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- 英語の語彙力を増やすための具体的な方法を知りたい
- 単語の暗記や文法の勉強を長くやっているが、なかなか英語が理解ができない
- ネイティブが学ぶように自然にボキャブラリーを伸ばしていきたい
英語学習をする上で、ボキャブラリーを増やしていくことは多くの皆さんに共通する課題です。
どれだけの単語を知っているのか、語彙力があるのかでその人の言語レベルが分かると言語の専門家が言っているほど、ボキャブラリーは英語習得において不可欠になります。
従来の英語勉強法で言われているように英単語を丸暗記したとしても、すぐに忘れたりネイティブの英語がなかなか理解できないと感じる方も多いのが現状です。
今回はそうした従来の英語勉強法の問題点から、効果的なボキャブラリーの増やし方やコツなどを解説していきます。
ネイティブのように自然に英語を理解し、語彙力を増やしていく方法に興味がある方はぜひご覧ください。
英語の語彙力について:概要とメカニズム
- 英語のスピーキングとボキャブラリーの関係性
- 脳は言語を無意識に学習する
- 言葉の意味は状況で決まる
- 受動的語彙と能動的語彙という目安
- おすすめしないボキャブラリー学習法
英語のスピーキングとボキャブラリーの関係性
英語のスピーキングを伸ばす上でもボキャブラリーを増やすことが欠かせません。
20ヶ国語近く話す言語学習のスペシャリストであるSteve Kaufmenn氏も語彙力の重要性を指摘しています。
言語の理解力は語彙力に比例しており、どれだけの英単語を知っているかにかかっています。語彙を知らなければ相手の英語の内容も理解できず有意義な会話も困難になるため、文法やその他の勉強よりも優先度が高いと言えます。
また、語彙力が増えることで話したい内容をより的確に、スムーズに表現できるようになります。豊富な語彙を持っていると、細かなニュアンスまで表現できるため会話が自然で流暢に聞こえるようになります。
スピーキングとボキャブラリーは密接な関係にあります。語彙力が豊かであればあるほど、相手の話を深く理解し、自分が話す際にも自分の考えや感情をより正確に伝えることができます。このため、英語のスピーキング力を高める上でも日々の語彙力を増やすことが大切です。
脳は言語を無意識に学習する
まず一つ目のポイントとして、脳は無意識的に言語を学習していくということです。
子供が母国語を覚える際には、言語をとにかく大量にインプットして自然に学習していきます。
心当たりがある方もいると思いますが、義務教育でテストの為に勉強した英語の多くは忘れているのではないでしょうか。しかしながら、特に意識せずとも自然に覚えた母国語を忘れるということはほとんどありません。
また、学校で文法や英文などを丸暗記したとしても英語を使いこなせるようにならないことを見ても明らかです。
英語を学ぶ上でも、暗記をするというよりも無意識的に学習するプロセスを信頼することが重要になります。
言葉の意味は場面や状況によって決まる
もう一つのポイントとしては、言葉の意味は言語が使われている場面や状況によって決まるということです。
脳が言語を認識する時には、言葉そのものだけでなく話されている場面を通して理解します。
同じ”Thank you”という挨拶にしても、使われる状況によって感謝になったり断るための表現になるなど意味が大きく異なってきます。
ボキャブラリーを学ぶ際にも同じことが言えますが、英単語だけで言葉の意味を完全に理解して覚えることは困難です。
実際に使われている英語や視覚情報を通して言語を学ぶのが脳にとって自然なことだと言えます。
受動的語彙と能動的語彙という目安
ボキャブラリーの目安として、受動的語彙(Passive Vocabulary)と能動的語彙(Active Vocabulary)というものがあります。
受動的語彙(Passive Vocabulary)は英単語の意味は知っていて実際に理解ができるというレベルの語彙を指し、一方で能動的語彙(Active Vocabulary)は意味を知っていてさらに自分でもアウトプットして使うことができるレベルの語彙を表します。
