「ワーキングホリデーに興味があるけど、何から準備すればいいかわからない…」
「ワーホリのやることリストを調べているけど、情報が多すぎて混乱する…」
このように、憧れの海外生活への第一歩を前に、準備の複雑さに戸惑ってはいませんか。ワーホリの準備は、準備をいつから始めるか、最短の準備期間はどれくらいか、そして具体的なやることの全体像を掴むことが成功の鍵を握ります。
特に、ワーキングホリデーの費用計画や英語学習、信頼できるエージェントや語学学校の選定といった重要な項目は見逃せません。さらに、複雑なビザの手続きや役所での手続き、現地での仕事探し、そして膨大な持ち物や荷物の整理まで、やるべきことは多岐にわたります。
この記事では、そうした不安を解消し、あなたのワーホリ準備がスムーズに進むよう、網羅的なやることリストを具体的な手順と共に解説します。
- ワーホリ準備の最適な開始時期と具体的なタイムライン
- 渡航費用や英語学習など、準備段階で必ず押さえるべき重要項目
- ビザ申請から役所手続き、仕事探しまでの具体的なステップ
- 後悔しないための国選び、持ち物選びのポイント
ワーホリのやることリスト|準備期間と計画

- 準備はいつから?最短の準備期間
- ワーホリで準備することの全体像
- ワーホリ準備のチェックリスト
- 渡航前に始めたい英語学習のポイント
- ワーキングホリデーの費用計画
- 後悔しないためのリサーチ方法
準備はいつから?最短の準備期間
ワーキングホリデーの準備をいつから始めるべきか、これは多くの人が最初に抱く疑問です。結論から言うと、理想的な準備期間は出発の1年前からです。一方で、状況によっては最短で半年前からでも準備は可能ですが、かなり計画的に進める必要があります。
なぜなら、ワーホリの準備には、情報収集や資金計画、語学学習といった時間のかかるプロセスが含まれるからです。特に、カナダやアイルランドのようにビザの申請時期が限られていたり、抽選制であったりする国を目指す場合は、より早期からの準備が求められます。
準備期間別やることの目安
以下は、理想的な1年前からの準備スケジュールです。ご自身の状況に合わせて調整してください。
準備期間 | 主なやること |
---|---|
12ヶ月~10ヶ月前 | 情報収集、目標設定、資金計画の開始、英語学習の習慣化 |
9ヶ月~7ヶ月前 | 渡航国の最終決定、パスポートの確認・申請、ビザ申請準備 |
6ヶ月~4ヶ月前 | ビザ申請(国による)、航空券のリサーチ、語学学校の選定 |
3ヶ月~2ヶ月前 | 海外旅行保険の加入、国際運転免許証の取得、現職・学校への報告 |
1ヶ月前~出発直前 | 行政手続き(海外転出届など)、資金の最終準備、荷造り |
このように、やるべきことは多岐にわたるため、漠然と「行きたい」と考えているだけでは、あっという間に時間が過ぎてしまいます。まずは自分の行きたい国のビザ情報を確認し、そこから逆算して具体的なスケジュールを立てることが、ワーホリ成功への第一歩となるでしょう。
ワーホリで準備することの全体像

