重要なポイントです。出発前には、荷物を詰めた状態で一度重量を測定し、航空会社の規定重量内に収まっているかを確認することをおすすめします。
国際線の機内持ち込み条件

国際線を利用する際、機内へ持ち込む手荷物には、各航空会社によってサイズ、重量、個数に関する規定が設けられています。これらの条件を事前に把握しておくことは、空港でのトラブルを避け、スムーズな搭乗のために非常に重要です。一般的に、フルサービスキャリア(FSC)とLCC(格安航空会社)では、その厳しさに違いが見られます。
フルサービスキャリア(JAL、ANAなど大手航空会社)の一般的な条件
多くのフルサービスキャリアでは、エコノミークラスの場合、機内持ち込み手荷物は以下の条件が一般的です。
- 個数: 通常、身の回り品(ハンドバッグ、ノートPCバッグ、カメラなど)1個の他に、規定サイズのバッグ1個まで、合計2個が許可されることが多いです。
- 重量: 1個あたりの重量は7kgから10kg以内が目安です。例えば、JALやANAでは10kgまでと規定されています。
- サイズ: 3辺(縦・横・高さ)の合計が115cm以内(例:55cm × 40cm × 25cmなど)が標準的な規定です。これは機内の収納スペースに収まることを考慮したサイズです。
ただし、これらの規定は航空会社や搭乗クラスによって異なる場合があるため、利用する航空会社の公式サイトで最新情報を確認することが不可欠です。ビジネスクラス以上では、持ち込める個数や総重量が増えることもあります。
LCC(格安航空会社)の一般的な条件
LCCの場合、運賃を低く抑えるために、機内持ち込み手荷物の条件はフルサービスキャリアに比べて厳格である傾向があります。
- 個数: 多くの場合、身の回り品を含めて合計2個までですが、その合計重量に厳しい制限があります。
- 重量: 手荷物2個の合計重量が7kgまで、という規定が非常に一般的です。一部のLCCでは、追加料金を支払うことで許容重量を増やせるオプションもありますが、基本的には7kgが上限と考えた方が良いでしょう。
- サイズ: フルサービスキャリアと概ね同様のサイズ規定(3辺合計115cm以内など)ですが、チェックがより厳密に行われることがあります。
LCCでは、搭乗ゲート前でサイズや重量の再チェックが行われ、規定を超過した場合は高額な追加料金を請求されたり、機内持ち込みを拒否されて受託手荷物として預け直す必要が生じたりすることがあります。
機内持ち込みが制限・禁止されているもの
液体物(化粧品、飲み物など)は、100ml以下の容器に入れ、それらを容量1リットル以下のジッパー付き透明プラスチック袋にまとめて入れる必要があります。また、刃物類や火薬類、その他危険物は機内持ち込みが禁止されています。これらの品目についても、事前に国土交通省や利用航空会社の情報を確認してください。
安全かつ快適な空の旅のためにも、機内持ち込み手荷物のルールを遵守することが求められます。
預け荷物の重さと大きさ制限

海外旅行の際、スーツケースなどの大きな荷物は、航空会社のカウンターで「受託手荷物(預け荷物)」として預け、飛行機の貨物室で運ばれます。この受託手荷物には、無料で預けられる範囲として、重さ、大きさ(サイズ)、そして個数に制限が設けられています。これらの制限は、利用する航空会社や搭乗クラス(エコノミー、ビジネス、ファーストなど)によって異なりますので、事前の確認が非常に重要です。
一般的なフルサービスキャリア(FSC)の規定
JALやANAといった大手航空会社の国際線エコノミークラスを例に挙げると、一般的な無料受託手荷物の許容量は以下のようになっています。
- 重さ制限: 1個あたり23kg(約50ポンド)まで。
- 個数制限: 通常、2個まで無料。ただし、路線によっては1個までの場合もあります。
