「今の自分は貯金ゼロだけど、ワーホリに行くにはまとまったお金が必要…」
このように、海外へのワーキングホリデーに憧れを抱きつつも、資金面が大きな壁となり、一歩を踏み出せずにいる方は少なくありません。実際、お金がない状況や借金がある人で海外生活の準備を始めるのは、大きな不安が伴います。渡航に必要な資金の準備やビザ申請時に求められる貯金証明、そして現地の費用や生活費など、考えなければならない課題は山積みです。
しかし、たとえ現時点で貯金がなくても、ワーホリを実現する方法は数多く存在します。例えば、日本国内でのリゾートバイトで効率的に資金を準備したり、利用できるローンを戦略的に活用したりすることも可能です。
現地で一体いくら稼げるのか、貯金できる国や費用が安い国はどこなのか、語学学校には通うべきなのか、そして信頼できるエージェントの選び方まで、事前に知っておくべき情報は多岐にわたります。これらの情報を知っているかどうかで、ワーホリの成否が左右されると言っても過言ではありません。
この記事では、ワーホリ経験が「人生終わった」という後悔に繋がらないよう、貯金ゼロというスタートラインから実現するための具体的なステップを網羅的に解説していきます。
- 貯金ゼロからワーホリ資金を準備する具体的な方法
- 各国で必要な費用と現地で稼げるリアルな金額
- ローンやエージェントなどサポート制度の上手な活用法
- ワーホリ経験を成功に繋げ、後悔を避けるためのコツ
ワーホリをお金ない・貯金ゼロから実現する資金計画

- お金がない人こそおすすめの理由
- 必須の資金と貯金証明の公式要件
- 語学学校なしの生活費と初期費用
- リゾートバイトで短期集中で貯める
- 借金がある人のケースと教育ローン
お金がない人こそおすすめの理由
「お金がないからワーキングホリデーは無理」と考えるのは早計です。むしろ、貯金が少ない状況にある人こそ、ワーホリ制度は大きなチャンスとなり得ます。その理由は、大きく分けて2つあります。
第一に、ワーホリは現地で合法的に就労できる点が最大の魅力です。観光や短期留学を目的とするビザとは異なり、ワーホリビザはフルタイムでの就労が許可されている国がほとんどです。特にオーストラリアやイギリスといった国々は日本よりも最低時給が高く、日本でアルバイトをするよりも効率的に収入を得られる可能性があります。現地で生活費を賄いながら、さらには貯金までできるのは、ワーホリならではの特権と言えるでしょう。
第二に、留学と比較して初期費用を大幅に抑えられる点も重要です。大学や専門学校への正規留学では、高額な学費が全期間分必要となり、その支払能力を証明しなければなりません。一方、ワーホリは語学学校に通うかどうかを自由に選択でき、通わない場合は授業料が一切かかりません。ビザ申請に必要な資金証明も、あくまで「滞在初期の生活費」を証明するものであり、留学ビザほど高額ではないのです。
これらの理由から、ワーホリは「海外で働きながら暮らす」という経験を、比較的低いハードルで実現できる制度です。資金がないことを理由に諦めるのではなく、「現地で稼ぐ」ことを前提とした計画を立てることで、道は開けます。
必須の資金と貯金証明の公式要件

ワーホリの計画を立てる上で、最初の関門となるのがビザ申請です。多くの国では、申請者が滞在初期の生活を維持できる資金を持っていることを証明する「残高証明書(資金証明)」を義務付けています。これは、不法就労を防ぎ、渡航者が現地で経済的に困窮しないようにするための公的な要件です。
必要な資金額や条件は国によって大きく異なります。ここでは、主要なワーホリ協定国の要件を比較してみましょう。
国名 | ビザ | 資金証明の要件 | 特記事項 |
---|---|---|---|
オーストラリア | サブクラス417 | 5,000 AUD + 帰国用航空券代 | 一般的に合計7,000 AUDが推奨される |
カナダ | IEC | 2,500 CAD + 帰国用航空券代 | カナダ入国時に提示を求められる |
イギリス | YMS | 2,530 GBP | 申請前28日間、口座資金を維持する必要がある |
ニュージーランド | ワーキングホリデービザ | 4,200 NZD + 帰国用航空券代 | 滞在期間中の十分な資金として |
※上記は2025年7月時点の一般的な情報です。申請時には必ず各大使館の公式サイトで最新情報をご確認ください。
これらの資金証明は、金融機関で英文の残高証明書を発行してもらい、提出するのが一般的です。特にイギリスの「28日間資金を維持」というルールは、他の国にはない特有の条件であり、計画的に資金を準備する必要があるため注意が必要です。
資金証明の注意点
ここで重要なのは、記載されている金額はあくまでビザ申請をクリアするための「最低ライン」であるということです。実際に物価の高い都市で仕事を見つけ、生活を安定させるには、この金額だけでは不十分なケースがほとんどです。公式要件と現実的に必要な初期費用とのギャップを理解しておくことが、失敗を防ぐ鍵となります。
語学学校なしの生活費と初期費用

