「海外で暮らしてみたい」「英語を話せるようになりたい」。そんな夢を叶える手段として、ワーキングホリデーは最高の選択肢です。しかし、いざ行こうと思ってもワーホリでおすすめの国について調べると情報が多すぎて、どこを選べばいいのか迷ってしまいませんか?費用が安い国がいいのか、英語圏でしっかり学ぶべきか、それとも出稼ぎで貯金を目指すのか。目的によってベストな国は全く異なります。また、社会人だからこそ行ける国や、最新のビザ事情も気になるところでしょう。この記事では、2026年現在の最新情報を踏まえ、あなたにぴったりの国が見つかるよう、目的別におすすめの国や選び方のポイントを解説します。
- 2026年現在ワーキングホリデーで行ける国の一覧と最新のビザ事情
- ワーキングホリデーの目的別でおすすめの国と人気ランキング
- 失敗しないための国選びの基準や、各国のメリット・デメリット
- 渡航前に知っておくべき費用目安や仕事探しなどの準備ノウハウ
ワーホリで行ける国とおすすめの国を解説

ワーキングホリデーを成功させる最初の一歩にして、最も重要なステップが「国選び」です。そして、その国選びを成功させる鍵は、自分の「目的」を明確にすることに尽きます。ただなんとなく「人気だから」「友達が行ったから」という理由で国を決めてしまうと、現地に行ってから「こんなはずじゃなかった」「もっと違う経験がしたかった」と後悔することになりかねません。
ここでは、あなたの叶えたい夢や条件、予算といったさまざまな視点から、2026年にワーホリで行けるおすすめの国を紹介していきます。
ワーキングホリデーで行ける国一覧
まず、大前提として「今、日本人はどこの国に行けるのか」を把握しておきましょう。2026年現在、日本は31カ国の国や地域とワーキングホリデー協定を結んでいます。かつてはオーストラリアやカナダ、ニュージーランドといった主要な英語圏が主流でしたが、今ではヨーロッパ全域、南米、そしてアジアと、選択肢は驚くほど広がっています。
特に近年は、北欧やバルト三国、南米の国々との協定が次々とスタートしており、単なる語学留学や出稼ぎだけでなく、「マニアックな異文化体験」や「世界一周の拠点」としてワーホリを活用する人も増えています。また、2026年に地中海の島国であるマルタとの協定開始も話題となっており、英語学習とリゾートライフを両立したい層から熱い視線が注がれています。
以下に、全31の協定国・地域をエリア別に整理しました。自分の興味があるエリアにどんな国があるか、チェックしてみてください。
| 地域 | 協定国・地域(全31カ国) | エリアの特徴と魅力 |
|---|---|---|
| オセアニア (2カ国) | オーストラリア ニュージーランド | 【ワーホリの王道】 自然が豊かで気候が良いのが特徴。ビザの発給数に制限がなく取得しやすいため、初めての海外でも安心です。最低賃金が高く、しっかり稼ぎたい人にも最適です。 |
| 北米 (1カ国) | カナダ | 【英語学習に最適】 北米で唯一の協定国。聞き取りやすい綺麗な英語が学べます。治安が良く、都市機能と大自然が調和しており、冬のウィンタースポーツも人気です。 |
| ヨーロッパ (22カ国) | 西欧・南欧: イギリス、アイルランド、フランス、ドイツ、オランダ、スペイン、ポルトガル、ルクセンブルク、オーストリア、マルタ 北欧・アイスランド: デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、アイスランド 中欧・東欧: ポーランド、ハンガリー、スロバキア、チェコ、エストニア、ラトビア、リトアニア | 【文化と歴史の旅】 圧倒的な選択肢の多さが魅力。シェンゲン協定により、陸続きで他国へ旅行しやすいのが最大のメリットです。英語以外の言語(仏・独・西語など)も学べるほか、アート、デザイン、福祉、食文化など、各国の専門分野に触れられます。 |
| アジア (3カ国・地域) | 韓国、台湾、香港 | 【近場で安心】 日本から近く時差が少ないため、渡航のハードルが低いです。費用が欧米に比べて安く抑えられ、食事も日本人の口に合います。K-POPや中国語学習など、特定のカルチャーに関心がある人に人気です。 |
| 中南米 (3カ国) | アルゼンチン、チリ、ウルグアイ | 【冒険と情熱】 日本とは全く異なる文化体験ができます。スペイン語学習の実践の場として最適。パタゴニアなどの大自然や、南米特有の陽気な人柄に触れられる、冒険心あふれる人向けのエリアです。 |
(出典:外務省『ワーキング・ホリデー制度』協定国一覧に基づき作成)
ワーホリ人気国ランキングTOP10

