オープンジョーとはどのような意味なのか、海外旅行の計画を立てる際に気になっている方も多いのではないでしょうか。行き帰り違う空港を利用する海外航空券の予約方法や使い方をはじめ、実際のメリットやデメリット、ストップオーバーとの違いについても知っておきたいところでしょう。単純な往復や周遊旅行とは何が違うのか仕組みを理解するだけで旅の選択肢は大きく広がります。この記事では、オープンジョーの基本からチケットを格安で手配するコツや買い方までを幅広く解説していきます。
- オープンジョーの基本的な意味と航空券の仕組みの理解
- 通常の往復航空券や周遊旅行との具体的な違いと具体例
- 旅程に組み込むメリットと気をつけたい注意点やデメリット
- 航空会社や予約サイトを活用したお得な手配方法と買い方
オープンジョーとは?空港が行き帰り違う海外航空券の基本

海外旅行の計画を立てる際、日本から海外の目的地までを単純に往復するチケットを買うのが一般的ですが、少し手配の工夫をするだけで、旅の自由度が驚くほど広がります。ここでは、オープンジョーの基本的な意味や仕組み、他の複雑な航空券との違いについてご紹介します。
オープンジョーとは?

オープンジョーとは、国際線の往復航空券において、行きの到着空港と帰りの出発空港が異なる(または出発地と最終目的地が異なる)旅程を組むことができる特別なチケットの形態を指します。一見すると片道航空券を2枚買っているように思われがちですが、航空会社の運賃ルール上は立派な「1つの往復航空券の変形」として扱われるのが最大の特徴です。
英語の「Open Jaw(開いた顎)」という言葉がそのまま語源となっており、飛行機の航路を世界地図の上で線で結んだ際、飛行機に乗らない地上移動の区間が空白になり、まるでワニやサメが大きく口(顎)を開けている横顔のように見えることから、航空業界の専門用語として古くから名付けられました。
オープンジョーには、旅程のどの部分が「開いているか」によって、大きく分けて以下の3つのパターンが存在します。
【オープンジョーの主な3パターン】
- 目的地が違うパターン(Destination Open Jaw)
東京からフランスのパリへ行き、帰りはイタリアのローマから東京へ帰る。到着した都市から別の都市へ移動しながら観光を続ける、旅行者が最もよく使う一般的な形態です。 - 出発地が違うパターン(Origin Open Jaw)
東京からアメリカのロサンゼルスへ行き、帰りはロサンゼルスから大阪へ帰る。出張帰りに別の都市の実家へ帰省する場合や、国内での移動の都合に合わせたい場合に便利です。 - 両方違うパターン(Double Open Jaw)
東京からニューヨークへ行き、帰りはボストンから大阪へ帰る。出発地も目的地も両方異なる、自由度が最大になる一方で運賃計算が最も複雑になる形態です。
ちなみに、航空会社や旅行代理店が使用する予約システム(GDS)では、この「飛行機に乗らない空白の区間」を処理するために「ARNK(Arrival Unknown=到着地不明)」という情報セグメントを用います。これにより、システムが「この区間は乗客自身が自力で移動するのだな」と認識し、エラーを出さずに連続したチケットとして発券してくれる仕組みになっています。これはIATA(国際航空運送協会)でも認められた世界共通のルールですので、誰でも安心して利用することができます。
行き帰りで違う空港の活用

海外航空券で行き帰り違う空港を利用することで生まれる最大の醍醐味は、飛行機での移動が含まれない区間を、自分で手配した自由な交通手段で移動できる点にあります。この飛行機を使わない区間のことを、旅行業界の用語で「サーフェイス(Surface)」と呼びます。
例えば、アメリカを横断するような壮大な旅行を想像してみてください。シカゴの空港に降り立ち、そこから有名なルート66をレンタカーで2週間かけてのんびりとドライブし、最終的にロサンゼルスの空港から日本へ帰国する。このような映画のようなロードトリップも、行き帰り違う空港を利用するオープンジョー航空券があれば簡単に実現します。
また、海を巡るクルーズ旅行とも非常に相性が良いです。カリブ海クルーズの中には、アメリカのマイアミ港を出発して、プエルトリコのサンフアン港で下船するといった「片道クルーズ」のプランが多く存在します。この場合、往路はマイアミ行きの航空券、復路はプエルトリコ発の航空券が必要になりますが、オープンジョーを利用すれば無駄なく旅程を繋ぐことができます。
行きと帰りで別の空港を利用すれば、「出発した都市に必ず戻らなければならない」という縛りから解放され、より自由な旅行スタイルを取り入れることが可能となります。
旅行で利用するメリット