前述の通り、ビザ申請に必要な「公式の資金証明額」と、現地で安心して生活をスタートさせるために「現実的に必要な資金額」には差があります。特に貯金ゼロからスタートする場合、このリアルな金額を目標に設定することが極めて重要です。
ここでは、語学学校に通わないことを前提とした場合の、1年間の収支シミュレーションを見てみましょう。これは、現地での収入と支出を考慮した予算の目安です。
国 | 項目 | 年間支出(目安) | 年間収入(目安) | 年間収支(目安) |
---|---|---|---|---|
オーストラリア | 支出 | 約258万円 | 約400万円 | + 約142万円 |
(家賃、食費、交通費、雑費) | (シドニーのシェアハウス想定) | |||
カナダ | 支出 | 約210万円 | 約315万円 | + 約105万円 |
(家賃、食費、交通費、雑費) | (バンクーバーのシェアハウス想定) | |||
ニュージーランド | 支出 | 約258万円 | 約300万円 | + 約42万円 |
(家賃、食費、交通費、雑費) | (オークランドのシェアハウス想定) |
※収入は10ヶ月間、最低時給に近い条件でフルタイム労働した場合の概算。支出は自炊中心の節約生活を想定。為替レートや物価により大きく変動します。
この表から分かるように、どの国でもフルタイムで働けば、支出を上回る収入を得て貯金することも可能です。しかし、これはあくまで仕事が順調に見つかった場合のシミュレーションです。渡航後すぐに仕事が見つかるとは限らないため、少なくとも最初の2〜3ヶ月分の生活費(約50〜80万円)は、初期費用として日本で準備しておくことが、精神的な余裕を持つ上で不可欠です。
特にイギリスは、ビザ申請時に2年分の移民医療付加金(IHS)として約30万円の支払いが必要になるなど、初期コストが最も高くなる傾向があります。各国の制度をよく理解し、自分自身の目的に合った国を選ぶことが大切です。
リゾートバイトで短期集中で貯める

目標とすべき初期資金額が見えてきたところで、次に考えるべきは「どうやってその資金を日本で貯めるか」です。貯金ゼロからスタートする方にとって、最も効率的かつ現実的な手段として知られているのが「リゾートバイト」です。
リゾートバイトとは、日本の観光地(スキー場、温泉旅館、沖縄などのリゾートホテル)で、住み込みで働く短期集中のアルバイトを指します。この働き方の最大のメリットは、多くの場合、寮費、水道光熱費、食事が無料で提供される点にあります。
リゾートバイトでの貯蓄
生活に最低限必要なコストがほとんどかからないため、給料の大部分をそのまま貯金に回すことが可能です。一般的な都市部のアルバイトでは、家賃や生活費を支払うと手元にあまり残らないことが多いですが、リゾートバイトは貯金のために最適と言える環境です。
筆者の経験上からも、3ヶ月で60万円〜80万円、繁忙期や高時給の職場を選べばシーズンで100万円を貯めることも十分に可能です。月収の平均は約23万円程度で、残業が多い職場ではさらに上を目指せます。
もちろん、現実的な側面もあります。繁忙期は長時間労働や連勤が続くことも珍しくなく、心身ともにタフさが求められることもあります。事前に派遣会社を通じて、労働条件や寮の情報を詳細に確認することが重要です。
外国からの観光客が多いリゾート地では英語を伸ばせる場としての価値もあります。外資系の会社で同僚のスタッフも外国人という職場もあるため、事前に海外での感覚を磨くことも可能です。
以下のリゾバ.comは業界でも案件数が多く、語学力を活かせる環境も選びやすいのでおすすめです。
借金がある人のケースと教育ローン