長年、多くのワーホリ渡航者を見守ってきた私の視点で、2026年現在、特に人気があり、かつ渡航後の満足度が高いおすすめの国をランキング形式でご紹介します。
1位:オーストラリア
【特徴】
圧倒的な求人数と、世界最高水準の最低賃金(時給約2,000円以上)で、「稼げるワーホリ」として不動の人気No.1です。気候も温暖で、ビーチカルチャーが根付いており、ワークライフバランスを重視する人には天国のような環境です。
【おすすめの人】
貯金したい人、マリンスポーツが好きな人、初めての海外で不安な人(日本人が多くサポート体制が充実しているため)。
2位:カナダ
【特徴】
北米のスタンダードな英語が学べるため、語学学習への意識が高い人に選ばれています。治安が非常に良く、バンクーバーやトロントは「世界で最も住みやすい都市」の常連。冬は極寒ですが、オーロラ鑑賞やスキー・スノボなど、カナダならではのアクティビティが楽しめます。
【おすすめの人】
綺麗な英語を身につけたい人、アウトドア派、治安を重視する人。
3位:ニュージーランド
【特徴】
「羊の数が人口より多い」と言われるほどの大自然。都会の喧騒を離れ、スローライフを楽しみたい人に最適です。オーストラリア同様、最低賃金は高めですが、よりのんびりとした国民性(キウイ)が魅力。ビザの取得も比較的容易です。
【おすすめの人】
自然の中で癒やされたい人、あまりガツガツ働きたくない人、ハイキングや登山が好きな人。
4位:イギリス
【特徴】YMSビザにより、最初から2年間の滞在許可が出るのが最大のメリット(他国は通常1年)。ロンドンは世界最先端の文化発信地であり、ファッション、アート、音楽好きにはたまりません。ヨーロッパ旅行の拠点としても最高です。
【おすすめの人】
長期滞在したい人、ヨーロッパ文化に触れたい人、キャリアアップを目指す人。
5位:韓国
【特徴】
K-POP、美容、ファッション、グルメなど、日本でも大人気のコンテンツが詰まっています。日本から最も近く、LCCを使えば数千円〜数万円で渡航可能。生活コストも欧米に比べて安く、ハードルが低いため、学生や20代前半の方に特に人気です。
【おすすめの人】
韓国カルチャーが好きな人、費用を抑えたい人、海外初心者。
6位:アイルランド
【特徴】
「エメラルドの島」と呼ばれる美しい緑の国。日本人が比較的少なく、街中で日本語を聞く機会が少ないため、本気で英語環境に浸りたい「穴場」を探している人に最適。パブ文化が盛んで、ギネスビール片手に現地の人と語り合うのが日常です。
【おすすめの人】
日本人が少ない環境がいい人、音楽やお酒が好きな人、ヨーロッパの田舎の雰囲気が好きな人。
7位:フランス
【特徴】
「美食の国」でのワーホリは、パティシエ、料理人、ソムリエ、美容師など、手に職をつけたい人に人気です。もちろん、憧れのパリジェンヌのような生活を送るために、語学学校に通いながらカフェで働くスタイルも素敵です。
【おすすめの人】
フランス文化に憧れがある人、専門スキルを磨きたい人、美術館巡りが好きな人。
8位:台湾
【特徴】
親日家が多く、治安も良好。何よりご飯が安くて美味しいのが魅力です。中国語(台湾華語)を学びたい人はもちろん、英語も通じやすい環境です。物価が安いため、生活費を抑えながらのんびり暮らすことができます。
【おすすめの人】
中国語を学びたい人、食い倒れ旅行がしたい人、温かい人柄に触れたい人。
9位:ドイツ
【特徴】
ヨーロッパ経済の中心でありながら、ベルリンなどの都市では意外と物価が抑えられます。9カ国と国境を接しており、週末ごとの海外旅行が容易。ビールやサッカーだけでなく、環境問題やワークライフバランスへの意識が高い社会システムも学びの対象になります。
【おすすめの人】
ヨーロッパ周遊がしたい人、几帳面な国民性が合う人、ビール好き。
10位:スペイン
【特徴】
「シエスタ(昼寝)」に代表されるように、陽気で人生を楽しむことを大切にする国。バル巡りやフラメンコ、サッカー観戦など、娯楽には事欠きません。スペイン語は世界中で話されている言語なので、習得すれば将来の選択肢が広がります。
【おすすめの人】
ラテンのノリが好きな人、夜型生活の人、世界遺産巡りが好きな人。
語学留学にも最適な英語圏の国