旅行で利用する最大のメリットは、何と言っても「旅の自由度が高まること」と「貴重な旅行時間の節約」です。限られた休暇を使って海外へ行く私たちにとって、時間は何よりも大切な資産です。
例えば、ヨーロッパを旅行する場合を考えてみましょう。フランスのパリに到着して数日観光を楽しんだ後、美しいアルプスの景色を眺めながら鉄道でスイスへ抜け、最後にイタリアのローマを観光したとします。もしこれが通常の往復航空券であれば、帰国するためにローマから再びパリの空港まで、丸1日かけて長距離列車や国内線で戻らなければなりません。しかし、オープンジョーを利用してローマから直接日本へ帰国するルートを組んでいれば、わざわざ出発地のパリに戻る移動時間や交通費を完全にカットできます。この浮いた1日を使って、ローマでもう一つ美術館を巡ったり、美味しい本場のパスタをゆっくりと楽しんだりすることができるのです。
また、費用面でのメリットも挙げられます。多くの場合、片道航空券を2枚別々に購入すると正規の片道運賃が適用されて比較的高額になってしまいます。しかし、オープンジョーは一般的に「往復運賃の半分(Half Round Trip)」同士を足し合わせて計算されるため、結果としてリーズナブルな価格で手配できるケースもあります。
気をつけるべきデメリット

自由で魅力的な旅が楽しめる一方で、気をつけるべきデメリットやリスクもいくつか存在します。安全で快適な旅行にするためには、事前にこれらの注意点をしっかりと理解しておくことが不可欠です。
一番の注意点は、飛行機以外の地上移動(サーフェイス区間)は、全て自分自身で計画し、手配し、スケジュールを管理しなければならない点です。もし現地の高速鉄道がストライキで運休になったり、レンタカーが故障したりして、帰りの飛行機が出発する空港への到着が遅れてしまった場合、航空会社からの補償や代替便の無償提供は一切受けられません。乗り遅れた場合、高額な当日券を自腹で買い直すことになります。
また、荷物の管理も複雑になります。通常の往復旅行であれば、大きなスーツケースをホテルに預けたまま身軽に観光できますが、オープンジョーで都市から都市へ移動し続ける場合、常に重い荷物を持って鉄道やバスに乗り降りしなければなりません。万が一、最初の到着便でロストバゲージ(手荷物紛失)が発生した場合、翌日には別の都市へ移動してしまう旅程を組んでいると、荷物の追跡や受け取りが極めて困難になるリスクもあります。
さらに、国境を越える際に出入国審査でトラブルになる可能性も考慮する必要があります。多くの国では、不法滞在を防ぐために「自国から出国するための航空券」の提示を入国条件としています。A国に入国して陸路でB国へ抜け、B国から帰国するオープンジョーの場合、A国の入国審査官に「なぜA国を出発する帰りのチケットを持っていないのか」と問われることがあります。
渡航先の入国条件や最新の安全情報については、出発前に必ず公的な機関の情報を確認することが大切です。
(出典:外務省『海外安全ホームページ』)
周遊航空券との主な違い

