英語の発音を良くする方法とコツ|トレーニングのポイントも紹介

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英語の発音を良くする方法とコツ|トレーニングのポイントも紹介

英語の発音を良くする方法や、ちょっとした英語の発音のコツを知りたいけれど、具体的に何をすればいいのか悩んでいませんか?「何度練習してもカタカナ英語から抜け出せない」「自分の発音が通じなくて聞き返されるのが怖い」といった悩みは、英語学習者なら誰もが一度は抱える壁です。実は、英語の発音に関する悩みは、正しいアプローチと体の使い方を知るだけで驚くほど解消されることが多いものです。この記事では、英語の発音を良くする方法や効果的な練習のコツについて、余すところなくお伝えしていきます。読むだけで「なるほど!」と腑に落ちる発見がきっとあるはずです。

記事のポイント
  • 英語の発音が改善するための具体的なトレーニング方法
  • 日本人が苦手とする発音の克服ポイントと練習のコツ
  • ネイティブ英語の発音に近づけるためのマインドセット
  • 今日から使えるおすすめのアプリや動画サイトの活用術
目次

英語の発音のコツと良くする方法:基礎知識編

英語の発音のコツと良くする方法:基礎知識編

まずは、英語の発音を良くする方法やコツとして押さえておきたい基礎知識からお話しします。多くの人がやりがちなのが、基礎を飛ばしていきなり難しい早口言葉やシャドーイングに挑戦してしまうことです。しかし、スポーツと同じで、フォームが崩れたまま練習しても効果は薄く、変な癖がついてしまうことさえあります。

闇雲に練習するのではなく、なぜ発音が重要なのか、どうすれば効率よく上達するのかという根本的な仕組みを理解することが、発音を良くするための最短ルートだと言えます。ここでは、日本人が陥りやすい罠や、知っているだけで差がつくポイントを整理しました。

日本人に英語の発音が難しい理由

母音における日本語と英語の違い
画像イメージ:母音における日本語と英語の違い

私たち日本人が英語の発音を難しいと感じてしまうのには、いくつかの理由があります。「自分には語学の才能がないんだ」と落ち込む必要は全くありません。それは能力の問題ではなく、単純に「音」と「言語構造」という物理的な環境の違いによるものだからです。

母音や周波数の違い

まず圧倒的に違うのが「音の数」です。日本語の母音は「あ・い・う・え・お」のたった5つしかありません。これに対し、英語にはその何倍もの、一般的には15〜20種類以上もの母音が存在すると言われています。例えば、日本語ならすべて「ア」で片付けられてしまう音でも、英語では「æ(appleの”ア”)」「ʌ(cupの”ア”)」「ɑ(hotの”ア”)」「ə(agoの”ア”)」など、口の開き方や喉の響かせ方によって使い分けられています。

また、私たち日本人の脳は幼少期から日本語の周波数帯(約125〜1500Hz)に最適化されて育ってきた一方、英語の周波数帯は約2000〜12000Hzと非常に高く、日本語の枠外にある音が多いという研究もあります。そのため、大人になってから急に英語の音を聞いても、脳が「言語」として認識できず「雑音」として処理してしまうか、知っている一番近い日本語の音(カタカナ)に無理やり置き換えて認識してしまうのです。これが、いわゆる「カタカナ英語」から抜け出せない最大の原因です。
(出典:Learning a new language faster with Tomatis | Tomatis Association (NZ)

言語構造の違い

言語構造の違いもハードルとなります。日本語は基本的に「子音+母音」のセットで一つの音を作る「開音節言語」(例:ka, ki, ku)と言われていますが、英語は「子音のみ」で発音される音が非常に多い「閉音節言語」や、子音が連続する傾向にあります(例:strength)。