「ワーホリに行くからには、絶対に英語を話せるようになりたい!」という強い意志をお持ちの方には、やはり英語を母国語とする国がおすすめです。しかし、一言に「英語圏」と言っても、国によって特徴は異なります。
中でもカナダは、英語学習者から聞き取りやすい英語と評価されることが多く、初心者から上級者まで人気です。語学学校の質も高く、教育カリキュラムがしっかりしているため、「まずは学校で基礎を固めたい」という人には最適解と言えるでしょう。
一方、オーストラリアやニュージーランドも英語圏ですが、ここには独自の「訛り(アクセント)」やスラングが存在します(「A」を「アイ」と発音するなど)。最初は戸惑うかもしれませんが、慣れてしまえば問題ありませんし、むしろそのユニークな表現が愛着に変わることも。また、移民が多い都市部では多様な英語が飛び交っており、グローバルな環境でのコミュニケーション能力が鍛えられます。
「ハリー・ポッター」や「シャーロック・ホームズ」のような、格式高いブリティッシュ・イングリッシュを学びたいなら、イギリスやアイルランド一択です。アメリカ英語とは異なる単語や言い回し、独特のリズムを肌で感じることは、英語好きにとってたまらない経験になるはずです。特にロンドンなどの大都市では、ビジネスレベルの高度な英語に触れる機会も多くあります。

文化体験ができるヨーロッパの国

ヨーロッパでのワーホリを選ぶ最大のメリットは、何と言っても「圧倒的な文化の密度」と「移動の自由さ」です。
ヨーロッパの多くの国は「シェンゲン協定」を結んでおり、パスポートチェックなしで国境を越えることができます。例えば、ドイツに拠点を置きながら、週末は電車でパリへ買い物に行き、翌週はイタリアでピザを食べ、その次はオーストリアで音楽鑑賞…といった夢のような生活が、現実的に(しかも格安バスやLCCを使えば数千円で)可能です。
また、「英語+α」のスキルや教養を身につけたい人にもヨーロッパは最適です。
フランスで本場の製菓技術やフラワーアレンジメントを学ぶ、イタリアで革製品の工房を見学する、北欧でサステナブルな暮らしや福祉制度を肌で感じる、ドイツでマイスター制度に触れるなど、その国ならではの専門分野を深めることができます。
ただし、注意点もあります。イギリスやアイルランド以外の国では、生活言語はその国の言葉(フランス語、ドイツ語、スペイン語など)になります。都市部や若者の間では英語が通じることが多いですが、役所の手続きやスーパーでの買い物、ローカルな仕事探しでは、現地の言葉が必須になる場面も多々あります。「英語しか話せない」状態で渡航すると、最初は苦労するかもしれませんので、渡航前に挨拶や数字、基本的なフレーズだけでも学習しておくことを強くおすすめします。
貯金も可能?出稼ぎで稼げる国

