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- 英語のリスニングの伸ばし方を知りたい
- 英語を勉強してきたが、なかなか話せるようにならない
- 効果的な英語学習法を探している
英語学習においてリスニングが苦手だと感じている人は多いのではないでしょうか。筆者自身も含め、多くの英語を学んでいる日本人の共通の課題だと言えます。
リーディングや文法には自信があっても、英語を聞き取ることができないためにコミュニケーションに自信が持てないという声は少なくありません。英語の音のリズムやスピード、発音の違いに戸惑い何度も聞き返してしまうことはよくあります。これには日本語と英語の音の仕組みや、普段の学習法が関係しています。
リスニング力はコツを掴み、効果的なトレーニングを取り入れれば改善できます。この記事では、英語のリスニングが苦手な理由を解説し、すぐに始められる克服方法と学習のコツをお伝えします。
日本人は英語のリスニングが苦手な理由
- 英語学習にはリスニングが重要
- 英語のリスニングができない理由
- 日本人の英語レベル
- 言語習得には何歳までが限界か
英語学習にはリスニングが重要
苦手意識を持つ方も多いと思われますが、英語学習においてはリスニングから入ることが重要です。
リスニングから学習する大きな理由の一つとして、英語に耳が慣れていないと相手の話す内容が全く理解できず会話にならないことが挙げられます。
英語のテストで高得点を取ったり参考書などでの勉強熱心にも関わらず、話すことが苦手だという人はリスニング能力が原因というケースが多々あります。いくら勉強やテストができたとしても会話ができなければ面白くもありませんし、言語を学ぶモチベーションにも繋がりにくいです。
脳科学の観点からも赤ちゃんが言語を学ぶプロセスとしてまずは聞くことから始まるので、大人も同じアプローチで学ぶことが自然だと言えます。まずは聞くことに集中することで脳が英語にチューニングされていき徐々に言語を学習していきます。
最初は英語が聞こえずらかったり会話がスムーズにいかなかったとしても、繰り返しリスニングの訓練をすることで徐々に英語が理解できるようになり自然と会話もできるようになっていきます。
そのため、英語を学ぶ上でまずはリスニングからトレーニングすることが英語を使いこなすための近道となります。
英語のリスニングができない理由
日本人の多くが英語リスニングが苦手な理由として挙げられるのは、英語の音そのものが日本語と全く違うためです。
ロンドン大学やNTTコミュニケーションズ、フランスのアルフレッド・トマティス博士の研究によると言語にはそれぞれ音の周波数というものがあり、この違いによって脳が認識できるかどうかが決まります。母国語では子供の時に自然と自国の周波数を学習しますが、大人になって外国語を学ぶときに音の周波数の違いがどうしてもハードルになってしまいます。
ちなみに日本語の周波数は500〜1500Hzであるのに対して、英語は2000〜12000Hzの音で話されていると言われています。このため日本人にとって英語の音はあまりにも違うため脳が雑音として認識してしまうのです。
日本の教育では日本人の教師が教科書を使って英語を教えるのがほとんどですが、どんなに学校で勉強しても英語が聞こえるようになるはずがありません。日本人が英語が話せない要因の一つがリスニングにあるので、ここを訓練して向上させることこそが英語を使いこなすための大きな一歩になります。
日本人にとってデフォルトでは英語が聞こえづらいため、リスニングを伸ばすためには脳を英語にチューニングして周波数に慣れさせることが鍵になります。
詳しい話については「英語脳」という造語を作った著者である苫米地博士が以下の書籍でも解説されています。
日本人の英語レベル
リスニングが苦手なもう一つの大きな理由として、日本人が英語という言語に慣れていないことも挙げられます。
日本人の英語レベルは、世界的に見ると他の多くの国々と比較しても低い傾向があります。これは国際的な英語能力指標である「EF English Proficiency Index」などのランキングにおいても表れています。このランキングでは、日本はしばしば中間または下位の方におり他のアジア諸国や欧州諸国と比べると英語力が遅れているという結果が示されています。
これは日本の教育システムや文化的な要因が大きく影響しています。日本の英語教育は、長らく文法と読解に重点を置いてきました。これは入試や資格試験に対応するためであり、実践的なコミュニケーション能力の向上には結びついていません。また日常生活においても英語を使う機会が極めて少ないため、学校外でリスニングやスピーキングを鍛える機会も限られています。