ワーキングホリデーの準備を計画的に進めるためには、まず「何を」「どの順番で」やるべきか、その全体像を正確に把握することが不可欠です。準備項目は大きく分けて、「情報収集・計画」「各種手続き」「スキル・資金」「現地生活」の4つに分類できます。
最初に、なぜワーホリに行きたいのかという目的を明確にすることから始めましょう。「語学力を上げたい」「海外でキャリアを積みたい」「異文化を体験したい」など、目的が具体的であるほど、その後の国や都市選び、滞在プランがスムーズに決まります。目的が決まったら、各国の制度や生活に関する情報を集め、自分に合った渡航先を絞り込んでいきます。
準備ごとのタスク例
- 情報収集・計画関連:目的設定、国・都市のリサーチ、費用計算、スケジュール作成
- 各種手続き関連:パスポート確認、ビザ申請、航空券手配、海外保険加入、役所手続き
- スキル・資金関連:英語学習、目標額に向けた貯金、クレジットカード作成
- 現地生活関連:語学学校・滞在先手配、仕事探し準備、持ち物準備
これらのタスクには、それぞれ適切なタイミングがあります。例えば、ビザ申請はパスポートがなければ始められませんし、航空券の手配はビザが取得できてからの方が安心です。このように、各タスクの関連性を理解し、チェックリストを作成して一つずつ着実にクリアしていくことが、抜け漏れのない準備につながります。
準備でやることチェックリスト
ワーキングホリデーの準備を成功させる鍵は、計画的にタスクをこなしていくことです。以下のチェックリストは、理想とされる「出発1年前」からのスケジュールに基づいています。ご自身の状況に合わせて、印刷またはデジタルでご活用ください。
【出発12ヶ月~6ヶ月前】計画&リサーチフェーズ
この期間は、ワーキングホリデーの土台を築く最も重要な時期です。焦らず、じっくりと情報収集と自己分析を行いましょう。
カテゴリー | ☐ やることリスト | 重要ポイント・詳細 |
目標設定 | ☐ ワーホリの目的を明確にする | 「語学力向上」「キャリア形成」「異文化体験」など、なぜ行きたいのかを具体化することが、国選びや滞在プランの軸になります。 |
情報収集 | ☐ 渡航先の国・都市をリサーチする | ビザの条件(年齢・定員)、物価、治安、仕事の見つけやすさなどを比較検討します。最低3カ国は候補を挙げて比較するのがおすすめです。 |
資金計画 | ☐ 目標貯金額を設定し、貯金を開始する | 渡航先の物価を基に、初期費用+最低3ヶ月分の生活費を計算しましょう。月々の貯金計画を立て、着実に実行に移します。 |
英語学習 | ☐ 英語学習を習慣化する | 基礎的な英語力は、現地での生活の質を大きく左右します。まずは単語アプリや参考書で中学英語の復習から始め、毎日英語に触れる習慣をつけましょう。 |
【出発6ヶ月~3ヶ月前】手続き開始フェーズ
具体的な手続きが本格的に始まる期間です。申請には時間がかかるものもあるため、余裕を持って行動しましょう。
カテゴリー | ☐ やることリスト | 重要ポイント・詳細 |
公的書類 | ☐ パスポートの有効期限を確認・申請する | 残存有効期間が、滞在予定期間を十分にカバーしているか確認します。国によっては「出国予定日から1年以上」などの規定があるため注意が必要です。 |
ビザ申請 | ☐ ワーキングホリデービザを申請する | 国によって申請時期(通年/年2回など)や方法(オンライン/抽選)が異なります。必ず渡航国の公式サイトで最新情報を確認し、不備なく申請してください。 |
学校・滞在先 | ☐ 語学学校・初期滞在先を手配する | 学校に通う場合は、コースや国籍比率などを比較して申し込みます。最初の1ヶ月は、生活に慣れるためにもホームステイや学生寮が安心です。 |
航空券 | ☐ 航空券のリサーチを開始する | 渡航時期や航空会社によって価格は大きく変動します。ビザが発給されてから購入するのが最も安全ですが、セールの情報などは早めに集めておきましょう。 |
【出発3ヶ月~1ヶ月前】具体的準備フェーズ
渡航が現実味を帯びてくる時期です。金銭管理や各種証明書など、日本にいるうちにしかできない準備を進めます。
カテゴリー | ☐ やることリスト | 重要ポイント・詳細 |
各種手配 | ☐ 航空券を正式に手配する | ビザが取得できたら、語学学校の開始日などに合わせて航空券を購入します。片道航空券か、復路変更可能な往復航空券が一般的です。 |
☐ 海外旅行保険に加入する | ワーホリ期間の全日程をカバーする保険に加入します。病気やケガ、盗難に備えるため必須です。英文の保険証券は入国審査で提示を求められることがあります。 | |
金銭管理 | ☐ クレジットカードを準備する | 海外で広く通用するVISAまたはMastercardを、紛失などに備えて最低2枚は用意しておくと安心です。 |
証明書類 | ☐ 国際運転免許証を取得する(任意) | 現地で運転する可能性がある場合、運転免許センターなどで取得します。日本の運転免許証も忘れずに持参してください。 |
健康管理 | ☐ 歯科検診・治療を済ませる | 海外の歯科治療は保険適用外で非常に高額になるケースがほとんどです。虫歯など、日本で治療できるものは必ず済ませておきましょう。 |
【出発1ヶ月前~直前】最終準備&手続きフェーズ
いよいよ最終段階です。役所での手続きや荷造りなど、抜け漏れがないか何度も確認しましょう。
カテゴリー | ☐ やることリスト | 重要ポイント・詳細 |
行政手続き | ☐ 役所で海外転出届を提出する | 原則、出国予定日の14日前から手続き可能です。これにより、住民税や国民健康保険の支払い義務が免除されます。 |
☐ 年金・住民税の手続きを行う | 国民年金は任意加入を継続するか選択します。前年に所得があった場合、住民税の納税管理人を届け出る必要があります。 | |
通信手段 | ☐ 携帯電話のプランを見直す・解約する | 現在の契約をどうするか決めます。SIMロックを解除しておくと、現地でプリペイドSIMが使えて便利です。 |
荷造り | ☐ 荷造りを本格的に開始する | 「日本から持参するもの(常備薬、基礎化粧品など)」と「現地で調達するもの(日用品、衣類など)」をリストアップし、賢くパッキングしましょう。 |
最終確認 | ☐ 重要書類一式を最終チェックする | パスポート、ビザ発給許可証、航空券、保険証書などが、すぐに取り出せる手荷物に入っているか何度も確認してください。 |
【現地到着】渡航後すぐのやることリスト
現地に到着してからも、やるべきことはたくさんあります。
カテゴリー | ☐ やることリスト | 重要ポイント・詳細 |
生活セットアップ | ☐ 銀行口座を開設する | アルバイトの給与振込に必須です。パスポートやビザ、住所を証明できる書類などが必要になります。 |
☐ 在留届をオンラインで提出する | 3ヶ月以上滞在する日本人の義務です。外務省の「ORRnet」から簡単に提出でき、万が一の際の安否確認に繋がります。 | |
仕事探し | ☐ 現地仕様の履歴書(レジュメ)を準備・印刷する | 日本の履歴書とは形式が異なります。応募したい職種に合わせて内容を調整し、いつでも渡せるように複数枚用意しておきましょう。 |
☐ 仕事探しを本格的に開始する | オンラインの求人サイトだけでなく、興味のあるお店に直接レジュメを持っていく「飛び込み」や、友人からの紹介など、あらゆる手段を活用しましょう。 |
渡航前に始めたい英語学習のポイント