「日本の給料が上がらない」「円安で海外旅行に行けない」といった背景から、近年「出稼ぎワーホリ」が大きな注目を集めています。その代表格がオーストラリアです。
オーストラリアの最低賃金は、2026年時点でも世界トップクラスの高水準を維持しています。職種や雇用形態(カジュアル雇用など)によっては、時給が3,000円〜4,000円を超えるケースもあります。週末や祝日にはダブルペイ(時給2倍)になる制度もあります。
(出典:Minimum wages | Fair Work Ombudsman )
特に稼ぎやすい職種としては、以下のようなものが挙げられます。
- ファーム(農業)
歩合制の場合もありますが、収穫シーズンに当たれば短期間で稼げる人もいます。 - マイニング(鉱山)
肉体的にはハードですが、給料は高い傾向にあります。 - 建設・工事現場
トラフィックコントロール(交通誘導)などは女性にも人気で高時給です。 - ホスピタリティ
ローカルのカフェやレストランでチップを含めると高収入になります。
セカンドビザ、サードビザの制度を活用して滞在期間を延長し、3年間で大きく貯金して帰国する強者もいます。ただし、誰もが簡単に稼げるわけではありません。英語力が低く、日系のレストランで最低賃金以下(キャッシュジョブなど違法な場合も)で働かざるを得ない人もいるため、事前の計画と準備が大切だと言えます。
費用を抑えて渡航できる安い国

「海外生活には憧れるけれど、100万円も200万円も用意できない…」と諦めかけている方へ。予算が少なくても充実したワーホリ生活を送れる国はあります。
筆頭候補は韓国と台湾です。
これらの国は日本からの距離が近く、LCC(格安航空会社)を利用すれば往復数万円で移動できます。ビザ申請料も格安または免除される場合もあり、初期費用を大幅に抑えられます。現地の物価も上昇傾向にはありますが、家賃や交通費、食費(特にローカルな食堂や屋台)は欧米に比べてまだまだリーズナブルです。50万円〜80万円程度の資金でも、工夫次第で十分にスタートを切ることができます。
ヨーロッパ方面で費用を抑えたいなら、ポーランド、ハンガリー、チェコ、リトアニアなどの「中欧・東欧エリア」が狙い目です。
これらの国々は、美しい中世の街並みやヨーロッパらしい雰囲気を持ちながら、西欧諸国(イギリスやフランスなど)に比べて物価が格段に安いです。家賃やビール代、食材費などが日本の半分程度で済むこともあります。「ヨーロッパに住んでみたいけれど、ロンドンやパリは高すぎて無理」という方にとって、これらの国々はまさに理想的な選択肢と言えるでしょう。
安い国を選ぶメリットは、金銭的なプレッシャーが少ないため、あくせく働かずに勉強や旅行、趣味に時間を使えることです。「稼ぐ」ことよりも「暮らす」「楽しむ」ことを重視したい人には、物価の安い国をおすすめします。

