英語脳の作り方:効果的な学習法やコツをテーマ別に解説

  • 英語脳の作り方を具体的に知りたい
  • 英語を勉強しているけどなかなか成果が出ない
  • 効果的な英語の学習法を探している

英語脳という言葉は聞いたことがあるけど、英語脳とはなにか、どうやって英語脳を作れば良いのか気になる方も多いかと思います。

英語脳を作るとはどういうことなのか全体像を知る事ができれば効果的に学習を進めやすくなります。

本当に英語を習得することは可能なのかと考える人も多いかもしれませんが、筆者の周りでも英語脳を構築して話せる人を多く知っています。

今回は英語を習得できた人たちの共通点や英語学習を教えている専門家のエッセンスを紹介していきます。

目次

英語脳の作り方:概要と全体像

  • 英語脳とは
  • 英語脳を作るメリット
  • 従来の英語学習法との違い
  • 英語脳の妨げとなる学習法

英語脳とは

英語脳とは「日本語を介在させず英語を英語のまま理解し使う能力」を指します。

「英語を聞いてそれを日本語に訳して、文法を考えて英語に訳してから話す・・」といったことをせず、英語を第二母国語のように英語のまま使いこなすことを脳に覚えこませていきます。

一度英語脳をつくってしまえば、日常の会話も簡単にできますし、英語での情報も無理なく自然に理解することができます。

英語脳を作るイメージとしては、赤ちゃんが言葉を覚えるように学習していきます。

日本語とは別に英語だけの回路を構築していくことに焦点を置くため、従来のいわゆる ”勉強法” ではなく実践で使える生きた英語を習得していくための方法論となります。

「英語脳」という造語を生んだ第一人者である苫米地博士が以下の動画でも理論やアプローチについて解説しています。

英語脳を作るメリット

英語脳を作るメリットは、一度英語脳の土台ができてしまえば習得スピードが格段に上がることです。

私たちがまるで日本語を話すように英語を使いこなす事ができます。

日本式の英語勉強ではどこか無理があり、普通に会話をする事すら難しく感じてしまいます。これは英語の意味を日本語に変換してまた英語にするという無駄なエネルギーを消費しているからです。

しかし、一度英語脳を作ってしまえば無理なく英語を使う事ができるため楽しくなっているはずです。あとは英語で話されている映画や動画、本等を読み進めるにつれ語彙や表現力、理解力が向上するのも時間の問題でしょう。

言語を習得するコツさえ掴んでしまえば第三、第四外国語と新たに学ぶ事も容易になります。

英語を楽しく学ぶ事ができる上に、格段にレベルが上がるとなればメリットも感じていただけるのではないでしょうか。

従来の英語学習法との違い

英語がなかなか話せないという悩みは世界共通ですが、従来の学習は勉強にフォーカスが当てられており実践ではほとんど使い物になりません。

多くの方の英語を学ぶ目的は、テストで点数を取るためではなく日常で使えるようになる事のはずです。

日本人は義務教育で6年以上学んだにも関わらず、英語が苦手な方が多い理由は、従来の学校教育によって教えられる方法論が根本的にズレている事が大きな原因となっています。

日本の一般的な勉強法の例として、英語を日本語に翻訳して考え、文法を勉強し、単語帳を大量に暗記する事をひたすらやりますが、TOEICで900点を取るような優秀な人ですら英語は話せない人が多いという現実もあります。

脳科学や言語学者の世界では従来の日本式の学習法は効果的では無いと言われており、英語モードになかなか脳を切り替えられず英語脳をつくる妨げになりかねません。

以下では英語脳を作る上ではおすすめできない学習法と理由について3つ紹介します。

英語脳の妨げとなる学習法

英語脳の妨げとなる学習法
英語脳の妨げとなる学習法

①文法の勉強

②単語の暗記

③日本語を使った従来の勉強

①文法の勉強

英語を学習する時にほとんどの人が文法を学ぶことから始めていきますが、これは英語を習得することへの大きな妨げになっています。

実際に会話をする時に文法を考えていては会話の内容も頭に入りませんし、何より会話に時間がかかってしまいます。文法を間違えてはいけないという不安も常にあり、思うように言葉が出てきません。