他のアジアの国々と比較してみると、シンガポールやフィリピンでは英語が日常生活やビジネスの中で頻繁に使用されており、実践的な英語力が自然に向上します。一方で日本は英語を話す必要がほとんどない環境のため、英語に触れる時間や機会が少なく学んだ知識を活用することが難しいことも挙げられます。
このように日本人の英語レベルが低い要因は、教育システムと英語を使う機会の少なさにも起因しています。
言語習得には何歳までが限界か
英語を学習する上で、バイリンガル脳やネイティブ発音など何歳までが限界なのかと議論されることが多くあります。
言語習得には「クリティカルエイジ(臨界期)」という概念があり、一般的にはこの期間を過ぎると新しい言語を流暢に習得することが難しくなると言われています。しかし、クリティカルエイジを過ぎても効果的な方法を使えば、十分に言語習得は可能です。
クリティカルエイジはおおよそ12歳ごろまでを指し、この時期は脳が非常に柔軟で音や文法のパターンを自然に吸収しやすいと言われています。科学的な研究では、母語に近いレベルの言語能力を獲得するには幼少期が最も適しているとされています。ただし、年齢を重ねるにつれて脳の可塑性が低下するため、特に発音やイントネーションの習得が難しくなるということが見られます。
幼い頃から英語に触れて育った子どもは、ネイティブに近い発音や自然な表現を身に付けやすい傾向があります。一方で成人してから新しい言語を学ぶ場合、文法や語彙は習得できても発音が母語の影響を受けやすくなることが多いです。クリティカルエイジの理論に基づけば、子供の方が語学習得に有利と言えるでしょう。
しかし、クリティカルエイジを過ぎても、適切な学習法を用いることで言語を習得することは十分に可能です。これは大人になってからスポーツや新しいことを覚えるのと同じで、新しい英語の神経ネットワークを脳に作ればいいということです。筆者の周りでも一定の年齢を達した後に英語を流暢に使いこなせてる方を多く見てきました。年齢にとらわれずに、効果的な方法を取り入れ実践すれば成果を上げることができるはずです。
英語のリスニングに対する苦手を克服する方法
- 英語脳を作るという視点
- 繰り返し聞いて英語耳を育てる効果
- 効果的な学習法:シャドーイング
- 学習期間:何日でリスニングは伸びるか
- 学習方法や教材選び
- リスニング学習におすすめの教材
- 英語のリスニングが苦手な理由と克服方法を総括
英語脳を作るという視点
英語リスニングを伸ばす上で効果的なのが、英語脳を作るという視点を持つことです。英語脳とは「日本語を介在させず英語を英語のまま理解し使う能力」のことを言います。
日本語を介在させずに脳の意識状態を英語脳にチューニングすることで少しずつ英語が聞こえるようになってきます。
普段私たちは日本語を使っているため脳が優先的に日本語を認識し英語が聞こえづらくなっていますが、意識的に脳を英語モードにすることで英語をそのまま理解する英語脳を作ることが可能になります。
従来の学校教育や勉強法では教師が日本語で英語について説明し、さらに英語と日本語の翻訳のオンパレードなので常に日本語で思考していることになります。これでは英語についての知識を日本語で学んでいるだけで英語を使いこなせるようになるのは難しいと言えます。
英語を学習するときはできるだけ視界や音声にも日本語を入れず、翻訳もできる限りせず英語のまま理解できるように意識しましょう。英語に脳のチューニングが合い英語脳ができてくるとリスニングも会話も自然にできるようになります。
とにかく英語を学習する時は英語だけをインプットできる環境づくりをすることが大切です。
繰り返し聞いて英語耳を育てる効果
英語耳を育てるためにも、自分に合った理解できるレベルの音声を繰り返し聞くことも大切です。
リスニングを学ぶ時にできるだけ多くの教材をまんべんなく聞いた方がいいと感じる方も多いと思いますが、脳に深く英語を学習させるという意味では同じ音声のものを繰り返し聞くことがより効果的です。
同じ英語を繰り返しインプットすることで、脳がにチューニングされて英語が聞こえやすくなり英語のまま理解することが容易になります。さらに言えば文法を勉強せずとも無意識的に英語が身につくので、自然に英語を使いこなすことができるようになります。
現在ではインターネットが普及しているためリスニング教材も比較的見つかりやすくなりました。YouTubeや英語学習サイトの5分から10分程度の短い音声でもいいので、ご自身に合ったものを使うとよいでしょう。