ワーホリで行けるおすすめ国の選び方と準備

自分が行きたい国が決まったら、いよいよ具体的な準備のスタートです。ワーキングホリデーは、パッケージツアーとは違い、ビザの申請から航空券の手配、保険の加入、そして現地での家探しまで、基本的にはすべて自分で行わなければなりません。自由度が高い反面、準備不足は現地でのトラブルに直結します。
ここでは、スムーズに渡航し現地で良いスタートダッシュを切るために知っておくべき、計画や準備段階でのポイントについて解説します。
ワーホリの目的やテーマ一覧表
ワーキングホリデーの国選びで迷子になってしまう最大の原因は、「あれもこれも」と欲張りすぎてしまうことです。「英語もペラペラになりたいし、貯金も200万円したいし、ヨーロッパ旅行も毎月行きたいし、でも初期費用は安く済ませたい…」と、全ての条件を満たす夢のような国は、残念ながら存在しません。
成功の鍵は、自分の中で「譲れない最優先事項(メインテーマ)」を一つ決めることです。ここでは、よくある目的別に、どの国が適しているかを一覧表にまとめました。自分の心が一番ときめくテーマはどれか、チェックしてみてください。
| あなたの目的・テーマ | おすすめの国(代表例) | 現地での過ごし方・特徴 |
|---|---|---|
| ① 本気で英語環境に浸る (語学力向上) | カナダ イギリス アイルランド | 日本人が少ない環境や、発音が綺麗な国を選び、語学学校+ローカルの仕事で英語漬けの生活を送るスタイル。 |
| ② 出稼ぎ・貯金重視 (経済的メリット) | オーストラリア ニュージーランド | 高時給の国で、ファームや工場、掛け持ちバイトをして集中的に稼ぐ。生活費を切り詰めて帰国後の資金を作る。 |
| ③ 低予算・近場で体験 (初期費用削減) | 韓国 台湾 ポーランド・ハンガリー | 航空券や物価が安い国を選び、少ない貯金で渡航。現地の文化や食事を楽しみながら、無理なく暮らす。 |
| ④ ヨーロッパ周遊・文化 (トラベル&ライフ) | ドイツ フランス スペイン イギリス | シェンゲン協定やLCCを利用し、週末ごとに国境を越えて旅をする。アート、歴史、食文化に触れる日々。 |
| ⑤ 大自然・スローライフ (癒やし・リフレッシュ) | ニュージーランド カナダ 北欧諸国 | 都会の喧騒を離れ、登山、ハイキング、オーロラ鑑賞などを楽しむ。ワークライフバランスを重視した生活。 |
| ⑥ キャリア・スキルアップ (専門職・インターン) | イギリス(YMS) ドイツ フランス | 現地の企業でインターンをしたり、美容師や調理師、バリスタとして専門スキルを磨き、帰国後の就職に繋げる。 |

ワーキングホリデー国選びの基本

「行ける国がたくさんあるのは分かったけど、結局どこがいいの?」と迷ってしまう方へ。国選びで失敗しないためには、以下の3つの軸で優先順位を決め、消去法で絞り込んでいくのが最も確実な方法です。
1. 目的は何か?(Why)
これが最も重要です。「英語環境にどっぷり浸かりたい」なら、日本人が多いアジアや、英語が通じにくい南米は候補から外れます。「とにかくお金を貯めて帰国後の資金にしたい」なら、物価に対して賃金が低い国は避けるべきです。「ヨーロッパ中をバックパックで旅したい」なら、シェンゲン協定加盟国に拠点を置くのが正解です。
2. 予算はいくらか?(Budget)
現実的な問題として、初期費用(航空券、保険、ビザ代、当面の生活費)がいくら用意できるかで、行ける国は限られます。例えば、ロンドン(イギリス)やトロント(カナダ)などの大都市は家賃が高騰しており、初期費用として最低でも150万円〜200万円程度は見ておきたいところ。一方で、韓国や台湾、東欧(ハンガリーやポーランドなど)であれば、100万円以下でもスタートできる可能性があります。
3. 英語力はどのくらいか?(English Level)
現状の英語力と、現地でどれくらい伸ばしたいかも重要な指標です。「英語力ゼロだけど働きたい」という場合、日系企業の多いオーストラリアやカナダの大都市なら、日本食レストラン(ジャパレス)の仕事が見つかりやすいでしょう。逆に「ある程度話せるから、ネイティブ環境でビジネス英語を磨きたい」なら、イギリスやアイルランド、あるいは現地の企業インターンシップが盛んな国を選ぶべきです。
まずは紙とペンを用意して、「自分が現地で絶対にやりたいことベスト3」と「絶対にやりたくないこと(妥協できない点)」を書き出してみるのもおすすめです。
選び方の例
- 「毎日サーフィンがしたい」→ オーストラリア(ゴールドコースト)
- 「寒いのは絶対に嫌だ」→ カナダや北欧は除外
- 「カフェ巡りと古着屋巡りがしたい」→ イギリスやフランス
このように、自分の「好き・嫌い」を軸にすると、自然と自分に合う国が見えてくるはずです。
各国のビザ条件や定員などを比較