文法を学ぶということは英語についての知識を日本語で学んでいるだけであり、ほとんど役に立ちません。そもそも言語学者の世界でも完全な英文法は解明されていないと言われています。

ではどのように文法を身につけるのかというと、「頭で考えるのではなく直感的に習得する」ことが大切です。

子供は日本人も西洋人も言語の環境にどっぷり浸かることで自然に言葉を学習していきます。これは大人でも同じで、大量にネイティブの英語をインプットすることで自然に文法を覚えることができます。

②単語の暗記

単語の暗記も英語脳ドットコムではおすすめしない学習法です。

単語の意味はその場の状況や文脈で決まるので、一つの単語だけ暗記してもすぐに忘れてしまします。また、英単語の意味を日本語で覚えても会話の時に翻訳して考えてしまうので、英語のまま自然に会話することを難しくさせます。

語彙力を増やすにもネイティブの文章や会話をたくさんインプットしながら徐々に脳に馴染ませていく学習法が効果的です。分からない単語は英英辞典などで確認しても大丈夫ですが、後に忘れたとしても何度も思い出すことで記憶に定着していきます。

一つの単語だけで覚えるより、フレーズを通して学習することもおすすめの方法です。

③日本語を使った従来の勉強

特に一般的になっている、英語の内容を日本語で教えるという教育法も英語を習得することを遅らせる要因になっています。

英語を学んでいるはずなのに日本語を多用してしまうと、言語を脳に覚え込ませることができずいつまでも英語を使いこなすことができません。

英語と日本語の翻訳作業などを繰り返すと、英語を英語で理解し、考え、運用する能力を邪魔することになるので言語の習得を邪魔していることになります。

外国人とコミュニケーションをするために英語を学ぶはずなのに、いつの間にかテストで点を取ることが目的になり目的と手段が逆転してしまっているのが多くの旧式教育法の現状です。

このような勉強をせずとも、きちんとした方法で学習すれば英語を自然に理解し使えるようになることは十分に可能です。

英語脳の作り方:テーマ別解説

英語脳の作り方:テーマ別解説

何度もお伝えしていますが、英語を勉強するのではなく脳を英語にチューニングしていくことを意識しましょう。

言語習得は暗記や勉強に頼るのではなく、無意識に脳が言語に適応していくのに任せること大切になります。

英語脳を作るにあたって効果的な順序がありますので、以下の順でそれぞれ解説していきます。

英語脳を作るアプローチ
  • リスニング
  • シャドーイング
  • リーディング
  • ボキャブラリー
  • スピーキング

リスニング

英語脳をつくる上で赤ちゃんと同じように学習するといいと前述しましたが、順番としても同じように耳から学習していきます。

学校教育では教科書をいきなり渡されますが、文字情報はできるだけ後にすることをおすすめします。

まずはリスニングで簡単なものからはじめ、同じものも何度も聞くようにしましょう。7日間から1ヶ月、合計で30回から100回ぐらいは同じ音声を聞くことで深く学習ができます。

最初は英語がなかなか聞き取りづらいですが、何度も聞いているうちに意味は分からずとも聞き取れるようになってきます。すぐに新しい音声に映ると学習が浅くなってしまいがちです。

この作業は脳が英語の周波数に慣らしていく重要なプロセスになります。この時点では内容を理解しようとしなくてもいいので、英語の音やリズム、イントネーションを聞くことに集中してください。