複数都市を巡る旅行を考える際、周遊航空券との違いがよく分からず悩んでしまう方もいると思います。一見似ているように思えますが、移動のスタイルにおいて両者には違いがあります。
周遊航空券(マルチシティ/サークルトリップ)は、複数の都市間の移動を「すべて飛行機(フライト)」で完結させるためのチケットです。例えば、東京から飛び立ってパリで数日滞在し、次にまた飛行機に乗ってロンドンへ移動、そこからさらに飛行機でニューヨークへ渡り、最後に東京へ帰るといった、大陸をまたぐようなスケールの大きなルートを組む際に便利です。アライアンス(航空連合)が提供している「世界一周航空券」なども、この周遊航空券の一つの形だと言えます。
これに対しオープンジョーは、これまでに解説してきた通り、都市間の移動に鉄道、長距離バス、レンタカー、フェリーなど「自力で陸路や海路を移動する」部分(サーフェイス区間)が必ず含まれるという決定的な違いがあります。
どちらを選ぶべきかは、旅の目的によって変わります。短期間で遠く離れた主要都市のハイライトだけを効率よく回りたい場合は周遊航空券が向いています。一方、現地の風景をゆっくり楽しみながら、小さな田舎町に立ち寄ったり、ローカルな鉄道の旅を満喫したりしたい場合は、オープンジョーを利用した旅程が圧倒的におすすめです。
| 旅行のスタイル | 移動手段とルートの主な特徴 | おすすめの旅行シーン |
|---|---|---|
| 単純往復(Round Trip) | 行きと帰りの空港が完全に一致している | 1つの都市に滞在してじっくり観光する場合 |
| オープンジョー(Open Jaw) | 行きと帰りの空港が異なり、間は自力で陸路・海路を移動 | ヨーロッパの鉄道旅やアメリカのロードトリップ |
| 周遊航空券(Circle Trip) | 複数の都市間をすべて飛行機(フライト)で繋ぐ | 大陸間をまたぐ移動や、世界一周などの広域移動 |
ストップオーバーとの違い

航空券を調べているとよく目にする、ストップオーバーとの違いについてもここで整理しておきましょう。この2つを混同していると、思わぬ手配ミスに繋がることがあります。
ストップオーバー(途中降機)とは、最終目的地へ向かう途中の乗り継ぎ都市において、24時間以上滞在することを意味します。例えば、日本からヨーロッパへ行く際、中東のドバイで飛行機を乗り換えるとします。この時、ドバイでの待ち時間が数時間であれば単なる「トランジット(乗り継ぎ)」ですが、あえてドバイに3日間滞在して砂漠のツアーや買い物を楽しんでから、再び飛行機に乗ってヨーロッパへ向かうような旅程を「ストップオーバー」と呼びます。つまり、ストップオーバーは「経由地で観光を楽しむ」ための仕組みです。
一方、オープンジョーは「行きと帰りの発着地(旅の起点と終点)そのものを変える」仕組みです。概念が全く異なるため、比較するというよりも、それぞれの特徴を理解して使い分けることが重要です。
実は、これら2つの仕組みは相反するものではなく、一つの旅程の中に組み合わせて使うことが可能です。例えば、「東京から出発し、ドバイでストップオーバーをして数日観光。その後パリへ到着し、陸路でスイスを抜けてローマまで移動。最後にローマから東京へ帰国する」といった、充実したオリジナルツアーを個人で作ることができます。
エミレーツ航空やカタール航空など一部の航空会社では、ストップオーバーをする乗客に一定の条件で無料または割引のホテルを提供するプロモーションが行われているため、コストパフォーマンスの良い選択肢を見つけることも可能です。
行き帰り違う空港の海外航空券やオープンジョーの買い方

基本的な仕組みやメリット・デメリットがわかったところで、次は「実際にどうやってチケットを手配すればよいのか」といった疑問が湧いてきますよね。ここからは、具体的な予約のポイントや運賃の注意点、お得な探し方について詳しくご紹介します。
スカイスキャナーの活用法
世界中の格安ルートを探すなら、比較検索ツールであるスカイスキャナー(Skyscanner)について知っておくと大変便利です。私も旅行の計画を立てる時はよく活用しています。
スカイスキャナーでオープンジョーを検索する場合、検索窓の上部にある「往復」「片道」と並んでいる「複数都市」というオプションを選択します。すると入力欄が増え、最大6区間までのフライトを一度に検索することが可能になります。ここに行きと帰りの別々のルートを入力し、日付を指定して検索をかけます。
都市名を入力する際、特定の空港名だけではなく、「東京(すべての空港)」や「ロンドン(すべての空港)」といった都市単位で入力してみてください。近隣のマイナーな空港も含めて網羅的に比較してくれるため、思いもよらない安い組み合わせも見つけ出してくれます。
検索結果には、航空会社直販の価格から、世界中のマイナーな予約代理店の価格までがズラリと並びます。ここで注意したいのは、最安値として表示されている見知らぬ海外の代理店から安易に購入しないことです。まずはスカイスキャナーで「どの航空会社の組み合わせが一番安いか」「どのルートなら予算に収まるか」という相場の大枠とルート設計を掴みましょう。その結果をもとに、安全な予約サイトや航空会社の公式サイトへ直接アクセスして予約を行うのがおすすめです。
航空券を格安で予約するコツ