- 大きさ(サイズ)制限: 3辺(縦・横・高さ、キャスターや持ち手も含む)の合計が、ANAでは158cm以内、JALでは203cm以内とされています。多くの一般的なスーツケースはこの範囲内に収まりますが、特大サイズの場合は注意が必要です。
ビジネスクラスやファーストクラス、あるいは航空会社の上級会員資格を持っている場合は、これらの許容量が増える(例:1個あたり32kgまで、個数が3個までなど)ことが一般的です。
LCC(格安航空会社)の規定
LCCの場合、基本的に無料の受託手荷物の許容量というものは設定されておらず、受託手荷物は有料オプションとなるのが一般的です。航空券予約時に、必要な重量枠(例:15kg、20kg、25kgなど)を選んで購入するシステムです。事前にオンラインで申し込む方が、当日空港で申し込むよりも安価になる場合がほとんどです。
LCCでも、1個あたりの最大重量は安全上の理由から32kgまでと定めている会社が多いです。
注意すべき点
- 超過料金: 無料許容量を超えた場合(重さ、個数、サイズのいずれか、または複数)、それぞれに対して超過手荷物料金が発生します。この料金は高額になることがあるため、荷造りの段階で重量やサイズを測っておくことが賢明です。
- 1個あたりの最大重量: たとえ無料許容量が合計で46kg(23kg×2個)であっても、1個の荷物が32kgを超えると、安全上の理由から預け入れを断られるか、特別な手続きや追加料金が必要になることがほとんどです。
- コードシェア便や乗り継ぎ: 予約した航空会社と実際に運航する航空会社が異なるコードシェア便や、複数の航空会社を乗り継ぐ旅程の場合、手荷物ルールはどの航空会社のものが適用されるか確認が必要です。基本的には、最も厳しいルールに合わせておくのが無難です。
旅行計画の初期段階で、利用する航空会社の公式ウェブサイトにて、最新かつ正確な受託手荷物に関する規定を確認し、無駄な出費やトラブルを避けるようにしましょう。
追加料金・パッキング・帰りの荷物

海外旅行では、出発時よりも帰国時の方がお土産などで荷物が増えがちです。計画的に荷造りをしないと、空港で「重量オーバー」を指摘され、高額な超過料金を支払う羽目になることもあります。ここでは、超過料金の目安、荷物を減らすパッキングのコツ、そして増えがちな帰りの荷物への対処法について解説します。
重さオーバー時の追加料金
航空会社の無料受託手荷物許容量(通常エコノミークラスで1個23kg)を超過した場合、追加料金が発生します。この料金は航空会社や路線(方面)によって大きく異なり、一般的に数千円から数万円単位になることも珍しくありません。
例えば、JAL国際線の場合、エコノミークラスで23kgを超え32kg以下の荷物1個あたり、日本-ハワイ間であれば10,000円、日本-欧米間であれば20,000円といった料金が設定されています(2024年5月時点の情報、最新情報は要確認)。個数超過の場合も同様に1個あたり数万円の追加料金がかかることがあります。LCCの場合は、事前にオンラインで追加重量分を購入するよりも、空港カウンターでの支払いは割高になるのが一般的です。
荷物を減らすパッキングのコツ
超過料金を避けるためには、まず出発時の荷物をできるだけコンパクトにすることが大切です。
- 衣類は着回しを重視:同じような色味やスタイルで、上下組み合わせやすい服を選び、少ない枚数で対応できるようにします。特に長期旅行では、現地での洗濯を前提に計画しましょう。
- 圧縮袋の活用: かさばる衣類(特に冬物)は圧縮袋を使って体積を減らします。ただし、シワになりやすい衣類には注意が必要です。
- 試供品や小分け容器の利用: 化粧品やシャンプー類は、旅行用の小さなサイズのものや試供品を活用し、使い切るか現地で処分できるようにします。