また、自分のレベルに合った簡単なレベルのものから始めると進歩の実感が湧きやすくなります。

シャドーイング

英語がだいぶ聞き取れるようになったら、さらに脳を英語にチューニングしていくためにシャドーイングをします。

シャドーイングとは、「英語を聴きながら、話しているものを後から続いて自分の声で発声していく」学習法のことを言います。

リスニングで使った音声を使って、ネイティブが話すイントネーション、リズム、声のトーンをそっくりそのまま真似していきます。

役者のように、できれば大きな声で最初から最後まで通してシャドーイングすると効果が得られやすいです。

これを続けていくと英語の発声が自分の舌に馴染んでくるのが分かるので、実感できるまで繰り返し練習しましょう。

また、慣れてくれば映画や連続ドラマを使ってリスニングとシャドーイングを訓練していくことも効果的です。

赤ちゃんや子供は大人の真似をして言語を覚えていきますが、まさしくこれと同じ原理で脳を英語に馴染ませていきます。

この作業をすることで英語がさらに聞き取れるようになり、発音も劇的に良くなります。

リーディング

次に英語のリーディングについて紹介します。まずはリスニングや発声などで耳から英語脳を作ることを優先して、リーディングなどの文字情報はできるだけ最後にしましょう。

従来の学校などの英語勉強では文法や英文の構造を一つ一つ考えて読むように教わった人もいると思いますが、ここでは一切それらを忘れてください。まずは文法や意味を分かろうとせずに始めから終わりまで通して読む練習をしていきます。

そこでおすすめするのが以前にリスニングで使ったものをそのままリーディングに使うという方法です。いきなり新しい文を読み始めるよりも、すでに耳に慣らしておいた文章で読む訓練を始めていきます。

リスニングの音声を流しながら同じ内容の文章を目で追っていくと、始めから終わりまで通して読む訓練になります。慣れてきたら音声を流さずに文字だけを追っていくようにすれば英文を英語のまま読むコツがつかめるようになります。

最初は英文の内容の意味が理解できなくても良いので、順番に英語を通して読むことに集中していくことが大切です。オーディオブックを使ってこの練習ををすることもおすすめします。

まずは簡単なものから始めて徐々にレベルを上げていくと良いでしょう。

ボキャブラリー

言語習得において語彙力も重要な要素になりますが、ここではどのようにボキャブラリーを増やしていけば良いのかを解説します。

語彙はコンテンツを通して学ぶことをおすすめします。コンテンツとは本や音声など一般的な英語で話される内容のことを言います。

単語だけを日本語で翻訳して暗記しないとお伝えしましたが、言葉の意味は基本的にその場の状況によって決まるため実際に話されている場面でないと効果的に理解することはできません。英語を理解する上で単語単体で覚えるよりもフレーズや文を通して学ぶことで意味もスムーズに理解ができますし、長期的に記憶に残りやすいです。

ここまでの学習で聞くことや読むことに脳が適応してきているので、内容も以前より理解しやすくなっているはずです。

気になる単語などが出てきた場合は日本語辞典ではなく英英辞典を引いて確認していくようにしましょう。

大量にインプットしていく事で徐々に脳が言葉の意味を理解していくので、最初は分からなくても多くの英語に触れていきましょう。

コンテンツを通して学ぶと文法も自然と脳が学習するので、文法の勉強をしなくても生きた文法を身につけることができます。

スピーキング

スピーキングを始めるのは、ある程度の英語の内容が理解できるようになってからで十分でしょう。

日本人と英会話の練習するとどうしても日本語で説明してしまうので、できれば日本語が話せない英語のネイティブと会話をしていくことをおすすめします。

失敗しても全く問題ないので、日常的な会話やとりとめない話を友達と話すようにリラックスして練習しましょう。

スピーキング力はリスニングと英語の理解に比例していきます。英語が十分に理解できてないとネイティブと話しても相手の言っていることも分からず有益な会話がなかなか成立しませんが、これまでのアプローチで英語脳を作っていれば会話を習得するのもスムーズになります。