ワーキングホリデーの充実度を大きく左右するのが、渡航前の英語学習です。「現地に行けば自然に話せるようになる」という考えは非常に危険で、基礎的な英語力がないと、仕事探しや友人作りに苦労する可能性が高くなります。渡航前の学習では、完璧を目指すのではなく、「実践で使えるコミュニケーション能力」を身につけることを目標にしましょう。
レベル別おすすめ学習法
【初心者:TOEIC 500点未満が目安】
このレベルで最も重要なのは、中学レベルの基礎英語の復習です。土台がなければ、単語を覚えても会話することは困難です。まずは基礎を固め、簡単な英語表現をアウトプットするトレーニングなどで、話すための瞬発力を鍛えることをおすすめします。
【中級者:TOEIC 500~750点が目安】
知識のインプットと並行して、アウトプットの機会を増やす段階です。オンライン英会話は、費用対効果が高く、毎日英語を話す習慣を作るのに最適です。様々な国の講師と話すことで、多様なアクセントに慣れておくと、現地でのコミュニケーションが格段にスムーズになります。
【上級者:TOEIC 750点以上が目安】
日常会話に加え、より専門的で豊かな表現力を磨きましょう。海外ニュースやTEDなどを活用して高度な語彙をインプットし、言語交換アプリなどでネイティブが使う自然なスラングや口語表現を学ぶと、さらに表現の幅が広がります。
どのレベルであっても、大切なのは「毎日少しでも英語に触れる」ことです。通勤時間に単語アプリをやったり、好きな海外ドラマを英語字幕で観たりと、学習を生活の一部に組み込む工夫が、継続の秘訣です。
以下では何から始めたら分からない人向けにおすすめの学習方法について紹介しています。