同じものを聞くのが退屈に感じる方もいらっしゃると思いますが、この訓練をする事で徐々に英語がクリアに聞こえるようになったり理解力が上がる実感が出てくるはずですのでぜひ実践してみてください。
効果的な学習法:シャドーイング
シャドーイングを取り入れることでさらにリスニング力が向上します。シャドーイングとは、「英語の音声を聴きながら、話している後に続いて自分の声で真似していく」学習法のことを言います。
英語を聴くだけでなく、実際に自分の声で発話することで意識状態が英語脳に切り替わり英語の周波数を捉えやすくなります。子供も最初は大人の真似をして母国語を覚えていきますが、脳にとって自然な学習法だと言えます。
実践してみると分かるかと思いますが、英語を聞きながら自分でも発声するので頭の中で日本語が介入したり翻訳する暇もなく英語脳の感覚を捉えやすくなります。
筆者もシャドーイングを取り入れて英語を学習しましたが、外国人に驚かれるほど発音が伸びて実際にリスニング力も大きく向上しました。
ネイティブが話している英語を声の出し方、リズム、抑揚などをそっくりそのまま真似をすることがコツです。音声でも問題ないですが、慣れてきたら動画など映像があるものを使って表情やボディランゲージも役者のように演じるとより効果的です。
学習期間:何日でリスニングは伸びるか
日本人が英語のリスニングを習得するためには、平均して半年から1年程度の学習期間が必要です。この期間中、毎日または週に数回の集中した学習が効果的です。
リスニング力は、言語の音やリズム、アクセントに耳を慣らすプロセスが必要なため、定期的かつ継続的な訓練が重要です。言語習得においては短期間での集中的な学習よりも、日常的に継続して耳を慣らすことが脳への定着を促進します。英語と日本語の音の構造が異なるため最初は聞き取りが難しいですが、繰り返しリスニングを続けることで耳が英語に慣れ自然に聞き取れるようになります。
ある英語学習者が1日20〜30分程度のリスニング学習を毎日続けた結果、約6か月後には英語の映画やニュースを字幕なしである程度理解できるようになったケースがあります。また、週3〜4回のリスニング練習を1年間続けた人は、日常会話レベルの英語を問題なく聞き取れるようになったと言われています。こうした例からも、リスニング力の向上には一定の時間と頻度が必要であることがわかります。
日本人が英語リスニングを習得するためには、半年から1年程度の期間と、毎日または週に数回の学習が大切です。まとまった時間を学習に取ることが難かしい方も、定期的に英語に触れ耳を慣らすことを習慣化すれば着実にリスニング力が向上するはずです。焦らずにコツコツと継続することが英語リスニング習得につながります。
学習方法や教材選び
英語学習を始める際には学習方法やリスニングについての知識を書籍やインターネット等から取り入れ、より効果的なものを見極めることが大切になります。
世の中には成果の出にくい英語勉強法などの情報も多くあるため、学習方法についての最低限の知識がないと間違った方法で続けてしまい成果に結びつきにくくなります。
リスニング教材に関しては、先ほど取り上げたようにご自身のレベルに合った簡単なものや短い音声から始めると成長も実感しやすく継続に繋がりやすいはずです。
言語は何よりも楽しく学習することが大切なので、興味のあるテーマから気軽に選んで取り組んでもらえたらと思います。
リスニング学習におすすめのアプリ
リスニング学習におすすめなのが、アマゾンが提供しているaudible(オーディブル)というサービスです。
オーディブルは書籍を音声で聞くことのできるオーディオブックを聴き放題で利用することができるため、通勤・通学時やスキマ時間に効率的に英語のリスニングを伸ばすことができます。初心者向けの簡単な子供向け小説から、ノンフィクションまで多くのジャンルの洋書が用意されているため飽きることなく英語学習を楽しむことができます。
現在は30日間の無料体験キャンペーンも行われています。
【audible公式】30日間の無料体験はこちら英語のリスニングが苦手な理由と克服方法を総括
英語のリスニングが苦手な理由と克服方法について今回のポイントをまとめます。
日本人の英語リスニングが苦手な理由
・英語学習はリスニングから始めることが重要
・日本語と英語の音には周波数の違いがある
・教育システムや日常習慣が英語の能力に影響している
・大人からでも言語習得はできる
英語リスニングの苦手を克服する方法
・英語脳に切り替えることを意識する
・繰り返し聞くことで脳をチューニングする
・シャドーイングを取り入れると効果的
・半年から1年をみて継続的に伸ばす
・自分に合った興味のある学習方法や教材から選ぶ