リゾートバイトだけでは目標額に届かない場合や、奨学金の返済など既存の債務を抱えている場合には、ローンや公的支援制度の活用が選択肢となります。借金がある人でも、計画的に利用すればワーホリの夢を後押ししてくれる制度は存在します。
ワーホリで利用できる可能性があるローンは、主に以下の3種類です。
ローン種別 | 主な提供機関 | 金利(年利)目安 | 特徴・注意点 |
---|---|---|---|
教育ローン | 日本政策金融公庫、銀行 | 約2%~4% | 金利が低く返済期間が長い。ワーホリ中に3ヶ月以上語学学校に通う場合に利用可能。審査に時間がかかる。 |
フリーローン | 銀行 | 約4%~14% | 使途が自由。教育ローンより金利は高めだが、語学学校に通わなくても利用できる。 |
カードローン | 銀行、消費者金融 | 約2%~15% | 審査が早く手軽。ただし金利が非常に高いため、どうしても必要な際に短期間だけ借りるなど、限定的な利用に留めるべき。 |
最もおすすめなのは「国の教育ローン」
ワーホリ資金としてローンを検討する場合、最も条件が良いのは日本政策金融公庫が提供する「国の教育ローン(教育一般貸付)」です。これは、ワーホリ期間中に3ヶ月以上、海外の語学学校に通う計画があれば対象となります。金利が非常に低く、固定金利であるため返済計画が立てやすいのが大きなメリットです。
また、大学時代にJASSOの奨学金を利用していた方は、返済を一時的に猶予してもらえる「返還期限猶予制度」を必ず利用しましょう。ワーホリは「経済困難」を事由として申請が可能です。この手続きを渡航前に行うことで、海外滞在中の返済負担をなくし、安心してワーホリに集中できるはずです。
ローン利用時の最重要注意点
多くのローン審査では、安定した収入が絶対条件です。そのため、会社を退職してから申し込むと審査に通る可能性が著しく低くなります。社会人の方がローンを利用する場合は、必ず在職中に申請手続きを完了させるようにしましょう。
ワーホリでお金ない・貯金ゼロから成功するための戦略

- ワーホリでいくら稼げる?仕事と時給
- 貯金できる国と費用が安い国の比較
- ワーホリで語学学校には行くべきか
- ワーホリエージェントの賢い選び方
- 人生終わったと後悔しないための計画
ワーホリでいくら稼げる?仕事と時給
無事に渡航を果たした後、生活の基盤となるのが現地での収入です。ワーホリでいくら稼げるかは、「どの国で」「どんな仕事に就くか」、そして「自身の英語力」に大きく左右されます。
まず、主要なワーホリ先の最低時給を見てみましょう。日本の時給と比較すると、その差は歴然です。
国名 | 最低時給(現地通貨) | 日本円換算(目安) |
---|---|---|
イギリス (21歳以上) | £12.21 | 約2,430円 |
オーストラリア | $24.95 AUD | 約2,445円 |
ニュージーランド | $23.50 NZD | 約2,109円 |
カナダ (BC州) | $17.40 CAD | 約1,792円 |
日本 (東京) | 1,163円 | – |
※時給は2025年時点の情報。為替レート(1GBP=199円, 1AUD=98円, 1NZD=91円, 1CAD=103円)により変動します。
このように、特にオーストラリアやイギリスでは、日本の倍近い時給で働くことが可能です。しかし、誰もがこの時給を得られるわけではありません。
英語力と仕事の階層
現地の仕事は、求められる英語力によって階層が存在します。
- 初級レベルの英語力:仕事の選択肢は、日本人経営の飲食店(通称:ジャパレス)のキッチンスタッフ、清掃、農作業(ファームジョブ)などに限定されがちです。これらの仕事は英語をあまり必要としない反面、時給が最低賃金以下(違法)のケースも散見されるため注意が必要です。
- 中級以上の英語力:現地の人が経営するカフェやレストラン(ローカルジョブ)で働くチャンスが広がります。お客様とのコミュニケーションが必須となるため、時給も正規の最低賃金以上が保証され、カナダなどではチップ収入も期待できます。英語力を伸ばす上でも、ローカルジョブへの挑戦は非常に価値があります。
高収入を狙える専門職
もし専門スキルや資格があれば、さらに高収入を目指せます。例えば、オーストラリアの鉱山での仕事(マイニング)や、カナダの建設業などは常に人手不足であり、未経験からでも高時給が提示されることがあります。ただし、これらは非常に過酷な肉体労働であることを覚悟しなければなりません。
貯金できる国と費用が安い国の比較