ワーキングホリデーの費用計画

ワーキングホリデーを実現する上で、最大のハードルとも言えるのが費用の問題です。現地で働くことができるとはいえ、渡航初期の生活費や不測の事態に備え、十分な資金を準備しておく必要があります。計画を立てる際は、総額だけでなく、その内訳を理解することが重要です。
費用は大きく分けて、「渡航前に必要な初期費用」と「渡航後の当面の生活費」の2つで構成されます。初期費用には、ビザ申請料、往復航空券代、海外旅行保険料、語学学校に通う場合はその費用などが含まれます。渡航後の生活費は、仕事が見つかるまでの数ヶ月間、収入がなくても生活できるだけの資金を見込んでおくのが一般的です。
国別・初期費用&1ヶ月の生活費目安
滞在する国や都市によって物価は大きく異なります。特に家賃は生活費の大部分を占めるため、都市選びは予算計画に直結します。
国 / 都市 | 初期費用合計 (目安) | 1ヶ月の生活費 (目安) |
---|---|---|
豪州 / シドニー | 約80~100万円 | 約20~28万円 |
カナダ / バンクーバー | 約70~90万円 | 約18~26万円 |
英国 / ロンドン | 約100~130万円 | 約22~30万円 |
NZ / オークランド | 約65~85万円 | 約17~24万円 |
※上記は語学学校3ヶ月分を含む概算です。為替レートや個人の生活スタイルにより変動します。
見落としがちなのが、イギリスのYMSビザ申請時に必要なIHS(国民保健サービス料)です。これは約30万円近くと高額で、他のビザ申請料とは比較にならない負担となるため、予算計画に必ず含めてください。
費用を抑えたい場合は、大都市を避けて地方都市を選択するのも有効な戦略です。自分の目標と予算のバランスを考え、現実的な資金計画を立てましょう。
後悔しないためのリサーチ方法

「どの国に行くか」という選択は、ワーキングホリデーの満足度を決定づける最も重要な要素の一つです。漠然とした憧れだけで渡航先を決めてしまうと、「思っていた生活と違った」と後悔することになりかねません。自分の目的と各国の特徴を照らし合わせ、入念なリサーチを行うことが成功の鍵となります。
リサーチは、まずワーキングホリデー協定国の全体像を把握することから始めます。2024年現在、日本は30近い国・地域と協定を結んでおり、それぞれビザの条件(年齢、定員、滞在期間、就労・就学制限)が異なります。
リサーチで比較すべき重要ポイント
- ビザの条件と取得難易度:定員がなく申請しやすい国(オーストラリア、ニュージーランド)か、抽選で運に左右される国(カナダ、アイルランド)か。
- 稼ぎやすさと物価:最低賃金が高く稼ぎやすいが、生活費も高い国(オーストラリア)か、ワークライフバランスを重視する国(ニュージーランド)か。
- 文化と環境:多文化社会で多様な人々と出会える国(カナダ)か、ヨーロッパ旅行の拠点として便利な国(イギリス、アイルランド)か。
- 治安とサポート:不安な人には日本人向けのサポートもあり、治安が良いとされる国か、より挑戦的な環境か。
情報源として、各国政府の公式サイトで正確な一次情報を確認するのはもちろん、留学エージェントの無料セミナーや、実際にワーホリを経験した人のブログ、SNSのリアルな声も参考にしましょう。ただし、体験談はあくまで個人の感想です。成功談だけでなく、失敗談や厳しい現実にも目を向けることで、よりバランスの取れた判断が可能になります。
これらの情報を多角的に集め、自分にとっての優先順位(例:「とにかく稼ぎたい」「英語力を本気で伸ばしたい」「治安の良さが第一」など)を明確にすることで、あなたにとって最適な国が見えてくるはずです。
以下のワーキングホリデー向け情報サイトも概要を知る際の参考になります。
ワーホリでやることリストと準備のポイント