ワーキングホリデービザは、国ごとに取得条件や申請方法、定員などが細かく決められています。特に「年齢制限」と「定員」は、自分の意思ではどうにもならない壁となるため、必ず最初に確認するようにしましょう。
| 国名 | 年齢制限(申請時) | 定員(年間) | 申請方法・特徴 |
|---|---|---|---|
| オーストラリア | 18〜30歳 | なし | オンライン申請。通年受付。比較的ビザが下りるのが早い。 |
| ニュージーランド | 18〜30歳 | なし | オンライン申請。通年受付。健康診断が必要な場合あり。 |
| カナダ | 18〜30歳 | 6,500名 | オンライン申請(抽選制)。Poolに登録し、招待(Invitation)を待つ形式。人気のため早めの登録必須。 |
| イギリス | 18〜30歳 | 6,000名 | オンライン申請。先着順や抽選などは年によって方式が変わるため要確認。倍率は依然高い。 |
| アイルランド | 18〜30歳 | 800名 | メールで申請(年2回、1月と7月頃に抽選)。競争率が高いプラチナチケット。 |
| 韓国 | 18〜30歳 | 10,000名 | 管轄の大使館・領事館へ出向いて申請。活動計画書の提出が必要。 |
| フランス | 18〜30歳 | 1,800名 | 大使館で面接が必要な場合も。動機作文などが重要視される。 |
年齢制限は原則「申請時の年齢」です。つまり、30歳の間に申請を完了させれば、渡航時に31歳になっていても問題ないケースがほとんどです(国により入国期限のルールが異なるので要確認)。「もうすぐ30歳になる」という駆け込みの方は、誕生日を迎える前に一刻も早く申請手続きを進める必要があるでしょう。

滞在可能な期間と初期費用の目安

ワーキングホリデービザでの滞在期間は、原則として「入国から1年間」です。「1年もあれば十分」と思うかもしれませんが、語学学校に通い、仕事を見つけ、現地の生活に慣れてきた頃にはもう帰国準備…というのは、ワーホリ経験者が口を揃えて言う「あるある」です。しかし、国や制度によっては1年以上の長期滞在が可能なケースもあります。
ビザの種類で変わる!滞在可能期間の仕組み
国によって延長の条件や制度が大きく異なります。長く海外に住みたい方は、以下の国を優先的に検討してみてください。
- イギリス(Youth Mobility Scheme)
最初から2年間の滞在が許可される、世界的にも珍しい「最強のビザ」です。就労や就学の制限もほとんどなく、キャリアアップやヨーロッパ周遊など、2年間をフルに使って自由なプランニングが可能です。 - オーストラリア
政府指定の地方地域で、農業(ファーム)や建設業などの特定業務に一定期間(約3ヶ月または約6ヶ月)従事することで、セカンドビザ(2年目)、サードビザ(3年目)を取得できます。最大3年間滞在できるため、出稼ぎ目的の人に特に人気です。 - カナダ・韓国・台湾など
2026年現在、一部の国では条件付きで「人生で2回」ワーホリビザを利用できる制度(または年齢要件の緩和)が導入されています。これにより、実質的に合計2年間の滞在が可能になるケースも増えています。 - ニュージーランド
農園や果樹園で3ヶ月以上季節労働に従事すると、ビザを3ヶ月間延長(計1年3ヶ月)できます。
(出典:Working Holiday Extension Work Visa|Immigration New Zealand)
出発前に用意すべき「初期費用」の目安
「いくら貯金があれば行けますか?」という質問は非常に多いですが、2026年の世界的な物価高や円安の影響を考慮すると、最低でも100万円、できれば150万円〜200万円の資金を用意しておくのが理想です。
以下は、渡航前にかかる費用と、到着直後に必要な費用の現実的な内訳イメージです。
| 項目 | 費用の目安 | 備考・節約のポイント |
|---|---|---|
| 航空券(往復) | 10万〜25万円 | LCCのセールや経由便を利用すれば安く抑えられます。片道航空券での入国は、国によって残高証明の増額が求められる場合があります。 |
| ビザ申請・諸経費 | 3万〜10万円 | ビザ申請料に加え、指定病院での健康診断費や、国によっては指紋採取(バイオメトリクス)の費用がかかります。 |
| 海外旅行保険 | 20万〜30万円 | クレジットカード付帯保険だけではカバー期間や補償額が不十分なことが多いです。現地の保険会社を利用すると費用を抑えられる場合があります。 |
| 語学学校(3ヶ月) | 30万〜50万円 | 最初の3ヶ月間学校に通う場合の授業料と入学金です。通う期間を短くすれば節約できますが、英語力向上と友達作りの機会は減ります。 |
| 当面の生活費 | 30万〜60万円 | 家賃(シェアハウスの初期費用含む)、食費、交通費など。仕事が見つかるまでの3ヶ月分程度は必須です。 |
貯金30万円〜50万円程度の「ギリギリ資金」で渡航する人もいますが、これはかなりハイリスクです。特に人気の都市(シドニー、バンクーバー、ロンドンなど)では、シェアハウスの家賃が高騰しており、入居時にまとまったデポジット(敷金)が必要です。
また、仕事探しも競争が激しく、履歴書を配っても面接にすら辿り着けない日々が1〜2ヶ月続くことも珍しくありません。「来月の家賃が払えないかもしれない」という焦りは、精神的な余裕を奪い、せっかくの海外生活を楽しめなくなってしまいます。怪我や盗難などの予期せぬトラブルに備える意味でも、資金には十分な余裕を持って出発することを強くおすすめします。
資金面で不安がある方や短期間で初期費用を貯めたいという方は、以下のようなリゾートバイトもおすすめです。英語力を磨ける求人も多いため、ワーホリ前の準備として相性が良いと言えるでしょう。