日本人は無意識のうちに子音の後に不要な母音(uやoなど)を足して発音しようとしてしまいます。例えば「Strike」という単語を、英語では1拍で発音するのに、日本人は「Su-to-ra-i-ku」と5拍で発音してしまいがちです。このリズムと構造の違いを理解せずに単語練習だけを繰り返しても、ネイティブのような滑らかさは手に入りません。この構造的な違いを頭で理解するだけでも、発音への意識は大きく変わり、練習の質が向上します。

ポイント
発音が難しいのはあなたの耳が悪いわけではありません。「日本語のフィルター」を通して英語を聞いていることが最大の原因です。まずは「自分には聞こえていない音がある」と自覚することからスタートしましょう。


英語の発音がいい人の特徴とは

英語の発音がいい人の特徴とは

周りに「留学経験がないのに、この人、発音がすごくきれいだな」と思う人はいませんか?あるいは、テレビで見るタレントさんの中にも、驚くほど英語らしい発音をする人がいますよね。発音がいい人には、共通するいくつかの特徴があります。彼らは単に耳が良いだけでなく、英語という言語を「音」として捉え、再現する感覚に優れています。

まず、彼らの特徴は「恥ずかしがらずに口を動かしている」という点です。日本語は口をあまり開かず表情筋をそれほど使わなくても話せてしまう言語ですが、英語は顔全体の筋肉を使わなければ正しい音が出にくい音も存在します。発音がいい人の多くは口の形をしっかりと作って発音しています。最初は「こんなに口を動かすのは不自然じゃないか?」と思うくらいが、実は英語を話す上でのコツだと言えます。

次に、彼らは「リズムと強弱(イントネーション)」を何よりも大切にしています。単語一つひとつの発音記号通りの正確さももちろん大切ですが、それ以上に文章全体のリズム感を重視しています。英語は「ストレス言語」と呼ばれ、強勢(アクセント)のある場所を強く、長く、はっきりと発音し、それ以外を弱く、短く、曖昧に発音するという明確なコントラストがあります。発音がいい人は、この「波」に乗るのが非常に上手です。彼らは英語を「文字」としてではなく「音楽」や「歌」のように捉えており、メロディーを奏でるように話す傾向にあります。

そして最後に、発音がいい人は「自分の声を客観的に聞いている」という特徴もあります。自分の頭の中で響いている声と、実際に外に出ている声のズレを修正する能力も高いです。彼らの多くは録音などを通じて自分の癖を把握し、ネイティブの音に近づけるための微調整を行っています。この「自己修正能力」が、発音上達に繋がっている一つの理由だと言えます。


英語を自然に話せる発音のコツ

英語を自然に話せる発音のコツ

英語を自然に話しつつ発音を良くするためには、押さえておきたいポイントがいくつかあります。ここでは、日本人が発音学習をする際に特に大切だと感じるコツを紹介します。

リラックスや脱力を意識する

まず「脱力」についてですが、日本人は真面目なので、英語を話そうとすると「正しく発音しなきゃ!」と体に力が入り、喉が締まってしまいがちです。しかし、ネイティブスピーカーの話し方を観察すると、意外なほどリラックスしています。特に重要なのが「喉を開く」感覚です。日本語のような「喉声」ではなく、お腹から出た息がそのまま口から出ていくイメージを持ちましょう。

音の繋がりを意識する

次に、「リエゾン(リンキング)」という音の繋がりを意識することも変化を生みます。英語は単語と単語の間にスペースがありません。前の単語の語尾と次の単語の語頭が磁石のようにくっつき、一つの長い単語のように発音されます。

例えば「Check it out」を、日本人は「チェック・イット・アウト」と3つの単語として認識しがちですが、実際には「k」と「i」、「t」と「o」が連結して「チェケラウ」のような一つの音の塊になります。同様に、「Get up」は「ゲラッ」のように聞こえます。この「音の連結」や、音が消える「リダクション(脱落)」のルールを知らずに、単語を一つずつ丁寧に発音しようとすればするほど、ネイティブの耳には不自然で聞き取りにくい「ロボットのような英語」に聞こえてしまうのです。