- 自分に合った語学学校の選び方
- ワーホリエージェントは利用すべきか
- 必須のビザ手続きと役所での手続き
- 行く前に仕事を決める方法と注意点
- 持ち物や荷物を準備するポイント
自分に合った語学学校の選び方

渡航初期に語学学校へ通うことは、英語力向上だけでなく、現地での友人作りや情報収集の拠点として非常に有益です。しかし、学校選びを誤ると貴重な時間と費用を無駄にしかねません。自分に合った学校を選ぶためには、まず「何のために学校へ通うのか」という目的を明確にすることが最も重要です。
例えば、「世界中に友達を作りたい」のであれば、放課後のアクティビティが豊富な大規模校が向いているかもしれません。一方で、「とにかく会話力を伸ばしたい」という目的であれば、厳しい母国語禁止ルールがある学校や、発言機会の多い小規模校が効果的です。
学校選びのチェックポイント
- 目的とコース: 一般英語、ビジネス英語、試験対策(IELTS/ケンブリッジ)など、自分の目的に合ったコースがあるか。
- 学校の規模: アットホームな小規模校か、多様な出会いが期待できる大規模校か。
- 国籍比率: 日本人比率が低い環境で英語に集中したいか、それともバランスが取れている方が安心か。
- 日本人スタッフの有無: 英語力に自信がなく、万が一の際に日本語で相談できる環境が必要か。
- 立地と設備: 通学のしやすさや、自習室などの設備が充実しているか。
「キャリアに活かしたい!」という社会人の方なら、ビジネス英語コースや、ホスピタリティなど専門分野に特化したプログラムを持つ学校を選ぶと、帰国後の就職活動でアピールできるスキルを身につけることも可能です。
これらのポイントを基に、複数の学校のウェブサイトやパンフレットを比較し、可能であればオンラインでの説明会に参加したり、留学エージェントに相談したりして、多角的に情報を集めましょう。学校での経験は、その後のワーホリ生活全体の基盤となります。納得がいくまでじっくりと検討することが大切です。
以下では目的に合った留学サポートの選び方についてまとめています。

ワーホリエージェントは利用すべきか

ワーキングホリデーの準備を進める上で、多くの人が悩むのが「留学エージェントを利用するか、自力で準備するか」という選択です。結論としては、どちらが正解ということはなく、自身の性格、英語力、時間、予算に合った方法を選ぶべきです。
エージェントを利用する最大のメリットは、煩雑な手続きにかかる時間と手間を大幅に削減できることです。ビザ申請や語学学校の手配などを代行してくれるため、特に初めての海外で不安な方にとっては大きな精神的支えとなります。一方で、有料エージェントの場合はサポート料が発生し、無料エージェントの場合は紹介される学校が提携先に限定される可能性があるというデメリットも存在します。
エージェント利用のメリット・デメリット
メリット | デメリット | |
---|---|---|
利用する場合 | ・準備の時間と手間を削減できる ・最新情報を効率的に得られる ・専門家に相談できる安心感がある | ・サポート費用がかかる場合がある ・紹介される学校の選択肢が限られる可能性 ・エージェントや担当者によって質に差がある |
自力で準備 | ・エージェント費用を節約できる ・全ての選択肢を自由に検討できる ・準備の過程で英語力や情報収集能力が向上する | ・膨大な時間と労力がかかる ・全て自己責任で手続きを行う必要がある ・情報の取捨選択が難しい |
もしエージェントを利用する場合は、1社だけでなく複数のエージェントから話を聞き、比較検討することが非常に重要です。カウンセラーが親身になってくれるか、料金体系は明確か、契約を急かさないかといった点を確認し、信頼できるパートナーを見極めましょう。
結局のところ、エージェント利用は「お金」で「時間と安心」を買う行為と言えます。自分のリソースと何を重視するかを天秤にかけ、納得のいく方法を選択してください。
以下ではワーキングホリデー向けのエージェント選びについてより詳しく解説しています。