お得に旅をするために、ここでは格安で予約するポイントについてご紹介します。複雑な旅程であっても、基本を押さえれば劇的にコストを下げることは十分に可能です。
【格安で予約するポイント】
- 所属するアライアンス(航空連合)を統一して検索する
- 出発地や到着地の候補を近隣の複数空港まで広げて比較する
- 早めの予約を心がけ、日程に1〜2日の柔軟性を持たせる
一番のコツは、複数の航空会社を利用する場合でも、同じ「アライアンス(航空連合)」に所属するフライトを意図的に組み合わせることです。例えば、スターアライアンスに加盟しているANAでヨーロッパのA都市に入り、帰りは同じくスターアライアンスのルフトハンザ航空でB都市から帰るといった具合です。同じグループの航空会社であれば、システム上で1つの往復航空券として運賃が計算されやすく、料金が安く抑えられる傾向にあります。
さらに、予約するタイミングも重要です。一般的な国際線の場合、出発の2ヶ月〜6ヶ月前が最も価格が安定して安いと言われています。海外航空券を安く買う方法についての記事でも解説していますが、曜日や安くなるタイミングを見極める知識を活用し、出発する日や帰国する日を1〜2日ずらして検索を繰り返すだけでも、数万円単位で価格が変わることがあります。
また、どうしてもフルサービスキャリアのチケットが高騰している場合は、メインの長距離路線だけをオープンジョーで確保し、現地での短い移動には別途LCC(格安航空会社)を手配するというハイブリッドな戦略も、全体の総額を賢く抑える有効な手立てとなります。

高い価格になる際の注意点

オープンジョーを利用する際に値段が高くなる場合や、ルートを組む上での注意点についても知っておくことも大切です。「片道を2枚買うより安いと聞いたのに、検索してみたら高額だった」という失敗はよく起こります。
航空会社の運賃ルールには、オープンジョーを成立させるための条件が設定されています。代表的なものとして、「地上で自力移動する区間の距離が、実際に飛行機で飛ぶ往路・復路のどちらのフライト距離よりも短くなければならない」というルールです。例えば、「東京から韓国のソウルへ飛び、そこから自力でブラジルのリオデジャネイロまで移動し、ブラジルから東京へ飛んで帰る」といった、常識的に考えてバランスのおかしいルートは、システム上でオープンジョーとして認められません。
ルールを満たさない旅程を入力したり、極端に安いプロモーション運賃(オープンジョー不可の条件)で無理にルートを組もうとすると、割高な片道運賃2枚分として計算されてしまいます。これが値段が上がる要因の一つです。
また、行きの航空会社と帰りの航空会社が全く異なるアライアンス(航空連合)に属している場合も、運賃を一つにまとめることができないため高額になりがちです。これらのルールはあくまで一般的な目安ですので、ご自身が希望するルートが適用可能かどうか、正確な運賃規則については、必ず利用する航空会社の公式サイトをご確認ください。
主要な予約サイトでの買い方