子音を強調する

さらに、子音を強調することもコツの一つです。日本語は母音が強い言語なので、英語を話す時も子音が埋もれがちです。しかし、英語の輪郭を作るのは子音だと言えます。「S」「T」「K」「P」などの音を、自分が思っているよりもはっきりと出すように練習しましょう。英語の輪郭は子音で決まるため、これが英語らしい聞こえに繋がります。

注意点
個々の単語の発音(RやLなど)だけを完璧にしても、リエゾンができていないと流暢さは生まれません。「単語」ではなく「フレーズ(意味の塊)」単位で音を捉える癖をつけましょう。


発音ルールとフォニックスの必要性

発音ルールとフォニックスの必要性

英語の発音には、ある程度の規則性があります。これを体系的に学ぶのが「フォニックス」です。フォニックスとは、アルファベットの綴り(スペル)と発音(音)の関係性を学ぶ学習法で、英語圏の子供たちが読み書きを覚える際に最初に習うものです。日本ではあまり馴染みがありませんが、これを学ぶことで発音学習の効率を上げることができます。

例えば、「a」という文字を見た時、あなたはどう読みますか?「ア」でしょうか?実は「a」には、catのような「アとエの中間音(æ)」、cakeのような「エイ(eɪ)」、carのような「アー(ɑː)」など、複数の読み方があります。フォニックスを学ぶと、単語の綴りのパターンから「このaはどう発音するはずだ」と論理的に予測できるようになります。「map」なら短母音、「make」ならサイレントEのルールで長母音、といった具合です。

このように、フォニックスは綴りと音の規則性を学ぶ良い方法で、多くの単語を初見でも推測して発音する力を高めてくれます。また、学ぶ過程で英語特有の母音や子音の出し方を一通り知ることになるため、基礎的な発音矯正としても非常に有効です。

もちろん、英語には「例外」もたくさんあります。フォニックスのルール通りに読まない単語(サイトワードなど)も存在しますが、それでも基本のルールを知っているのといないのとでは、学習のスピードに雲泥の差が出ます。「なんとなく」で発音していた単語が、「こういう理由でこの音になるのか!」と腑に落ちる瞬間は、英語学習の楽しさを感じられる瞬間でもあります。

大人のフォニックス学習
「子供向けの学習法でしょ?」と侮ってはいけません。理屈で理解したい大人こそ、フォニックスのルールを知ることで納得感を持って練習に取り組めます。YouTubeなどで「大人 フォニックス」と検索すると、わかりやすい解説動画がたくさん見つかります。


押さえておきたい英語発音の基本

出典:mmmEnglish チャンネル

発音学習を始めるにあたって、最初に学ぶべき基本は「正しい舌の位置」と「口の形」です。これはスポーツで言う「フォーム」のようなもので、間違ったフォームでいくら素振りを繰り返しても上達しないどころか、変な癖がついて怪我(=通じない発音の定着)のもとになります。感覚に頼るのではなく、物理的な動きとして理解しましょう。

特に日本人が苦手とし、かつ英語の響きを決定づける重要な音がいくつかあります。まずは「TH」の音。これは「舌を噛む」と教わることが多いですが、実際には「舌先を上下の歯で軽く挟み、その隙間から息を摩擦させて出す音」です。舌を強く噛む必要はありません。次に「F」と「V」の音。これは「下唇を上の歯で軽く押さえ、振動させて出す音」です。日本語の「ハヒフヘホ」とは全く別物です。

そして最大の難関と言われる「L」と「R」の違い。「L」は舌先を上の歯茎の裏(前歯の付け根あたり)に強く押し付け、「ル」と発音しながら弾きます。一方、「R」は舌を口の中のどこにも付けず、奥に引いて盛り上げるようにし、犬が唸るような「ゥー」という音から始めます。これらの音は、頭で理解しても口がすぐには動きません。「舌の筋トレ」が必要です。