- 現地調達できるものは持たない: タオルや一般的な洗面用具など、ホテルのアメニティや現地で購入できるものは、極力持っていかないようにします。
- 重いものは分散・着用: 書籍や電子機器など重いものは機内持ち込み手荷物に分散したり、厚手のコートやブーツは着用して機内へ持ち込んだりするのも有効な手段です。
帰りの荷物が増える場合の注意点
お土産などで荷物が増えることを見越して、出発時のスーツケースにはある程度の空きスペースを作っておくことが理想的です。
- お土産の選択:軽くてかさばらないお土産を選ぶ、あるいは液体物や割れ物など重く壊れやすいものは買いすぎないように意識します。
- 不要なものの処分: 旅行中に読み終えた本や使い古した衣類など、不要になったものは現地で処分してスペースを確保するのも一つの方法です。
- 追加バッグの用意: 折り畳み式の軽いバッグを予備として持っていき、増えた荷物を入れるのに活用できます。ただし、これも航空会社の個数制限や重量制限の対象となるため注意が必要です。
- 配送サービスの利用: どうしても荷物が多くなってしまった場合は、お土産などを国際宅配便で別送することも検討しましょう。費用はかかりますが、超過料金より安く済む場合もあります。
出発前、そして特に帰国前には必ず荷物の総重量を測り、航空会社の規定内に収まっているかを確認する習慣をつけることが、予期せぬ出費を避けるための鍵となります。
総括:海外旅行の荷物の重さ平均と賢い工夫
海外旅行を計画する上で、荷物の重さは多くの旅行者が直面する課題の一つです。しかし、少しの知識と工夫で、この課題は乗り越えられ、より快適でストレスの少ない旅を実現できます。この記事で解説してきた様々なポイントは、そのための具体的なヒントとなるでしょう。
以下に、海外旅行の荷物の重さに関する重要な点や、賢く対処するための工夫をまとめます。
- 海外旅行の荷物の重さの平均は一概に言えないが、航空会社の無料受託手荷物許容量(例:23kg)が一つの目安となる
- 荷物量の目安は一般的に「1泊につき約10リットル」とされるが、季節や個人の持ち物で大きく変動する
- 2泊3日の荷物量は約7kg~10kg(総重量10kg前後)、30L~40Lのスーツケースが適当
- 3泊4日の荷物量は約10kg~13kg(総重量14kg~15kg)、40L~60Lのスーツケースが目安
- 1週間程度の旅行では荷物の中身が19kg~22kg、2週間でも洗濯を活用すれば同程度に抑えられることが多い
- 長期旅行では「洗濯・現地調達」を前提に、出発時の荷物は2週間程度と同等かそれ以下に抑える
- 7キロの荷物はLCCの機内持ち込み上限の目安で、おおむね1泊2日、工夫次第で2泊3日程度に対応可能
- スーツケースの荷物が20kgなら、一般的に5泊~6泊程度の旅行に対応できる
- 国際線飛行機の機内持ち込みは、フルサービスキャリアで10kg・1個+身の回り品、LCCで合計7kg・2個などが一般的
- 預け荷物の重さ大きさ制限は航空会社やクラスで異なり、エコノミーでは1個23kg・2個まで、3辺合計158cm~203cm以内などが目安
- 重量や個数、サイズが許容量を超えると高額な超過料金が発生するため、事前確認と計画的な荷造りが不可欠
- 荷物を減らすパッキングのコツとして、衣類の着回し、圧縮袋の利用、試供品の活用、現地調達、重いものの分散などがある
- 帰りは特にお土産で荷物が増えやすいため、出発時にスーツケースに余裕を持たせ、お土産選びにも注意する
- 自分の旅行スタイル(日数、季節、目的、個人の荷物の傾向)を把握し、最適な荷物量を見極めることが大切
- 出発前、特に帰国前には荷物の重量を測定し、航空会社の規定を超えないように最終調整を行う
これらのポイントを参考に、ご自身の旅行計画に合わせて荷物の重さをコントロールし、身軽で快適な海外旅行を楽しんでください。