オープンジョーのルートや日程のイメージが固まったら、次はいよいよ航空券の購入です。単純な往復チケットとは違い、実際にどこで、どのように買えばいいのか、初めてだと少しハードルが高く感じてしまいますよね。ここでは、旅行予約サイト(OTA)や、国内・海外の大手航空会社の公式サイトを使った基本的な活用方法をご紹介します。
旅行予約サイト(OTA)を使った手配
エクスペディア、Trip.com、エアトリといったオンラインの旅行予約サイトは、世界中のあらゆる航空会社を一度に比較できるため非常に便利です。買い方の基本は、トップページの検索窓で「往復」や「片道」ではなく「複数都市」や「周遊」というタブを選択することです。そこに、1区間目(行きの出発地と到着地)と2区間目(帰りの出発地と到着地)をそれぞれ入力して検索します。
予約サイトを使う最大のメリットは、航空会社グループ(アライアンス)の枠を超えた、独自の安い組み合わせを見つけやすいことです。注意点として、別々の航空会社のチケットを組み合わせた場合、乗り継ぎの際に自分で荷物を一度受け取り、再度チェックインカウンターでで預け直さなければならないケースが一般的です。海外の予約サイトを利用する際のトラブルは年々増加傾向にあるため、購入前にキャンセル条件や荷物のルールがどうなっているかを確認することが大切です。
(出典:独立行政法人国民生活センター『インターネットで予約したホテルや航空券のトラブル』)
JALやANAの公式サイトでの手配
日本の大手航空会社であるJAL(日本航空)とANA(全日本空輸)の手配は一見難しそうに感じますが、実際の画面操作は比較的シンプルになっています。
どちらの公式サイトでも、最初の航空券検索画面で「往復」や「片道」という項目ではなく、「複数都市」や「自由旅程」といった専用のタブを選択します。すると、区間を入力する欄が複数表示されますので、「第1区間」に行きの出発地と到着地、「第2区間」に帰りの出発地と到着地をそれぞれ入力して検索ボタンを押すだけです。これだけで、システムが自動的にオープンジョーの旅程として認識し、適用可能な最適な運賃を計算して提示してくれます。
また、普段のフライトやクレジットカードで貯めた「マイル」を使った特典航空券でもオープンジョーを利用することも可能です。複数の国をお得に楽しむことができるため、マイル利用者にはおすすめの方法の一つです。
海外航空会社の公式サイトでの手配
英語のサイトを使うことに少し抵抗があるかもしれませんが、ルフトハンザ航空やエミレーツ航空、ブリティッシュ・エアウェイズといった海外の大手航空会社(フルサービスキャリア)の公式サイトから直接購入するのも安全な方法です。
海外の航空会社でも、トップページに「Multi-city(複数都市)」という検索メニューが用意されています。公式サイトから直接予約すれば、欠航や遅延など不測の事態が起きた際のサポートが明確のため、長期間の複雑な旅程などにも安心感があるはずです。
予約サイトと航空会社直販の使い分け
どちらで買うのが良いのか迷った時は、ご自身の旅のスタイルや経験値に合わせて使い分けるのが良いでしょう。もし少しでも費用を抑えることを最優先とし、ご自身でトラブル対応ができる自信があるなら、予約サイトの安い組み合わせを選ぶのも一つの手です。
一方で、初めてオープンジョーに挑戦する方や限られた休暇を無駄にしたくないという方は、少し割高になったとしてもサポートの厚い航空会社の公式サイトから直接購入することをおすすめします。
| 購入窓口 | 主な特徴とメリット | 気をつけるべき注意点 |
|---|---|---|
| 旅行予約サイト(OTA) | 異なる航空会社の組み合わせで最安値が出やすい | トラブル時のサポートが弱く、自己手配の範囲が広い |
| 航空会社公式サイト | 有事の際の振替対応などサポートが手厚く安心 | 同じグループ(アライアンス)内の便に限定されがち |
オープンジョーは旅の自由度を劇的に高めてくれますが、その分だけ自分自身で確認すべき項目も増えます。最終的な予約ボタンを押す前に、もう一度日付や空港のコード(ロンドン・ヒースロー空港ならLHRなど)に間違いがないか、落ち着いて確認するようにしましょう。