ワーホリでおすすめの仕事と職種

現地でどのような仕事に就けるかは、あなたの「英語力」と「職務経験」に大きく左右されます。ここでは、英語レベル別に一般的な職種を紹介します。
初級レベル(英語に自信がない・挨拶程度)
- 日本食レストラン(ジャパレス)
キッチンハンド(皿洗い・調理補助)やホールスタッフ。日本人経営の店が多く、英語力が低くても採用されやすいですが、時給が低めだったり、英語環境になりにくいというデメリットも。 - ハウスキーピング・清掃
ホテルの客室清掃やオフィスの掃除。黙々と作業するため高い英語力は求められませんが、体力勝負です。 - ファーム(農作業)
フルーツの収穫(ピッキング)や箱詰め(パッキング)。多国籍な環境ですが、作業中は会話が少ないことも。
中級レベル(日常会話ができる・接客用語がわかる)
- ローカルのカフェ・レストラン
ウェイター、ウェイトレス、バリスタ。現地のお客さんと接するため、リスニング力とスピーキング力が鍛えられます。チップも期待でき、人気の職種です。 - アパレル・雑貨店
ショップ店員。お客様への提案やサイズ確認など、コミュニケーション能力が求められます。 - お土産屋
観光地のお土産屋さん。日本人観光客相手の場合もありますが、世界中の観光客と話す機会があります。
上級レベル(ビジネスレベル・専門スキルがある)
- ホテルのフロント・コンシェルジュ
電話対応やトラブル対応など、高度な英語力が必須です。 - オフィスワーク
現地企業や日系企業の現地支社での事務、マーケティング、IT関連業務。 - ツアーガイド
現地の観光スポットを案内します。知識と語学力の両方が必要です。 - 専門職
美容師、調理師、看護師、自動車整備士など。日本での経験とスキルがあれば、英語力が多少不足していても重宝され、高待遇で採用されるケースが多いです。
仕事探しのコツは、インターネットの求人サイト(日系・ローカル)を見るだけでなく、「レジュメ(履歴書)配り」というアナログな方法も有効です。働きたいお店に直接出向き、マネージャーに履歴書を渡して「働きたい!」とアピールすれば、積極性と度胸が評価され、その場で採用面接になることもあります。
さらに確実な方法としては、留学エージェントを利用することも挙げられます。現地の事情や就職活動のポイント、レジュメの書き方などを専門家が手厚くサポートしてくれるため、検討してみる価値は十分にあるでしょう。