文法を学ばず、シャドーイングなどで英語をそのまま理解する訓練をしていれば実践でも自然に英語を使うことができるはずです。

英語脳の作り方:学習を始めるポイント

英語脳の作り方:学習を始めるポイント
  • 英語脳を作る参考になる本
  • 適切な教材選び
  • 効果的な英語学習の始め方

英語脳を作る参考になる本

英語脳を作るための学習法は、今回紹介したアプローチだけでなく、多くの著者が参考になる考え方や方法論を紹介してくれています。

まずはご自身の現在地からどのように英語を習得していくか再度見直してみることをおすすめします。

おそらく今まで学習してきた方法とは違うアプローチも出てきたと思うので、どのようにして英語を学習するか一度立ち止まって考える時間を持ってみてください。できれば紙やメモに書き出すと頭も整理されて情報もまとまりやすくなります。

もしかしたら今取り入れている方法論があまり効果的でない可能性もあるので、一つの方法論にこだわらずに選択肢を持つことは大切になります。自分で吟味した上でどのようなアプローチをとっていくか選択してください。

まだ英語学習を始めていないけど、これから英語を始めたいという方もどのように学習を進めていくか計画を立ててみましょう。

数ヶ月に一度でも自分の進捗を確認しながら学習方法を定期的に見直していくことは大切な作業になります。

英語脳を作る上で参考になる書籍は以下の記事で紹介しています。

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適切な教材選び

英語を学習する上でもう一つ大切になることが教材選びになります。

大前提として、これまで挙げた英語脳を作るアプローチに沿った教材を選びましょう。

前述したようなお勧めできない学習方法を取り入れても効果は期待しにくいうえに、値段の高い英会話スクールや教材も多いので慎重に選択することが必要です。

留学に行ってもあまり英語を話すことができない人もいますが、日本で独学で学んでも驚くほど流暢な人もいます。お金をかけずとも言語はコツを掴めば習得することが可能です。

しっかりと教材を選ぶことで効果的に英語を学ぶことができます。

英語脳ドットコムでお勧めしている教材は以下になりますので興味がある方はご覧ください。

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効果的な英語学習の始め方

英語脳を作る学習を始めたい方は、自分に合ったレベル感のリスニング教材から聞き始めることをおすすめします。

音声はインターネットでも探せばたくさん出てくるので、興味があるテーマで簡単なものを探してみましょう。長さは30分から一時間程度のものがおすすめです。一般的な内容は理解できるという方は連続ドラマなどを使っても大丈夫です。

前述しましたが、準備した教材を使って毎日同じ内容のものを聞くことで英語脳へのチューニングが始まります。

従来では教科書や本から勉強することが一般的ですが、英語脳をつくるためにも耳から入ることが大切なので、ぜひリスニングから始めていきましょう。

以下の記事で紹介しているLingQでも簡単な内容からリスニングを学習することができます。

英語脳の作り方について総括

英語脳を構築して英語を習得していく全体像やアプローチを解説してきました。

以下が今回のまとめになります。

総括
・英語脳とは「英語を英語のまま理解し使う能力」
・英語脳を作ることで効率的に言語学習をすることができる

・翻訳作業、単語の暗記、文法など日本語を介した勉強は英語脳を妨げやすい

【英語脳を作るアプローチ】

  ①まずはリスニングで耳から学ぶ

  ②シャドーイングでさらに英語を脳に馴染ませる

  ③リーディングはリスニングができてから簡単なものから始める

  ④ボキャブラリーはコンテンツを通して生きた英語から学ぶ

  ⑤英語の理解が深まってからスピーキングの練習を始める

・英語学習法を見直してみる

・教材選びを意識すれば効果的に英語を学習することができる

・リスニングから始めることが効果的

どのようなアプローチで学習するかで英語を習得できるかどうかを大きく左右します。

これまでの固定観念にとらわれず効果的な学習法を取り入れていくことが大切です。

ぜひ英語脳を構築する一歩を踏み出してみましょう。

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