ワーホリの渡航先を選ぶ際、「稼ぎやすさ」と「生活費の安さ」は重要な判断基準となります。あなたの目的が「とにかく貯金すること」なのか、それとも「コストを抑えて海外生活を体験すること」なのかによって、最適な国は変わってきます。
稼ぎ重視型:オーストラリア、ニュージーランド
前述の通り、オーストラリアは世界最高水準の最低時給を誇り、ワーホリで最も稼ぎやすい国として知られています。物価も高いですが、それを上回る収入を得られる可能性が高く、純粋な貯金額を最大化したい場合に最適な選択肢です。土日祝日は時給が割増になる「ペナルティレート」も魅力です。ニュージーランドも同様に、高い時給水準と美しい自然環境が人気です。
バランス型:カナダ
カナダは、時給水準と物価のバランスが取れている国です。特に飲食店で働けば、時給に加えてチップ収入が大きなプラスとなります。オーストラリアほどではないものの堅実な収入を得つつ、比較的抑えられた生活費で暮らせるため、仕事とプライベートのバランスを取りやすい国と言えるでしょう。
体験重視型(費用が安い国):台湾、ヨーロッパの一部
英語圏ではありませんが、台湾やハンガリー、ポーランドといった国々は、日本に比べて物価が格段に安いため、少ない資金で長期間滞在することが可能です。現地で大きな収入を得て貯金することは難しいですが、日本で貯めた資金を有効に使いながら、ユニークな文化体験をすることに主眼を置く場合には非常に魅力的な選択肢となります。
自分のワーホリの目的を明確にすることが、後悔しない国選びの第一歩です。稼ぎたいのか、体験したいのか、それとも両方なのか。じっくり考えてみましょう。
ワーホリで語学学校には行くべきか

「ワーホリの費用を少しでも抑えたいから、語学学校には通わない」という選択は、資金調達の面では非常に有効です。語学学校に3ヶ月通うと、安くても30〜50万円程度の費用がかかるため、この出費をなくせるのは大きなメリットと言えます。
しかし、語学学校に通うことには、費用以上の価値がある場合も少なくありません。ここでは、メリットとデメリットの両方を比較検討してみましょう。
語学学校に通うメリット
友達を作り、コミュニティを形成できる
渡航直後は誰もが孤独で不安です。語学学校には、同じように様々な国から集まった仲間がいます。共に学び、支え合う仲間ができることは、その後のワーホリ生活を何倍も豊かにしてくれます。
英語の基礎を固められる
現地で生活するだけでは、英語は意外と伸びません。特にスピーキングやライティングの基礎を体系的に学ぶことで、その後の仕事探しや日常生活が格段にスムーズになります。
生活に慣れるための準備期間になる
学校がアクティビティを企画してくれたり、生活相談に乗ってくれたりすることもあります。現地の生活リズムに慣れるための、貴重な助走期間と考えることができます。
語学学校に通わない場合の注意点
一方で、語学学校に通わない場合は、これらのメリットを自力で補う必要があります。
コミュニティが職場と家の往復だけになりがちで、気づいたら日本人とばかり交流していて英語が全く伸びなかった、というケースは非常に多いです。また、実践の場が職場のみに限られるため、使う英語表現が偏ってしまう可能性もあります。
こんな人には語学学校がおすすめ
結論として、以下のような方には、最初の1〜3ヶ月だけでも語学学校に通うことをおすすめします。
- 海外生活が初めてで、現地での友達作りに不安がある方
- 英語の基礎に自信がなく、体系的に学び直したい方
- 自発的にコミュニティを広げたり、勉強したりするのが苦手な方
既に日常会話レベルの英語力がある方や、費用を最優先したい方は、語学学校なしで挑戦するのも良いでしょう。現地でお金が貯まってから、必要に応じて通うという選択も可能です。
語学学校を選ぶためのサポートについては、以下の記事でも紹介しています。

ワーホリエージェントの賢い選び方

ビザの申請、語学学校の手配、航空券の準備など、ワーホリの準備は煩雑で時間がかかります。これらの手続きを代行・サポートしてくれるのが「ワーホリエージェント」ですが、その選び方には注意が必要です。
エージェントは、大きく分けて「無料エージェント」と「有料エージェント」の2種類が存在します。
「無料」と「有料」の仕組みの違い
無料エージェント
利用者からサポート費用を取る代わりに、提携する語学学校から紹介料(コミッション)を得て運営されています。利用者にとっては費用がかからないのが最大の魅力です。
有料エージェント
利用者からもサポート費用を受け取ることで、サービスを提供します。
ここで理解すべき重要な点は、「完全に無料のサービスは存在しない」というビジネスの原則です。無料エージェントは、学校からの紹介料で成り立っているため、エージェントにとって利益率の高い学校を優先的に勧めるという「利益相反」が生まれる可能性があります。もちろん、全ての無料エージェントがそうだというわけではありませんが、この構造を理解しておくことは非常に重要です。
優良エージェントを選ぶためのチェックリスト
エージェント選びで失敗しないために、カウンセリングを受ける際には以下の点を確認しましょう。
- 料金体系の透明性: どのサービスが無料で、どこからが有料になるのかが明確に説明されているか。
- サポートの範囲: 渡航前の準備だけでなく、現地到着後のサポート(銀行口座開設、仕事探しなど)や、帰国後のキャリア相談までカバーしているか。
- 提案の客観性: あなたの希望や予算を丁寧にヒアリングし、特定の学校やプランに偏らず、幅広い選択肢を提示してくれるか。
- 実績と評判: 会社の運営実績や、過去の利用者からの客観的な口コミ・評判はどうか。
エージェントは便利な存在ですが、全てを鵜呑みにせず、最終的には自分で情報を調べて判断するという姿勢が大切です。複数のエージェントから話を聞いて比較検討することをおすすめします。
以下でもワーホリ向けのエージェント選びについて詳しく解説しています。