必須のビザ手続きと役所での手続き

ワーキングホリデーを実現するための最大の関門が、ビザ申請と日本で済ませるべき行政手続きです。これらの手続きは非常に厳格で、たった一つの不備が計画全体を頓挫させる可能性もあるため、細心の注意を払って進める必要があります。
各国のビザ申請プロセス
ビザの申請方法は国によって大きく異なります。例えば、オーストラリアはオンラインで比較的シンプルに完結しますが、カナダは抽選を経てからバイオメトリクス(指紋認証)登録が必要な多段階プロセスです。イギリスは高額なIHS(国民保健サービス料)の支払いが必要で、アイルランドは年2回の募集期間に応募する抽選方式です。申請前には、必ず渡航国の政府公式サイトで最新の要件を確認してください。
日本で済ませるべき行政手続き
海外に1年以上滞在する場合、以下の手続きが原則として必要になります。これらを怠ると、将来的に年金の受給額が減ったり、余分な税金を支払うことになったりする可能性があるため、確実に行いましょう。
- 海外転出届の提出:住民票がある市区町村役場に提出します。これにより、国民健康保険の資格が喪失し、住民税の課税対象から外れます。
- 国民年金の手続き:海外転出届を出すと強制加入ではなくなりますが、将来の受給額を維持するために「任意加入」が可能です。
- 住民税の納税:1月1日時点で日本に住民票がある場合、前年所得に対する住民税の納税義務が残ります。出国前に「納税管理人」を選定し届け出る必要があります。
- 在留届の提出:渡航後、管轄の日本大使館または総領事館にオンラインで提出します。災害や事件発生時の安否確認に不可欠です。
これらの手続きは複雑に感じるかもしれませんが、一つ一つ落ち着いて対応すれば問題ありません。特に行政手続きは出国間際になると慌ただしくなるため、1ヶ月前には必要書類などを確認し、余裕を持って準備を始めることをお勧めします。
オンライン在留届と海外安全情報については以下から登録することが可能です。
行く前に仕事を決める方法と注意点

ワーキングホリデーの大きな魅力の一つが、海外での就労経験です。多くの人が「仕事は現地に行ってから探す」というスタイルを選びますが、「行く前に仕事を決める」という選択肢も存在します。それぞれのメリットとデメリットを理解し、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
現地で仕事を探す場合、その土地の雰囲気や生活コストを肌で感じながら、自分に合った職場をじっくり探せるのが最大のメリットです。しかし、仕事が見つかるまでの数週間から数ヶ月は無収入となるため、その間の生活を支える十分な資金がなければ計画が頓挫してしまいます。
主な仕事の探し方
- オンラインサイト: 現地の求人サイト、日系のクラシファイドサイトなどで探す。応募者が多いのが難点。
- 飛び込み (Resume Drop-off): 飲食店や小売店に直接レジュメを持っていく。熱意が伝わりやすい方法です。
- 人脈 (Networking): 語学学校の友人やシェアメイトからの紹介。最も強力な方法の一つです。
一方で、行く前に仕事を決める方法としては、一部のエージェントが提供するリゾート地のホテルやスキー場での仕事を手配するプログラムなどがあります。この方法の魅力は、何と言っても現地到着後すぐに収入を得られるという経済的な安心感です。ただし、職種の選択肢が限られたり、プログラム費用がかかったりする点がデメリットと言えるでしょう。
どちらの方法を選ぶにせよ、海外で通用する英文レジュメ(CV)の準備は不可欠です。日本の履歴書とは異なり、年齢や性別、顔写真は記載せず、職務経験とスキルをA4用紙1〜2ページに簡潔にまとめるのが基本です。応募する仕事に合わせて内容を調整する手間を惜しまないことが、採用を勝ち取る鍵となります。
持ち物や荷物を準備するポイント