語学学校やエージェントの活用

「お金を節約したいから、学校には行かずに最初から働く」というプランを立てる人もいます。もちろんそれも可能ですが、最初の1ヶ月〜3ヶ月程度は語学学校に通うのもおすすめです。
その最大の理由は、「友達作り」と「情報収集」です。
到着直後は右も左も分からず、知り合いもいない孤独な状態です。語学学校に行けば、世界中から来た同じ境遇の「同期」に出会えます。彼らと放課後に遊びに行ったり、悩み相談をしたりすることで、精神的な安定が得られます。また、「あそこのシェアハウスが空いたらしい」「あのお店がバイト募集してるよ」といった、ネットには出ないリアルな口コミ情報は、学校の友人ネットワークから入ってくることが多いのです。
自分に合った学校の選び方
- 国籍比率
「日本人が少ない環境がいい」なら南米やヨーロッパからの留学生が多い学校を、「困った時に日本語で相談したい」なら日本人スタッフがいる学校を選びましょう。 - コース内容
一般的な「General English」だけでなく、仕事探しに直結する「バリスタコース」や、英語力を証明する「IELTS/Cambridge検定コース」など、目的に合ったコースがあるか確認しましょう。 - アクティビティ
BBQ、パブナイト、スポーツ大会など、放課後のイベントが充実している学校は友達が作りやすいです。
失敗しない留学エージェントの活用
ビザの申請、航空券の手配、保険の選定、学校の申し込み…これらをすべて自力でやるのは、英語に慣れていない人にとってはかなりの重労働です。そこで頼りになるのが「留学エージェント」です。
エージェントには大きく分けて「無料エージェント」と「有料エージェント」があります。
無料エージェントは、語学学校から紹介料をもらって運営しているため、利用者は手数料無料で学校手配やビザ申請サポート(学校申込者限定の場合が多い)を受けられます。費用を抑えたい人には最適です。
有料エージェントは、数万円〜十数万円の手数料がかかりますが、その分、渡航前の英会話レッスン、現地オフィスでの24時間サポート、帰国後の就職支援など、手厚いサービスが受けられます。
「英語力に自信があるし、節約したい」という人は自力手配や無料エージェントで十分ですが、「初めての海外でとにかく不安」「ビザ申請で失敗したくない」「現地でトラブルがあった時に頼れる場所が欲しい」という人は、有料エージェントやサポートが充実した大手エージェントを選ぶのが安心です。2〜3社のエージェントと面談(カウンセリング)をして、担当者との相性や提案内容を比較して決めるのが良いでしょう。

総括:ワーホリで行けるおすすめの国

ここまで、各国の特徴やビザ、費用、仕事について詳しく解説してきました。情報はたくさんありすぎて、逆に迷わせてしまったかもしれません。
しかし、最終的に国選びで一番大切なのは、条件や損得勘定ではなく、「あなたの直感」です。
「この国の街並みの写真を見て、なんだかワクワクした」「昔見た映画の舞台がここだった」「なんとなく雰囲気が好きそう」…そんな些細な理由でも十分だと言えます。
「稼げるから」という理由だけで好きでもない国に行っても、辛いことがあった時に踏ん張れないかもしれません。でも、「自分が選んだ好きな国」なら、困難も冒険として楽しめるはずです。ワーキングホリデーは、一生に一度の貴重な時間。誰かの正解ではなく、あなた自身が「行ってみたい!」と心から思える場所を選んでみてください。
この記事が、あなたの背中を押し、最高の一年を過ごすための参考となれば幸いです。準備は大変ですが、その先には想像もできないような素晴らしい出会いと成長が待っているはずです。