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口・舌の動きのポイント練習イメージ
TH舌先を上下の歯で軽く挟み、息を吐く空気の漏れる音を意識
L舌先を上の前歯の裏に強く押し付ける舌で歯茎を弾く感じ
R舌をどこにも付けずに奥へ引くこもった音を作る
F / V上の歯で下唇を軽く噛む(触れる)振動を感じる(下唇が震える)

YouTubeなどでネイティブの口元のアップ動画を見ながら、自分の顔と見比べて、口の開き具合や舌の使い方が同じになっているかを徹底的に確認してみるのもおすすめです。「似ているつもり」ではなく「物理的に同じ形」を作ることが、正しい音を出すためのポイントです。上記で紹介している「mmmEnglish」の動画も基本的な発音を網羅しているため参考となるはずです。

また、文部科学省も英語教育において音声指導の重要性を認めており、実際のコミュニケーション能力を高めるために、ネイティブスピーカーや視聴覚教材(音声や動画)を積極的に活用することを推奨しています。公的な指針でも「音」からの学習が推奨されている通り、まずは自分の「音」に向き合うことから始めましょう。(出典:文部科学省『第4章 外国語活動』


英語の発音を良くする方法とコツ:トレーニング編

英語の発音を良くする方法とコツ:トレーニング編

基礎知識を理解し、自分の現状を把握したところで、ここからは具体的な実践練習編に入ります。私が実際に試行錯誤しながらたどり着いた、英語の発音を良くする方法の中でも特に効果の高かったトレーニングを厳選して紹介します。これらは机の上で鉛筆を持って行う勉強ではなく、口と耳と脳をフル活用した「筋トレ」や「スポーツ」に近い感覚で取り組んでみてください。

発音を良くするトレーニング方法

英語の発音を良くするためには、単にネイティブの音声を真似するだけでは不十分な場合があります。特に、日本語と英語では音の周波数やリズムが根本的に異なるため、スポーツの筋力トレーニングのように、段階的かつ戦略的なアプローチが必要です。ここでは、私が実践して効果の高かった、より具体的で地道な学習ステップとトレーニング方法を紹介します。

まず理解すべきは、発音学習には「知覚(耳のトレーニング)」と「産出(口のトレーニング)」の2つのフェーズがあるということです。自分が聞き取れない音を発音することはできませんし、口が動かないのに音を出そうとしても変な癖がつくだけです。この順序を意識した以下のトレーニングを取り入れてみてください。

1. ミニマル・ペア(最小対)での識別トレーニング

発音初心者が最初に取り組むべきなのが、「ミニマル・ペア(Minimal Pairs)」を使った練習です。ミニマル・ペアとは、1つの音素だけが異なり、他は同じ音で構成される単語のペアのことです。

  • RとL: Right / Light
  • BとV: Best / Vest
  • SとTH: Sink / Think

これらのペアを交互に聞き比べ、自分でも発音し分ける練習を行います。この時、必ず鏡を使って口の形を確認してください。「Right」と言う時は舌を奥に引いているか、「Light」の時は舌先が歯茎に付いているか。この微差を脳と筋肉に叩き込むことで、リスニング力が向上すると同時に、口の動きが精密になります。


2. ネイティブ英語を真似する音読トレーニング

音読は英語学習の定番ですが、ただ教科書の文字を目で追って自己流の読み方で声を出すだけでは、発音改善の効果は薄いと言わざるを得ません。発音を良くするための音読とは、お手本の音声をガイドにして、ピッチ(音の高さ)やリズム、息継ぎのタイミングまでを完全にシンクロさせるトレーニングのことです。これを専門的には「オーバーラッピング(Overlapping)」とも呼びます。