ボキャブラリーのレベルを測る上で、この二つの指標を使えば目安として分かりやすくなります。基本的には、受動的語彙として知っているレベルの語彙が蓄積した後に能動的語彙として自分でも使うことができる単語が増えていくという順番になっています。
英単語の意味は知っていても実際に話すときに忘れて出てこないと悩む方がいますが、これは自然なことだと言えます。ネイティブは受動的語彙として知っている数が圧倒的に多いため、必然的に普段話すことができる単語も多くなります。
まずは忘れていもいいので、受動的語彙を増やすことを意識していくと焦らずに学習することができます。
おすすめしないボキャブラリー学習法
脳が言語を学習するプロセスを踏まえた上で、おすすめしないボキャブラリーの学習法についても紹介します。
ボキャブラリーを学ぶ際には英単語を単体で暗記をすることや、日本語の意味に翻訳して覚えたりすることは基本的におすすめできません。
使われている英語をインプットしていく中で語彙力が徐々に蓄積されていくものなので、英単語だけを覚えても本当に理解したとは言えません。また日本語の意味に訳して英単語を覚えることも、常に日本語に翻訳して思考する癖をつけることになるため英語脳を作っていく妨げにもなります。
英語圏で実際に英語を使う際に、日本語で全ての英単語を覚えていては微妙なニュアンスがずれていたりするため不自然な表現になりがちです。日本人が英語ネイティブと話すと通じないことが多いのも、こうした理由が関係しています。従来の学校教育で英語を勉強してもなかなか話せるようにならないのは、根本的なアプローチがズレているからだと言えるでしょう。
一度立ち止まって本当に効果的な学習法は何なのかを考えてみることも大切です。
英語の語彙力を増やすコツと学習法
- ストーリーや現実で使われる英語を通して学ぶ
- 言語を大量にインプットする
- 英英辞典を使う
- 学習を実践するポイント
- ボキャブラリー学習におすすめの教材
ストーリーや現実で使われる英語を通して学ぶ
語彙を増やしていく際には、ストーリーや現実のコンテンツを通して学ぶということが有効です。
先ほども取り上げたように実際に使われている英語を通して語彙を学び、小説などの物語形式のものや興味のある分野を使って学習することで記憶にも残りやすくなります。学習に使う教材はできるだけ簡単で自分のレベルに合ったものを選びましょう。常に辞書を引かなければ理解ができない教材は難しすぎるので、内容のほとんどを理解できるレベルが一つの目安です。
ストーリーやリアルな英語から学習することで、単語やフレーズがどのような場面で使われるのか自然な感覚を身に付けることができます。これは単語のリストを丸暗記するだけでは得られない「語感」を育てるのに役立ちます。例えば、「big」と「large」はどちらも「大きい」という意味ですが、それぞれ使われる場面やニュアンスは異なります。このような細かな違いも、現実の英語を通じて体得できます。
最初はリスニングから学ぶことをおすすめしますが、慣れてくればリーディングのどちらも使っていきましょう。子供が母国語を学ぶように、興味のある分野を通して楽しく学習することが大切です。
言語を大量にインプットする
最初の段階は大量に言語をインプットすることも語彙力を増やす上で大切です。
新しい単語や表現を覚えるためには、繰り返し見聞きし単語がどのような文脈で使われているかを理解することが鍵となります。インプットとは英語の音声や文章を読み聞きすること全般を指しますが、その量が多ければ多いほど語彙が定着しやすくなります。
単語帳やリストで単語を覚えることよりも、たくさんの英語を通して文脈から意味を学ぶことができます。単語はその意味だけでなく、他の単語とどのように組み合わされるかが重要です。例えば、「run」という単語は、文脈によって「走る」だけでなく、「経営する」「流れる」といった意味でも使われます。大量のインプットにより、こうしたニュアンスを理解し自然に使えるようになります。