人生終わったと後悔しないための計画

ワーホリを終えた人の中には、「ただ遊んできただけで、何も得られなかった」「キャリアの空白期間になってしまい、人生終わった」と、深い後悔の念を抱える人が少なからず存在します。このような事態を避けるためには、渡航前の計画段階から、ワーホリをいかにして自己投資とキャリア資産に転換するかを考えておく必要があります。
ワーホリで後悔するパターン
- 英語力の停滞:現地で日本人コミュニティに安住し、仕事も生活も日本語環境で完結させてしまう「ジャパニーズ・バブル」に陥るケース。
- キャリアに繋がらない経験:仕事がジャパレスでの単純労働に終始し、帰国後の就職活動でアピールできるスキルが何も身につかなかったケース。
- 目的の欠如:ワーホリに行くこと自体が目的化してしまい、その経験を帰国後にどう活かすかというビジョンが全くないまま時間を過ごしてしまうケース。
後悔を避けるためのワーホリ計画
これらの失敗を防ぐには、受け身ではなく、自ら経験をデザインしていく能動的な姿勢が不可欠です。
- 明確な目標設定(SMARTゴール): 「英語が話せるようになりたい」という漠然とした目標ではなく、「1年後にTOEICで850点を取る」「ローカルのカフェで6ヶ月以上働き、接客英語をマスターする」といった、具体的で測定可能な目標を立てましょう。
- 経験の記録と内省:日々の出来事、直面した課題、学んだことをブログや日記に記録する習慣をつけます。これは単なる思い出作りではなく、自身の成長を可視化し、帰国後の面接で語るべき「自分だけのストーリー」を構築するための重要なプロセスです。
- キャリアへの接続を意識する:渡航中から、帰国後のキャリアを意識した行動を取りましょう。例えば、興味のある業界の現地企業でボランティアをしてみたり、関連するセミナーに参加して人脈を作ったりすることも有効です。
ワーホリは、計画次第で人生を豊かにする素晴らしい経験となります。しかし、それは自動的に得られるものではありません。明確な目的意識を持ち、主体的に行動し、その経験を自身の言葉で語れるように準備すること。これこそが、後悔を避け、ワーホリをキャリアの一歩へと繋げるための道だと言えるでしょう。

総括:ワーホリはお金ない・貯金ゼロからでも実現可能
この記事を通じて、ワーキングホリデーは貯金ゼロの状態からでも、戦略的な計画と行動によって十分に実現可能であることがお分かりいただけたかと思います。最後に、成功への道を歩むための要点をまとめます。
- 貯金ゼロでもワーホリは可能。「現地で稼ぐ」という前提で計画を立てる
- ワーホリは高時給の国が多く、留学よりも初期費用を抑えられる
- ビザ申請には各国が定める資金証明(残高証明)が必須
- 公式の資金証明額と、現実的に必要な初期費用にはギャップがあることを理解する
- 日本国内での資金調達は、住み込みで働けるリゾートバイトが最も効率的
- 必要に応じて、金利の低い国の教育ローンなどを戦略的に活用する
- ローンを利用する際は、必ず会社を辞める前に申請手続きを完了させる
- 渡航先の最低時給と物価を比較し、自分の目的に合った国を選ぶ
- 現地での仕事は英語力に比例するため、ローカルジョブを目指すなら英語学習は必須
- 語学学校は費用がかかるが、友達作りや英語の基礎固めに大きなメリットがある
- ワーホリエージェントは「無料」の仕組みを理解し、複数の業者を比較検討する
- 「人生終わった」と後悔しないために、渡航前から明確な目標を設定する
- 日々の経験を記録し、帰国後のキャリアに繋げる「ストーリー」を構築する
- ワーホリは受け身では成功しない。主体的な行動がすべてを決める
- 資金的な制約を乗り越える過程で得られる計画性や精神力こそが、最大の資産となる