このトレーニングの最大の目的は、自分のリズムを捨てて、ネイティブの呼吸を体にインストールすることです。具体的な手順は以下の通りです。

音読トレーニングのステップ例

  1. 精聴(Listening)
    まずはスクリプトを見ながら音声を何度も聞き、意味や音の繋がり(リエゾン)を確認します。
  2. マンブリング(Mumbling)
    音声を流し、小声でボソボソとつぶやくようにして、スピードとリズムに口を慣れさせます。
  3. オーバーラッピング(Overlapping)
    スクリプトを見ながら、音声とピッタリ重なるように、同じタイミング、同じ強さで声を出します。自分の声で元の音声がかき消されないよう、音量は調整してください。
  4. なりきり音読(Acting)
    仕上げに、その話者になったつもりで感情を込め、身振り手振りを交えて「演技」します。

特に重要なのが、最後の「なりきり音読」です。恥ずかしがらずに、映画俳優やニュースキャスターになりきって、大袈裟なくらい抑揚をつけてみてください。顔の筋肉や姿勢まで真似ることで、不思議と声の響きや発音がネイティブに近づきます。文字を読むのではなく、「音の波に乗る」感覚を掴むことが、このトレーニングのゴールです。


3. 「ディープ・ラーニング」による反復練習

多くの学習者は、次から次へと新しい教材に手を出しがちですが、発音に関しては「狭く深く」が鉄則です。これを「ディープ・ラーニング(深く学ぶ)」と呼びます。

たった1分間の音声素材で構いません。それを1週間、毎日繰り返し練習し続けてください。最初は音を聞くだけ、次はスクリプトを見ながら、最後は何も見ずに感情を込めて。同じ素材を何十回、何百回と繰り返すことで、そのフレーズのイントネーションやリズムが脳の長期記憶に定着し、無意識レベルで口から出るようになります。「知っている」レベルから「使える」レベルに引き上げるには、この泥臭い反復が不可欠です。


4. 「録音によるフィードバック」の習慣化

トレーニングの仕上げとして欠かせないのが、客観的なフィードバックです。自分の声を録音し、お手本の音声と聞き比べる作業も取り入れましょう。

聞き比べる際は、以下のポイントをチェックリストとして活用してみてください。

  • 子音(SやTなど)の音が弱くなっていないか?
  • 母音の長さ(長母音・短母音)は適切か?
  • 文末のイントネーションが不自然に上がっていないか?
  • 単語同士のつながり(リエゾン)は滑らかか?

自分のズレを認識し、修正して、また録音する。この地道なサイクルを回し続けることこそが、遠回りのようでいて、実はネイティブ並みの発音を手に入れるための最短の道なのです。

心理的ハードルを下げるコツ
誰かに聞かせるわけではありません。最初は「上手くできなくて当たり前」と割り切り、昨日の自分より少しでも良くなっていればOK、というマインドで取り組みましょう。記録を残しておけば、1ヶ月後に聞き返した時、自分の成長に気付けるはずです。


シャドーイングで精度を上げる

シャドーイングで精度を上げる

発音向上のためのトレーニングとして、通訳訓練でも用いられる効果的な方法が「シャドーイング(Shadowing)」です。これは、英語の音声を聞きながら、影(シャドー)のように0.5秒〜1秒ほど遅れて、聞こえた音をそのまま真似して発声していく練習法です。

シャドーイングを行うことで、ネイティブのナチュラルなスピード感、独特のリズム、息継ぎのタイミング、そしてリエゾン(音の連結)などを理屈抜きで体感的に身につけることができます。自分の耳で聞いた音を即座に口で再現する必要があるため、リスニング力とスピーキング(発音)力を同時に鍛えることができる一石二鳥のトレーニングだと言えます。

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ステップ内容目的
1. 音源選択自分のレベルより少し簡単な教材を選ぶ挫折を防ぎ、音に集中するため
2. マンブリング小声でボソボソと音についていく口の動きとリズムを馴染ませる
3. パラレルリーディングスクリプトを見ながら音声に合わせて読む音と文字(単語)を一致させる
4. プロソディ・シャドーイングスクリプトを見ずに、音だけに集中して真似る発音・リズム・イントネーションの習得
5. コンテンツ・シャドーイング意味も考えながらシャドーイングする英語脳(処理能力)の強化