分からない英単語を一度で覚えることは不可能に近く、忘れたとしても何度も思い出すことで記憶に定着していきます。語彙は暗記をするのではなく、異なった角度から何度も単語に触れることで立体的に単語の意味を理解することができ無意識的に語彙が蓄積していきます。
英英辞典を使う
単語の意味を調べる際に英英辞典を使うことも、語彙を学習する上で効果的です。
英語を使いこなすためには英語脳を作るということが効果的です。英語脳とは「英語の言語野を構築し、日本語を介在せずに英語を使える能力」のことを言いますが、日本語に翻訳する癖があることで英語のまま理解することのブロックになってしまします。
英英辞典を使うことで英語で理解する感覚や、関連する語彙や文法も自然に身につけることができるため、英語脳を作る上でも有効な方法になります。
最初は英英辞典を使うことに慣れない方もいるかもしれませんが、繰り返し使うことで徐々に理解できるようなるはずです。
辞書はご自身が使いやすいものを選んで頂いて大丈夫ですが、オンラインで使えるおすすめの英英辞典も以下に記載しています。
学習を実践するポイント
学習を実践するポイントとして、興味のある教材から選んでインプットをすることを始めてみましょう。
英語脳を作るという観点では、できればリスニングから学習を始めると効果的に学習することができます。上記でも解説した通り、教材は自分のレベルに合った簡単に感じるものを選ぶことが大切です。また、日本語の音声や翻訳の日本語字幕が付いている教材は避けるようにしましょう。
英語学習を始めたばかりの方は、子供向けの動画や短い物語形式のものから選ぶことをおすすめします。
教材の種類はオーディオブックや書籍、オンラインの動画などご自身の興味に合ったものや使いやすいものであれば何でも大丈夫です。
教科書や参考書などではなく、実践で使われている英語を使ってボキャブラリーを伸ばしていきましょう。
ボキャブラリー学習におすすめの教材
- LingQ
- Audible
- Kindle Unlimited
LingQ
LingQは自分の興味のあるコンテンツを通して効果的に言語学習ができるように開発されたオンラインサービスです。
新しく学んだ単語を保存してリスト化できるので、自分の学習した単語数や進捗状況を一目で確認することができます。
初心者向けのミニストーリーも多く用意されているので、これから英語を学ぶ方にもおすすめです。
今だと無料プランもあるので、興味がある方はぜひ利用してみてください。
Audible
Audibleは書籍を音声で聴くことができるAmazonのサービスです。サブスクリプション制で人気のベストセラー書籍や小説など幅広く利用できるため初心者から上級者まで利用できます。
リスニングによって多くのコンテンツに触れることができるため、ボキャブラリーを伸ばす上でもおすすめです。
自分が興味のある分野の書籍を聞きとりやすい音声で楽しく学習することができます。
Audible公式ページKindle Unlimited
Kindle Unlimitedもサブスクリプション制のサービスでKindleの書籍を読み放題で利用できます。洋書も多くのジャンルが読めるので、ご自身のレベルや関心に合う本も多く見つかるはずです。
Kindleの端末が無くても、スマートフォンやタブレット、パソコンなどで本を読むことができます。
筆者もKindleを使っていますが、手軽に本を読めるのでインプットする上でもとても便利です。
初めて利用する際はキャンペーン等もありますので是非お試しください。
Kindle Unlimited公式ページ英語の語彙力を増やすコツについて総括
今回のポイントをまとめます。
・英語の理解力は語彙力に比例する
・無意識に脳が言語を学習していく
・言葉の意味は言語単体ではなくその場の状況から決まる
・受動的語彙(Passive Vocabulary)と能動的語彙(Active Vocabulary)を意識する
・暗記や翻訳をする従来の学習法はおすすめできない
・大量のインプットを通して語彙を増やす
・ストーリーや実際に使われる英語のコンテンツを通して学ぶ
・英英辞典で単語の意味を調べる
・興味のある簡単な教材を選んで学習する