1年という長期間のワーキングホリデーでは、荷造りも重要な準備の一つです。旅行とは異なり、生活の基盤を海外に移すため、「日本から持っていくべきもの」「現地で調達できるもの」を賢く見極める必要があります。荷物の重量オーバーを避け、快適なスタートを切るためのポイントを押さえましょう。
日本から持参推奨の持ち物例
現地でも購入可能ですが、品質や価格、使い勝手の面で日本からの持参が強く推奨されるものです。
- 常備薬:使い慣れた風邪薬、鎮痛剤、胃腸薬など。海外の薬は体に合わない可能性があります。
- 基礎化粧品:敏感肌の方は特に、少なくとも最初の1ヶ月分は愛用品を持参すると安心です。
- 高品質な日用品:切れ味の良い爪切りや、丈夫な洗濯ネット、軽量な折り畳み傘などは日本製品が優れています。
- 文房具:海外のものは高価で質が低いことも多いため、ボールペンや消しゴムなどは日本から持っていくと重宝します。
- 電子機器:ノートパソコンは仕事探しや情報収集に必須。渡航先に合わせた変換プラグも忘れずに。
現地調達でOKの持ち物例
荷物を減らすため、現地での購入を前提に考えるべきものです。
- 基本的な衣類: Tシャツやジーンズなどは、現地の気候やファッションに合わせて購入することもできます。
- バスアメニティ: シャンプーや歯磨き粉などの液体物は重いため、トラベルサイズで十分です。
- タオル類: かさばるので現地調達が基本です。
- ドライヤー: 電圧が異なるため、現地で購入する方が安全で確実です。
意外と役立つのが、日本のお土産です。100円ショップで手に入る和風の小物やお菓子は、ホストファミリーや現地でできた友人へのプレゼントとして大変喜ばれるでしょう。
そして最も重要なのは、パスポート、ビザ発給許可証、航空券、海外旅行保険証書といった最重要書類です。これらは必ず手荷物に入れ、絶対に紛失しないよう厳重に管理してください。
総括:ワーホリやることリストと準備ガイド
ワーキングホリデーを成功に導くためには、計画的な準備が不可欠です。この記事で解説した「やることリスト」の要点を最後にまとめます。
- ワーホリ準備は理想として出発の1年前から開始する
- 最短でも半年前には具体的な準備に取り掛かる必要がある
- 準備の全体像を把握し計画的にタスクを進める
- 渡航前から自分のレベルに合った英語学習を習慣化する
- 初期費用と生活費を見積もり現実的な費用計画を立てる
- 自分の目的に合った国や都市をリサーチし慎重に選定する
- 留学エージェントの利用はメリットとデメリットを理解し判断する
- 語学学校は目的を明確にして自分に合った場所を選ぶ
- ビザ申請は政府公式サイトで最新情報を確認し不備なく行う
- 海外転出届や年金など日本での行政手続きを忘れずに行う
- 仕事は現地で探すのが一般的だが十分な初期資金が必須
- 海外で通用する英文レジュメを事前に準備しておく
- 持ち物は日本から持参するものと現地調達するものを賢く分ける
- パスポートやビザなどの最重要書類は必ず手荷物で管理する
- この記事のやることリストを参考にあなただけの計画を立てる