発音改善が目的の場合、特に重要なのは「4. プロソディ・シャドーイング」です。意味は考えなくていいので、とにかく音の「完コピ」を目指してください。最初は口が回らず、舌がもつれてついていけないかもしれません。それでも諦めずに、毎日10分でも継続することが大切です。継続することで、口周りの筋肉が英語仕様に鍛えられ、ある日ふと「あ、口が勝手に動く!」という感覚が訪れます。


ネイティブ発音に近づける練習

ある程度英語が通じるようになってくると、次に湧いてくるのが「もっとネイティブのようにかっこよく話したい」という欲求ではないでしょうか。単語レベルでの発音がクリアになった後、ネイティブ並みの発音を手に入れるために超えなければならない最後の壁、それが「プロソディ(韻律)」と「ピッチ(音程)」のコントロールです。ここからのステージは、単なる「学習」というよりも「演技(Acting)」や「音楽」の領域に近づいていきます。

そこで私が強くおすすめするトレーニングが、「なりきり練習」です。これは、お気に入りの海外ドラマや映画のキャラクターを1人決め、その人物に完全になりきってセリフを真似る方法です。単に言葉を真似るだけでなく、その時の表情、眉の上げ方、手の動き、ため息のつき方まで、すべてをコピーします。実は、顔の筋肉の動きや姿勢は、声のトーンや響きに直結しています。ネイティブのような響きのある声を出すには、彼らと同じような体の使い方をすることも効果的です。

具体的な手順は以下の通りです。

なりきり練習の実践ステップ例

  1. 素材選び
    自分が「こんな風に話したい」と思う同性のキャラクターが登場する、2〜3分のシーンを選びます。
  2. リスニング
    まずは字幕なしで何度も聞き、音の波、息継ぎのタイミング、感情の動きを体に染み込ませます。
  3. オーバーラッピング
    スクリプトを見ながら、オリジナルの音声とぴったり同時に重ねて発音します。この時、自分の声でオリジナルの音を消さないよう、少しボリュームを絞り、ピッチのズレがないか確認します。
  4. 演技(アクティング)
    最後にスクリプトを置き、身振り手振りを交えてそのシーンを演じます。恥ずかしがらずに、大袈裟なくらい感情を込めるのがコツです。

この練習をしていると、普段の日本語を話す自分とは違う「英語人格」のようなものが形成されていきます。不思議なことに、「英語を話す時の自分」というキャラクターを作り上げることで、メンタルブロックが外れ、堂々と大きな声で、滑らかに発音できるようになるのです。日本人は「完璧に話さなければ」と萎縮して声が小さくなりがちですが、この「演技」の要素を取り入れることで、発音の壁をブレイクスルーすることができるはずです。


おすすめの学習サイトやアプリ

おすすめの学習サイトやアプリ

独学で発音を磨く上で、現代のテクノロジーを活用しない手はありません。一昔前までは高額な英会話スクールに通わなければ得られなかったような高品質な指導やフィードバックが、今はアプリや無料の動画サイトで手軽に手に入ります。

ここでは、特におすすめの「学習サイト」「YouTubeチャンネル」「アプリ」を厳選してカテゴリーごとに紹介します。それぞれの特性を理解し、自分の課題に合わせて使い分けることがポイントです。