ヨーロッパのモデルルート

陸続きの国境を持ち、鉄道網が充実しているヨーロッパは、オープンジョーの恩恵を受けやすい地域です。単なる往復旅行では決して味わえない、国境を越えていく体験をすることができます。ここでは、ヨーロッパの国を訪れる方に向けて、特におすすめしたい代表的なモデルルートをご紹介します。
| ルートの特徴 | 到着地(IN) | 帰国地(OUT) | 主な移動と楽しみ方 |
|---|---|---|---|
| イギリス・フランス | ロンドン | パリ | ユーロスターでの国境越えと、航空税の節約も可能 |
| イタリア縦断 | ミラノ / ベネチア | ローマ | 高速鉄道で各都市を繋ぐ、無駄のない歴史・芸術巡り |
| イベリア半島横断 | バルセロナ | リスボン | 南欧の陽気な空気と、大熱狂のヨーロッパスポーツ観戦 |
| 中欧の古都巡り | フランクフルトなど | ウィーンなど | ICE(高速列車)を活用した、中世のような街並み散策 |
イギリスとフランスを結ぶ王道ルート
初めてのヨーロッパ周遊で外せないのが、ロンドンとパリという2大人気都市を一度の旅行で楽しむ王道ルートです。往路はイギリスのロンドン(ヒースロー空港など)に到着し、歴史ある大英博物館やビッグベンなどの観光を数日間満喫します。その後、ドーバー海峡の海底トンネルを駆け抜ける人気の「ユーロスター」に乗り込み、フランスのパリへ移動します。パリでショッピングやエッフェル塔などを楽しんだ後、最終的にパリのシャルル・ド・ゴール空港から日本へ帰国します。
また、「イギリスの出国税を節約できる」というメリットも挙げられます。現時点ではイギリスの空港を出発する長距離フライトには「航空旅客税(APD)」という税金が課せられますが、フランスの空港から帰国するオープンジョーを組むことで税金分を抑えることも可能となります。
イタリア縦断ルート(北から南へ一直線)
長靴の形をしたイタリア半島を、北から南へ向かって一切の無駄なく下っていく大人気のルートです。往路はファッションの街ミラノや、水の都ベネチアに到着します。そこから「イタロ」や「フレッチャロッサ」といった快適な高速鉄道に乗り込み、花の都フィレンツェへと移動します。数日滞在してルネサンスの芸術に触れた後は、さらに南下して首都ローマへ向かい、最後はローマの空港(フィウミチーノ空港)から日本へ帰国します。
イタリアのように面積の広い国を旅行する場合、元の出発地に引き返す「バックトラック」は丸1日近いタイムロスになってしまいます。そのため、一直線に通り抜けるオープンジョーのメリットを最も分かりやすく実感できる、初心者にも理想的なルートと言えます。
情熱のスペインからポルトガルへ(イベリア半島横断)
太陽が輝く南欧の空気を大満喫する、イベリア半島の横断ルートも非常におすすめです。まずはスペインのバルセロナに到着し、サグラダ・ファミリアをはじめとするガウディの建築美を堪能します。その後、スペインの誇る高速鉄道(AVE)や国内線を使って首都マドリードへ向かいます。スペイン滞在中は、地元の人たちに混ざって熱狂的なヨーロッパスポーツの試合をスタジアムやバルで観戦するのも良いでしょう。マドリードで本場のタパスを満喫した後は、国境を越えてポルトガルの首都リスボンへ。哀愁漂うレトロな街並みを楽しんでから、リスボン発の飛行機で帰路につきます。
ドイツから中欧の美しい古都巡り
まるで中世のような美しい風景が広がる中欧を巡るロマンチックなルートです。往路は、ヨーロッパ最大級のハブ空港であるドイツのフランクフルト、またはベルリンに到着します。そこからドイツ鉄道(DB)の高速列車「ICE」を利用して、チェコの首都プラハ、そして音楽の都であるオーストリアのウィーンへと、陸路で国境を越えながら美しい古都を渡り歩きます。
最終的にウィーンの空港から帰国するこのルートは、英語圏以外の多様な文化や歴史に肌で触れながら、ヨーロッパならではのダイナミックな列車の旅を楽しめるのが大きな特徴です。
ヨーロッパをオープンジョーで周遊する際、計画段階で絶対に見落としてはいけないのが「出入国ルールの最新情報」です。近年では、国境を越える際の手続きや、最初の入国地点での生体認証の登録など、これまでとは異なる事前の準備が必要になるケースが増えています。渡航前には必ず、最新の要件を公的機関のサイトで確認するようにしましょう。