発音学習におすすめのサイト

ここでは、単語の正しい読み方を確認したり、実際の会話の中での使われ方をチェックしたりするのに役立つサイトを紹介します。

  • BBC Learning English
    イギリスの大手メディアであるBBCが運営する学習サイトです。イギリス英語に関する発音動画がまとまっており、初心者向けのコンテンツも充実しています。基礎からしっかり学びたい方や、クイーンズ・イングリッシュに慣れたい方にもおすすめできるサイトです。
    BBC Learning English 公式
  • Forvo(フォーボ)
    世界中のネイティブスピーカーのアクセントを登録している発音ガイドサイトです。同じ単語でも異なる国や地域の発音を聞き比べることができます。地名や人名、ブランド名など、一般的な辞書には載っていない固有名詞の発音を確認したい時にも参考となります。
    Forvo 公式
  • YouGlish(ユーグリッシュ)
    YouTube上の膨大な動画の中から、特定の単語やフレーズが使われているシーンを一瞬で検索できる画期的なサイトです。辞書の機械的な音声ではなく、「実際の会話の中で、前後の単語と繋がってどう発音されているか」を確認するのに役立ちます。アメリカ、イギリス、オーストラリアなどアクセントの絞り込みも可能です。
    YouGlish 公式

おすすめのYouTubeチャンネル

発音の「口の形」や「舌の動き」を視覚的に理解するには、YouTubeが最強のツールです。私が特にお世話になったチャンネルを厳選しました。

  • Rachel’s English(レイチェルズ・イングリッシュ)
    ネイティブであるレイチェルズさんがアメリカ英語の発音を解説してくれているチャンネルです。日常で使われる英語を非ネイティブ向けにも分かりやすく紹介してくれます。アメリカ英語の発音方法や語彙の使い方について学びたい方におすすめです。
    Rachel’s English チャンネル
  • English with Lucy(イングリッシュ・ウィズ・ルーシー)
    イギリス英語を学びたいならこのチャンネルです。美しいRP(容認発音)を話すルーシーさんが、発音だけでなくイギリス文化や語彙についても楽しく解説してくれます。アメリカ英語との違いを知るのにも役立ちます。
    English with Lucy チャンネル
  • 英語発音専門ドクターDイングリッシュ
    日本人であるドクターDさんが運営する、英語発音について網羅したチャンネルです。「なぜ日本人はこの音が苦手なのか」を学習者視点で論理的に解説してくれるため、感覚だけでなく理屈でも納得したい大人の方に最適です。
    ドクターDの発音チャンネル

発音練習におすすめのアプリ

自分の発音が通じるかどうかを客観的に判定し、練習していくためのアプリです。日々のトレーニングパートナーとして活用してください。

  • ELSA Speak
    AIが音素レベルで発音を解析し、「LとRの違い」や「イントネーション」を数値化してくれる定番アプリです。自分の発音がネイティブの音とどう違うのかをフィードバックしてくれるため、独学に心強いパートナーになります。
  • Speechling
    「聞いて、真似して、録音する」というサイクルを繰り返すことに特化したアプリです。無料版の機能も充実しており、発音学習やAIによるアドバイスを得ることができます。有料プランではコーチから直接教えてもらうことも可能です。
  • スピーク(Speak)
    様々なトピックでの会話練習や発音チェクをするパートナーとして活用できます。英会話のロールプレイや発音のフィードバック機能などを活かしてとにかく英語を話す機会を増やし、会話のリズムや流れを練習したい人におすすめです。

特に初心者の方におすすめなのが、YouTubeでのインプットと、ELSA Speakやスピークのようなアプリでの矯正を組み合わせることです。動画で「正しい音の出し方(フォーム)」を目で見て学び、アプリで「実際にその音が出せているか」を定期的に健康診断する。このサイクルを回すことで、留学せずとも国内にいながら質の高い発音環境を構築することが可能です。これらはほとんどが無料、もしくは安価で利用できるので、ぜひ今日から毎日のルーティンに取り入れてみてください。


オンライン英会話での実践練習

オンライン英会話での実践練習

アプリや動画での自主練習で基礎を固めたら、次は「実践練習」です。発音学習の最終ゴールは、スムーズに意思疎通することだと言えます。ここでおすすめなのがオンライン英会話ですが、ただ漫然とフリートークをしているだけでは発音はなかなか改善しません。講師を「発音矯正のコーチ」として最大限に活用するための戦略が必要です。

まず大前提として、多くのオンライン英会話の講師は、生徒のモチベーションを下げないために、多少発音が悪くても文脈で理解できればスルーしてくれます。つまり、自分から求めない限り、厳しい指摘はもらえないのです。発音練習をする際には、レッスンを予約する際や開始直後に以下のようにリクエストしましょう。

講師へのリクエスト例

“I’m focusing on improving my pronunciation. Please stop me anytime if my pronunciation sounds unnatural or incorrect. I want strict feedback.”
(私は発音の改善に集中しています。不自然だったり間違っていたりしたら、いつでも止めてください。厳しいフィードバックが欲しいです。)

このように伝えることで、講師は遠慮なく発音を指摘してくれるはずです。「R/L」や「TH」など、自分が苦手としている特定の音がある場合は「今日はTHの音を重点的に見てほしい」と具体的に伝えると、より重点的にフィードバックが得られるでしょう。

また、「ネイティブ講師じゃなきゃダメ?」と悩む人も多いですが、私は必ずしもそうとは限らないと考えています。確かにネイティブの発音は本物ですが、第二言語として英語を学んだ講師だと学習者がつまずきやすいポイントを分かりやすくアドバイスを示せるケースもあります。 どちらが良いかは学習目標によって異なるため、目的に応じて講師を選ぶのがおすすめです。

そして最後に、レッスン内容を「録音」するのもおすすめです(多くのプラットフォームに録音機能があります)。レッスン中では気づかなかった自分の発音の癖や、講師が訂正してくれた発音を後から聞き返すことができます。この「復習」のプロセスによって実践練習の効果を高めることができるはずです。

発音学習におすすめのオンライン英会話

数あるオンライン英会話の中でも、特に発音の「実践練習」において私がおすすめしたいのが「ネイティブキャンプ」です。その最大の理由は、「レッスン回数が無制限」であるという点に尽きます。発音矯正は、頭で理解するよりも口を動かす「筋トレ」のような反復練習が物を言います。

一般的なスクールのような「1日1回」という制限があると、「今日は発音の練習だけで終わってしまった…」と勿体なく感じてしまうことがありますが、ネイティブキャンプなら追加料金なしで何度でも受けられるため、納得がいくまで同じフレーズを練習したり、複数の講師に聞き取ってもらえるかフィードバックをもらうといった学習も可能です。


総括:英語の発音を良くする方法とコツ

ここまで、英語の発音を良くする方法について、基礎知識からマインドセット、そして具体的な実践トレーニングまで、長文にお付き合いいただきありがとうございました。最後に、この記事でお伝えしたかった最も大切なことを振り返ります。

英語の発音改善は、一朝一夕で成し遂げられるものではありません。今まで数十年かけて日本語に最適化されてきた脳と口の筋肉を、全く異なる言語仕様に作り変える作業だからです。しかし、それは「才能」や「年齢」に関係なく、正しいアプローチに基づいた「筋トレ」を継続すれば誰でも到達できる領域でもあります。

まずは、日本語と英語の「音」の決定的な違い(周波数やリズム)を理解し、自分の耳にある「日本語フィルター」の存在に気づくこと。そして、恥ずかしがらずに口を大きく動かし、ボイスレコーダーやアプリを使って自分の声を客観視すること。さらに、シャドーイングや発音トレーニングを通じて、ネイティブの「プロソディ(波)」を体得していくこと。これらを日々の習慣に落とし込むことができれば、あなたの英語は着実に変わり始めるはずです。

今回紹介した英語の発音を良くする方法やコツは、どれも今すぐ始められるものばかりです。その小さな一歩によって、あなたの英語学習がさらに楽しくなることを心から応援しています。


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