その他のモデルルートの例

オープンジョーと聞くと、鉄道網が発達したヨーロッパをイメージする方が多いかもしれませんが、世界中のあらゆるエリアでこの航空券の魅力を活用できます。ここでは、ヨーロッパ以外の代表的な国や地域でのモデルルートをいくつかご紹介します。
| エリア | 到着地(IN) | 帰国地(OUT) | おすすめの楽しみ方 |
|---|---|---|---|
| アメリカ | サンフランシスコ | ロサンゼルス | 海岸線ドライブと熱狂的なプロスポーツ観戦 |
| 東南アジア | タイ(バンコク) | シンガポール | LCCや長距離バスを駆使した国境越えの格安旅 |
| 南米 | ペルー(リマ) | アルゼンチンなど | 高地順応しながらの大陸縦断と世界遺産巡り |
アメリカ西海岸を大満喫するロードトリップ
広大な国土を持つアメリカでも、オープンジョーの魅力を発揮できます。例えば、往路はサンフランシスコに到着し、そこからレンタカーを借りて「パシフィック・コースト・ハイウェイ」と呼ばれる絶景の海岸線を南下していくルートです。
途中で寄り道を楽しみながらロサンゼルスに到着したら、本場のアメリカのプロスポーツ観戦を楽しみ、最後はそのままロサンゼルスの空港から日本へ帰国します。広大なアメリカを車で横断・縦断する場合、元の出発地に戻ることは数日間の大きなロスになってしまうため、レンタカーの「乗り捨て(ワンウェイ)」制度とオープンジョーの相性も良いです。
東南アジアを縦断する格安周遊ルート
東南アジアも、活気あふれる周遊旅行にぴったりのエリアです。タイのバンコクから入国し、そこから格安航空会社(LCC)や長距離バス、鉄道を乗り継いで、マレーシアのクアラルンプールを経由。最終的に多国籍な文化が交差するシンガポールから帰国する「マレー半島南下ルート」もおすすめです。東南アジアは国境を越えるローカルな交通網が安価で充実しているため、全体の交通費を抑えた自由な旅のスタイルに最適です。
南米大陸を駆け抜ける壮大なルート
もう少し冒険してみたいという方には、南米大陸の縦断も夢ではありません。ペルーのリマに降り立ち、マチュピチュ遺跡などの高地を巡りながら徐々に体を高所に慣らし、ボリビアのウユニ塩湖へ。そして最後は、チリのサンティアゴやアルゼンチンのブエノスアイレスから帰国するという、スケールの大きなルートです。南米のように一度の移動に何十時間もかかる大陸において、来た道を戻る「バックトラック」はかなりのタイムロスになります。だからこそ、一直線に大陸を抜けていくオープンジョーは必須のテクニックと言えるでしょう。
どの地域を訪れるにしても、現地の交通事情や治安、そして出入国の条件は国によって大きく異なります。例えば、アメリカに入国する際のESTA(電子渡航認証)などは、航空/海上だけでなく陸路での入国にも適用されうる点には注意しましょう。Visa Waiver Program(VWP)での入国では往復または onward(出国)チケットの提示が求められることがあり、入国審査で不自然と判断されると入国を拒否されるリスクもあります。各国のビザ要件については、ヨーロッパ同様に政府や公的機関のサイトで必ずご確認ください。
総括:オープンジョーと行き帰り違う空港の海外航空券

行き帰り違う空港を利用するオープンジョーは、移動時間を節約し、一度の旅行で複数の都市や国を効率よく巡るための素晴らしい方法です。単なる移動手段としての航空券ではなく、旅そのものをデザインするために有力な方法だと言えます。
サーフェイス区間と呼ばれる地上移動を自分自身で計画し、列車のチケットを手配する手間は確かにかかります。しかし、その分、現地の風を感じながら電車やバスの車窓からリアルな景色を楽しむことができるのは、単純な往復旅行では味わえない大きな魅力だと私は感じています。
手配する際には、通常のチケットと比べるとルールが少し複雑になるため、スカイスキャナーなどの比較ツールを上手に活用してルートを練り、安心できる予約サイトや航空会社の公式サイトから行うのがおすすめです。また、万が一の現地の交通トラブルや遅延リスクに備えて、スケジュールには十分な予備の時間を確保しておくことも大切です。
ぜひこの記事を参考に、あなただけの自由でオリジナルな海外旅行をプランニングしてみてください。






